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携帯電話と人間の切っても切れない関係

携帯電話を機種変更した。
以前の機種は2年間使ったら電池が劣化してしまい、使い勝手が悪くなってしまった。

今は、昔のようにお店のカウンターに行って長々と手続きをしなくても、携帯キャリアのオンラインショップで機種を注文し、自分で開通手続きをすればあっという間に機種変更が終わる。便利なことだ。

一通りの設定が終わり、あれこれいじってみる。
そこで改めて思う。「携帯電話でできることって、数年前から変わらなくなったな」と。

かれこれ携帯電話を持つようになってから15年以上経っているのだが、かつては機種変更のたびに、どんどん機能が増えていった。

折りたたみ式になり、カメラが付き、スマートフォンになり…etc

だが、巷でも言われていることだが、既に機能は飽和状態となり、今やどの機種を買っても大差がなくなっている。消費者は、ちょっとしたカメラの性能の違いや、大きさなどで選ぶことになる。


そこでふと思う。「『できることが変わらなくなる・増えなくなる』というのは人間にも当てはまってしまう面があるのかもしれない」と。

子供の頃の2年間と、大人になってからの2年間を比べてみるならば、同じ2年間でも明らかに子供の頃の方がその間にできることは増えていた。

歩き、人を認識し、言葉を話し…etc

大人になると、意識的に向上心を持たないと、2年間などあっという間に過ぎる。気づけば30歳、世間的には「いい歳した男性」になっている。

「携帯電話とは違い、人間は自分次第でいくらでも変わることができる」、と自己啓発本の受け売りのようなお題目に根拠もなくすがりつきながら、それでも心のどこかで「果たして自分はそんなことができるほど都合よくできているのだろうか」、と疑念を抱きつつ、生きていく。

――携帯電話も最近は、アップデートするとOSのバージョンまでが上がるんだから、人間だってきっと大丈夫さ。

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