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#004 とある日常の1コマから

今日は僕が忘れられない出来事を。

そんなに大層な話でもなく、日常の1シーンなんだけど、振り返ってみると色々な事を考えさせられる。


まだ指導者としても駆け出し頃、サッカーを始めたばかりでまだまだサッカーにのめり込み切っていない2年生の子との1コマ。
ざっくり書くとこんな感じ

子:「コーチ〜すねあて忘れちゃった〜」

僕:「あ〜それは今日痛い思いをするかもしれないね〜」

子:「え〜」

僕:「でも自分が忘れちゃったんだから仕方ないだろ?」

子:「ママがリュックに入れてなかったんだよ〜」

僕:「え!?サッカーの準備、お母さんにしてもらってんの??」

子:「うん」

僕:「そっか。でも、サッカーするのは誰なの?」

子:「俺だよ!」

僕:「じゃあ準備するのは誰?」

子:「ん〜お母さん?」

僕:「待て待て。お母さんはサッカーしないだろ?もう一度聞くよ?準備するのは誰?」

子:「お父さん!」

僕:「いやお前や!!」


ちょっと脚色してますが笑 実際はもう何ラリーかあったのですが割愛。
でもこれ、ウソのようなホントの話。
良く指導教本に書いてあるように、自分で答えを見つけられるよう質問で導いていこうとしたのですが、いつまで経っても明後日の方向に行く回答に、最後は我慢できずツッコミを入れてしまったと言う笑い話。
未熟でした。。。

と思うところもあるけれど、振り返ってみると違うことも色々思います。

まずは彼自身が心配です。
「自分の準備を自分でする」ということがそもそも彼の中になかった。
そりゃ質問しても気づくのは難しい。引き出しの中に入ってないものを引き出そうとしても出てはこないですよね。

次に保護者の関わりについて。
親御さんにもこの話をしました。その時はとても納得してくれたのですが、本当の意味で伝わっていたのか。
準備は子供自身でするようになってきましたが、練習が終わって一目散にお母さんのところに向かう彼を抱きしめ、タオルで頭を拭いてあげる、着替えを渡してあげる。
うん、その光景を頭に浮かべてみると幸せそうで悪くない。
悪くはないんだけど、小学校2年生・・・どうなんでしょう?
完全に主観なので意見は分かれるかもしれませんが

いつ、彼は自分のことを自分でやれるようになるんだろ? 

「手をかけないで、目をかける」

言葉にするのは簡単で、失敗ばかりの僕が偉そうに言える立場ではないですけど。
実際にはストレスもあるし心配もある。
周りの大人が、失敗から立ち上がる姿を、ちょっと見守る余裕を持って。

試行錯誤の日々は続く。。。


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