【つくりたいもの】様々な地図を保存して織りまぜにできるWebアプリ
作りたいものについての解説
地図と地図を混ぜ合わせたい
「データの可視化」の必要性がうたわれてだいぶ久しい感じがするが、それはあくまで何がしかのデータを集計してテーブル表示したりグラフ表示したり・・・という話であって、諸々の情報の地図化 = 地図の有効活用はあまり進んでいないように思う
特にもったいないと思うことは、諸々の用途で作成された地図が交わらずに独立してしまっていることだ。
身近な例で言うとバスの停留場情報。各バス会社によって、各停留場と乗車可能時間は公開されている。だが、ほとんどはそれだけだ。
これが例えば、その日に催し物が行われる地点や、各停留場付近の目玉観光スポット等が載せられた地図と併せて表現できたならどうだろうか
バスの利活用人数の底上げが期待できて、各催し物の参加者・観光客も複数の地図・Webページを行ったり来たりすることなく移動手段の目処を立てることができ利便性が向上して・・・といったように、たぶん一定の相乗効果が見込めるだろう(バスの利用人数は減ってしまうかもだが、レンタカー・コインパーキング、シェアサイクル・返却可スポット等、他のモビリティ情報と併せて表示できると観光客的には尚よいかもしれない)
以下はもう少し堅い公共的な用例の一つだけれども、住んでいる桐生市の「河川氾濫時に浸水可能性があるエリア」と「避難所の位置(青ポチ)」を同時に表示してみた例である。やはりこの手の情報も片方よりは同時表示してこそ得られる情報がある
その他にも
不動産屋(あるいは移住促進のための空き家バンクみたいなものでもよい)が自身の物件と併せて近隣の名物店舗・娯楽施設・文京施設等々を図示できた方が魅力のPR上はいいだろうし
個人商店・Uターン者/Iターン者の開業店舗・開業50年以上の老舗をそれぞれ図示化してみると思わぬ地域の特徴が浮かび上がるかもしれない。
複数人のインフルエンサーの推しスポットを同時に表示するのもなかなか華やかでよさそうだ
とかく、地図は単体で孤立させておくにはもったいなく、複数突き合わせることで、もっと大きな価値を生む可能性がある気がしている
デジタル地図の威力
紙の地図で一度書き上げたものを別のものと再統合するのは結構しんどい作業であろうが、デジタル技術はこのような地図の表現にあたって大いに力を発揮する
デジタルの地図においてはレイヤーという技術が存在する。レイヤーは日本語で直訳すると「層」である。これでも、ニュアンス的には十分伝わる気もするが、もう少しわかりやすい言い換えをすると「背景を透過的・透明にできる図面」である(別に背景がベタ塗り・非透明なものも作れはする)
以下ページに最初に出てくる図なんかがわかりやすいが
例えばAというレイヤーでは特定の建物を点で表現した図面を、Bというレイヤーでは道路を表現した図面をそれぞれ用意したとして、それらを二層・三層と重ねがけしていって1画面で複数の情報を表現できるようにするわけだ。
各レイヤーは一時的に表示/非表示を切り替えることもできる。
こんな風に実はすでに技術上は「地図のがっちゃんこ」は想定されているわけである。しかも地理情報を扱うソフトウェアでは、応用というよりはむしろ基礎の部類に属する機能であったりする
ただ、地図のレイヤーの作り方もそれぞれのレイヤーのマージの仕方も、たぶん巷であまり認知されているとは言いがたいのではなかろうか(すくなくとも私が知ったのはつい最近のことだ)。
一般人が一から学んでやれないことはないレベルであるが、1時間でサクッと学べるというレベルの話でもない
高校の地理で、デジタルな地図処理の技法(Geographic Information System、一般には略してGISと呼ばれている)は必修で教えるようになるらしいが、そうした有意義な知識を身につけた子たちが本格的にあれこれ社会実装を始めるようになるのはもう少し先のことだろうと思う
改めて作りたいもの
それ(自分よりもっとセンスも知識もある人が本格的なものを作る)までの繋ぎとして、以下のような活動を助けることができるシステムを2024年度中につくってみたい
デジタルな地図処理の技法に明るくない人でも、各々がラフにそれぞれのテーマに沿った地図(レイヤー)を作成・公開して
アイコンもGoogle Mapのデフォルトのピンのような味気ないものではなく、それぞれのテーマに沿ったオリジナルのアイコン・キャッチーなアイコンを設定できるようにしたいと思う
場合によっては他の人も交えてその主題図の情報を都度都度より良いものに共同編集可能な形にして
別の人が公開した主題図にどんなものがあるかを把握できるように可視化・検索できるようにした上で、任意の地図を複数選択・がっちゃんこして新しい地図を作成できるようにして
その地図がなければ今まで生まれなかったであろう気づきや人の交流を生みだすことを促進したい
もっとも無理に結合せずに、個々の地図を参照するだけでも十分参考になる・役立つ場合があるだろうとは思う(様々な人が作成した地図が保存/共有されているポータルアプリみたいなもの自体、今まであまり見たことがない)
作ろうと思った背景
シェアサイクルアプリを作る前にGISに慣れておこうと思った
つれあいが「シェアサイクルのシステムが街にほしい」と宣ったことがあった
私は仕事で、ある機器の位置情報を地図に表示する・特定の事象が多く起きている地域を強調表示するといったことに携わったことは一応あるがGIS(地理系の技術)には特に明るいわけではない
ので、このシェアサイクル計画のホット度合いが増した時に備えて、GISを使ったアプリケーションを何かしら作っておきたい・慣れておきたいなぁという思いがじわじわ強まった。あとは、桐生に移住してから1年以上が経過して、そろそろ自分のIT技術で街に役に立ちたいなぁという気持ちも芽生えてきていた
そんなこんなでポツポツとGISの自習をはじめたところ先述のレイヤー等の概念を知ったわけである
桐生市には活用意欲を駆り立てる地図がある
そこでなんとなく思い出したのが今住んでいる桐生市には何かとユニークな地図が多くつくられているということだ
個々のアナログの地図も味があって大変よい(特に二番目の「ふまっぷ」とかはなかなかデジタルでは表現しにくい味がある)のだが、それはそれこれはこれの話で、これらでまとめられている情報はWeb上で確認できた方がいいし、なんなら混ぜ合わせても面白いのでは?と考えるようになった
魅力的な情報発信も多数である(地図と組み合わせたい)
あとは桐生タイムスという地方紙の存在をはじめ、地域で行われるイベント・興味深い取り組みをしている人を精力的に取り上げている媒体も少なくない
これらのメディアの記事発信単体でも十分にいいのだけれども、せっかくであれば「それらのコト・ヒトの営みが具体的にどこで行われているか」を記事情報と併せて地図上で表示できるようにした方が、実際にそこを尋ねようという意欲を湧き立てられる人が増えて、何かしらの化学反応が起こることが増えるのではないかなとも思った
こういった事情がうっすらと創作意欲の背景にはある
備考
それ、既存のものでできないの?
まだ学習半ばであるが、いまのところ以下のようなところは新しいシステムを立ち上げないと実現することが難しそうな気がしている
各々の作った主題図の把握・検索・一覧化
マージ済みの地図の最新化
Aという地図とBという地図を合体した地図Cがそれぞれあるとして、Aの内容が更新された際にCにも自動反映される ないし Cの所有者に再度がっちゃんこが必要であることを周知できるような仕組み
各々の主題図で使うアイコンがダブらないようにする工夫
仮にそれぞれの主題図で利用するアイコンが同じGoogle Mapの赤ピンの場合、何を示している図なのか区別がつきづらくなってしまう
ピンを刺した地点の説明・情報表示に関する混みいったカスタマイズ
「今日イベントがある店・場所」みたいに動的に表示内容を変えたいような地図の表現
逆にいうと上記を妥協すれば、既存のアプリの可能性を引き出すことで、先述したことの5~6割くらいの内容を満たせるような気もしている
具体的にはGoogle Mapにはマイマップという機能がある。「これ本当に無料でいいのか?」と思ってしまうレベルのよくできたオリジナルの地図作成アプリで、このアプリをうまく使えば複数の地図情報の結合も行える
ので、第一段階時点では「他の人によるがっちゃんこOKを前提に作ったマイマップ」の情報登録・検索アプリ + 非エンジニアの方向けのマイマップの利用方法のガイダンス提供くらいで済ませてもいいかもしれない
ただ、Google Mapには他人に配布する印刷物に利用してはダメ・・・みたいな話をはじめとした小難しい利用規約があると聞いており、その中身を常に把握 & ユーザに違反しないように意識してもらうのは気だるい(普通に印刷して使いたいケースもある気がする)
少し実際にどのような条件なのか読んでみて勉強してみた上で、より利用条件が緩いサービスを用いてマイマップ相当のアプリを新規に作るという判断はあり得るのかなとも考えている
その他
事業にはなり得る気はするが、あまりがっつりお守りの時間は取られたくないので、あくまで一種の趣味の制作物として利用規模は小規模におさえようと思う
具体的には今住んでいる桐生市とその周辺の自治体に関する地図しか作れないようにするつもりだ(いまのところ)
ただ、別の地域や、全国版のアプリを自ら作ろうという気概のある人が転用できるためにコードはオープンな場所で公開しようとは思う
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