最近、本を読むことにハマっている。
小川洋子さんの小説にハマった。
太宰治にもハマっている。
小川洋子さん、特に「完璧な病室」が好き。
愛系中心なオムニバス。
情景が想像しやすいのが本当に好き。
主人公達が愛おしく思うものを私も愛おしく思ってしまうそんな感じ。同じ様に慈しんでしまう。例えそれがいけない事だったとしても、って感じで。
なんだろ、ルッキズム的価値観が再浮上しがちな今。
美しさの規格までが様々に存在する今。例に漏れず若さへの執着も全く捨てきれない世間の今において、ふと手を置いたその手のひらから始まる五感から感じ取る官能をありとあらゆる言葉で表現する文章世界に感銘を受けたんじゃなかろうか。
眼前に存在する全てを美と捉える表現にいたく感銘を受けたんじゃなかろうかと思う。
その上で読者と筆者の間でだけ存在しうる秘密めいた官能って感じなのがまた好きで。
近所に住んでる歳上のあの子に言わんといてなと耳打ちされた時の微かな声。
い、と、なだけがはっきりと発音されて、後はほとんど吐息に混ざっていた時の。
発音された語から何を言ったか後から推測しようとしたときに思い出されるのは、しっとりと吹きかかったぬるい息だった時の、あの感じがする。
ないけどそんな経験。
でも、そういう湿り気のある感じで好きだって事。
ともかく、20代半ばくらいまでは世界は私を不幸にする存在だとどこかでずっと思っていたが、丁度去年くらいから結果的に世界は誰しもを不幸にしようとして、そこを超えて皆立って歩いて生きているんだと思えるようになった。それが人間としての美しさだと思えるようになった。
そんな時期の私と小川洋子さんの文章世界が超マッチしたんだと思う。いえーい。
同じテンションで太宰治もマッチした。
大学生がこぞって読むのがわかる。これは読んでしまうし、傾倒するなぁと。
ぐだぐだ悩んでくだを巻いて巻いて巻きまくるのが好き。笑ってしまう感じ。
鬱屈度高い時の脳内を視覚化された!ってなる感じもあるし。
なんかback numberみたーいって感じで読んでる。
人間失格も好きだけど、女子目線の話まじで全部面白すぎる。好きすぎ。
うまく言葉に出来ないからいーっぱい思うこと書けば誰かに伝わるかなっていうノリ。
てか関係ないけど小川洋子さんにはさん付けしたくなるけど、太宰治は呼び捨てにしたくなるのはなんでだ。
あとルッキズムに関しては再浮上ってよりは結局ずっと在り方を行き来して、結果的に大元の方向性に戻っただけのような気もするけど。美が多種多様にはなれど、美しさの規格は変わらなかった。そんな感じの流れである気がする。
おお、よくない流れになってきた。
兎にも角にも最近は本を読むことにハマってるのでおすすめの作家さん教えてください。
読んだり読まなかったりします。
学術書とかも好きです。好きな学者、論者も聞きたいぜ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?