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海外大学進学はお金持ちだけの選択肢? 〜イギリス大学進学への道 #5〜

留学へ向けて着々と英語の勉強をするポジ。高校の先生にも海外大学への進学を伝え、
推薦状、英文での成績表の作成をお願いした。すべては順調といいたい。。。。

しかし私の中では、やはり資金繰りのことがズシンと心の中心にあった。少額でもいい、何か奨学金はないかと、日本学生支援機構の奨学金をしらみつぶしに調べてみる。

奨学金については代理店からは詳しい説明はなく、このサイトを見てくださいという程度だった。

日本学生支援機構のうち、海外留学に関する奨学金を一つ一つ丁寧に見ていくと、大学進学後に交換留学枠でいく学生にはさまざまな種類があることに気付く。ポジのように高校からいきなり海外大学に進学というケースの奨学金は、恐ろしく成績優秀な学生が対象となっている。(IELTS7.0以上など)。将来国の機関に就業する意欲のあるような学生だ。

まだポジが日本の国立大学を目指しているころ、交換留学経験者に話を聞いた際、文部科学省が運営している「トビタテ」という奨学金で留学した人がほとんどだった。募集枠も多く、これなら受給できそうだ、と説明を聞いて安心をしていた。

ところが「トビタテ」も対象は大学生。高校からいきなりの海外大学進学は対象でない。他にも色々調べてたのだが国内では結局見つけられなかった。

ここに非常に違和感を感じてしまった。大学の交換留学枠で留学というのは誰もが思いつきそうで、大学にもたくさんの情報があるし、奨学金もある。でもポジのように高校卒業後、海外大学進学を目指す者は情報も少なく、ママ友からも「いったいどうやって進学したらいいのかも、全くわからないことをよくやるね。」というようなことを言われることがよくあった。

高校生から海外大学に進学しようとすることが、ここまで一般にはレアなケースで、支援する仕組みもあまりないということに、日本のグローバル化が遅れていると言われる所以がなんとなくわかってきた。

恐らく、大学の交換留学でせいぜい2年留学したとしても、また日本の大学にもどり、また日本の就職活動をするという、もとのレールに戻ってしまう確率が高いだろう。

同じ高校から海外大学への進学を希望している人も全体の0.2%だった。

資金的なハードル、そして情報の少なさが、こうした海外に未来を見る若者の選択肢をとても狭くしていると感じた。

結局当てはまる奨学金はみつからず、大学で受給できる奨学金にかけるしかない、となった。

ときどき、仕事で疲れ切った時には、かかる費用の重圧に、今からでも日本の大学に希望を戻してくれないかな?と弱気になる日もあった。

ポジにも、途中でどうなるかもわからないから、もし資金が続かなかったら途中で帰ってきてもらうかも。とも話していた。

つまり、海外大学に進学というのは、庶民のやることでなく、それなりにお金の余裕ある家庭でないと現実的にはかなりハードルが高い。ましてや、イギリスの国立大学は、イギリス国民以外は3番近くの学費となる。これは紛れもない事実で、それをやってのけようとしているわけだから、親にもそれなりにプレッシャーなわけで。。。

本当に親子の二人三脚のチャレンジなのだ。

私はよく覚えてなかったのだが、ポジが中学生のころ、天真爛漫に、私、イギリス人になるの!といっていた。そう言うポジの底抜けなポジティブを阻むことなく、世界に送り出したい!世界に飛び込んで欲しい!そんな一心でわたしもまた、ポジティブのおこぼれをもらいながら、無限の未来を見て走るポジに伴走するような気持ちだった。


『好き』を仕事にするために、始動し始めました。まだまだ卵にもなりかけてない構想ですが、徐々にnoteでも公開して行きます!