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【環境最強】海竜族解説【ラッシュデュエル】

 10月30日に「混沌のオメガライジング」が発売された。この弾には、環境に大きく影響を与えるカードが数多く封入されている。

 その中でも、特に種族全体として圧倒的な強化を受けた種族がある。それが「海竜族」だ。


 海竜族デッキのリストについては後半部分に詳細な解説を載せているが、海竜族デッキの強みとして、主に①高い攻撃力②ダイダロスによる盤面リセット③自分の動きを通すと同時に相手の妨害もできること、の3つが挙げられる。


 ①について、今回紹介するリストでは、最上級・ドローソース・特殊召喚札を各9枚ずつ採用している。下級を限界まで減らすことで、最上級及び、それをサポートするカードを豊富に採用し、デッキパワーを高めている。

 序盤から最上級を複数体展開し、相手に一方的に理不尽な盤面を押し付けることができる。何とかこちらの盤面を除去しても、再度墓地や手札から簡単に特殊召喚し直すことができる。


 ②について、ダイダロスは自分場の「海」を墓地に送ることで、ダイダロス以外のカードをすべて墓地に送ることが、つまり、盤面を全処理しつつ、魔法罠もケアしながら確実に2600ダメージを相手に与えることができる。手札にモンスターを持っていれば、更にダメージを与えられる。

 この攻守揃った効果によって、どんな対面でも常に勝ちの目を作りにいける。これは明確に海竜族デッキだけが持つ長所だ。


 ③については、魔法罠破壊・墓地メタなどの妨害効果を持つカードが多い。例えば、グランドエクストリームは特殊召喚と同時に相手の墓地を5枚まで戻すことができる。
後に詳しく記載しているが、様々な効果をデッキの何かしらのカードがもっており、あらゆる状況に柔軟に対応できる。「より攻撃力の高い竜魔」といった印象をもつデッキに仕上がっている。

 ラッシュデュエルのトーナメントを勝ち抜く上で最も重要なのは、3~4戦を通して、一定のパフォーマンスを安定して発揮できるデッキを選択することだ。何故なら、トーナメントは1回でも負けると優勝できないからだ。


 今回はかなり気合いをいれて、今までにないほど時間をかけて調整を重ねており、相当の自信作となっている。

 是非、最後までお付き合いいただきたい。



 この記事は全4部構成となっている。


1.デッキリスト
2.各カード解説
3.海竜族対策
4.終わりに




1.デッキリスト

今回紹介するリストはこちらになる。

(追記 11月1日のトーナメント大会で優勝)


(追記 11月6日のトーナメント大会で優勝)




2.各カード解説

①モンスター

シードラゴンナイト 3枚

 ①種族が海竜族(海や特殊召喚系カードのサポートを受けられる)②高攻撃力1300③魔法罠破壊効果もち、と全てが強い。

 特に、③について、このカードはモンスターであるため、このカードの効果で墓地のシードラゴンナイトを戻すことで1試合で何回も使い回すことができる。

 また、魔法罠を破壊できなくとも、相手の魔法罠を確認できるだけでも十分に強く、例えば相手の伏せがフュージョンなどの非防御札であれば、積極的に攻撃できるし、相手の罠がハーディフェンスミッションや永久凍結であれば、それを踏まえて、相手の思惑から外したプレイングができる。

 あらゆる面で強力。3投必須。

 (なお、このデッキで採用している新弾で登場した効果持ち海竜族は全てカードパワーが並外れて高いので、基本的には全て3枚採用必須と考えてもらって差し支えない。)


海星の騎兵 3枚

 自分の墓地を肥やしながら、相手の墓地のカードを1枚デッキに戻せる攻守万能のカード。更に、海が場に出ていると、3枚墓地を肥やすことができる。

 自分の墓地を肥やすことでシェイプオブアクアで盤面を適したカードを場に出しやすくし、更に相手の墓地のフュージョン素材やCAN:Dなどを戻して、相手の動きを阻害するなど、地味に見えて強力なカード。3投必須。


海竜クレインドロス 3枚

 手札の海竜族を特殊召喚するだけでなく、墓地のグランドエクストリームをデッキに戻すことで、お互いに盤面をコントロールし合う長期戦にも対応できる。更に、このカード自身も盤面に残るので、リリースした新たな最上級を出すことも、打点として使用することもできる。


アメイジングディーラー 3枚

 言わずとしれた最強ドローソース。序盤にこのカードを使って最上級やグランドエクストリームを引きにいったり、手札の最上級を捨てることで、シェイプオブアクアで墓地から特殊召喚することができる。

 また、中盤以降は手札の嵩張ったこのカードをサメガロンのコストにしたりと、腐りにくい1枚。3投必須。


タクリミノス 3枚

 海竜族唯一の攻撃力1500の下級。海があると1700まで上がり、相手の下級モンスターで処理できなくなる。また、ダイダロスの効果使用時に手札に抱えておくと、1ターンで4100もダメージを与えられる。

 更に、守備力も1200あり、通常下級モンスターとしては最高峰の能力。表側で召喚して、酢酸のたまった落とし穴で除去されないリリース要因でもある。

 あくまでも通常モンスターであり、3投必須ではないが、このカードを採用しない理由はないと考える。


海竜―ダイダロス(LEGEND) 1枚

 ①攻撃力2600による除去耐性の高さ②海を墓地に送ることによる、唯一無二の盤面除去効果、と海竜族デッキが現環境最強である理由の1つ。

 このデッキを使用する際は相手のライフを2600まで削れば、ダイダロスを使用することで試合に勝利することができる。理不尽of理不尽。

 色々と細かなプレイングを記載しているが、正直、相手との駆け引きを一切無視して、脳死で最上級を出しまくっているだけで勝てるゲームが大半。


ヘッドバットキャシャロット 3枚

 新弾で登場した、最強の新規海竜族最上級。相手の表側モンスターの攻撃力を500下げられるため、ドラギアスなどの攻撃力2500ラインを上から除去することができる。加えて、海が場にあると相手に500のバーンダメージを与えることができる。

 特殊召喚して一番強い最上級はこのカードなので、基本的にはこのカードをメインに戦っていくことになる。3投必須。


交戦魚サメガロン 3枚

 特殊召喚効果で特殊召喚する最上級枠。攻撃力が2300しかなく、一見すると攻撃力2500の最上級に上から除去されてしまう弱いカードに見える。

 しかし、相手の裏守備を表にする効果で確実にダメージを与えたり、元々の攻撃力が2300しかないことを生かして相手のハーディフェンスミッションを避けながら攻撃することができる。属性が魚族であるため、バックビートの効果でデッキに戻されにくいのも○

 グランガノスとサメガロンを合わせて4~5枚採用するとよいと考える。グランガノスと違ってレベル7のため、七宝船のコストにすることができることから、こちらを3枚採用している。どちらも一長一短であるため、個人の好みで調整していただきたい。


海竜王グランガノス 2枚

 特殊召喚効果で特殊召喚する最上級枠。サメガロンと違って攻撃力が2500あるため、単純に盤面に最上級を複数体並べることだけに着目するならこちらの方が強い。また、相手の魔法罠の数×300のバーンダメージを与える効果も馬鹿にならない。

 まれに、墓地にグランドエクストリームがない場合はクレインドロスのコストとして使用することもある。

 現状、海竜族持ち最上級が2種類しかいないため、このカードを採用しているが、今後、新たな海竜族持ち最上級が登場すると交換する候補筆頭。現状では2~3投。


②魔法カード

グランドエクストリーム 3枚

 個人的に海竜族デッキで最も強いと考えるカード。手札の最上級を特殊召喚し、更に相手の墓地のモンスターを5枚までデッキに戻すことができる。相手の妨害をしながらノーコストで最上級を特殊召喚できるこのカードを多く使えれば使えるほど勝率が高まっていくイメージ。

 また、前述の通りクレインドロスで墓地のこのカードをデッキに戻すことができ、長期戦にも対応できる。

 新弾トップレアのバックビートの10倍強い。3投必須。


シェイプオブアクア 3枚

 墓地の最上級を特殊召喚できる。海竜族の最上級複数展開を支えるカードの1枚で、非常に強力。

 次ターン開始時にカードを最大まで引きたいからといって手元にきた魔法罠を全て伏せてしまうと、コストが足りずシェイプオブアクアを使えないことがあるので、墓地や山の状況を踏まえて、慎重に判断したい。

 序盤はグランドエクストリームやクレインドロスで特殊召喚し、相手が盤面を返したとしても、このカードによって墓地から再度蘇生ができ、テンポを全く落とすことなく絶え間なく複数の最上級による攻撃を行える。

特殊召喚したターンは攻撃力が800下がってしまう効果は忘れがちなので注意。3投必須。


七宝船 3枚

 今弾で登場した汎用ドローソース。手札のレベル7を墓地に送ることで2枚ドローという、破格の性能をもつ。このデッキにおいては、墓地に捨てたカードをシェイプオブアクアで蘇生することができ、一切の無駄がない。

 手札に嵩張った最上級を捨てながら、大量にドローすることでデッキの回転率を格段に高めることができている。このデッキの配分を成立させているカードの1つであり、3投必須。


消失の奔流 3枚

よくある魔法罠破壊カード。もちろん魔法罠破壊は強力なのだが、このデッキにおいては魔法罠破壊効果持ちであるシードラゴンナイトが3枚採用されており、このカードと合わせて、シードラゴンナイトのバリューを最大限に高めている。また、シェイプオブアクアのコストとしても使える。

 魔法罠の枚数を減らしたいという方にとっては、このカードが一番の変更候補となる。しかし、私はシードラゴンナイトを3枚採用するなら、このカードも3投すべきと考える。


海 3枚

魚族・海竜族モンスターの攻撃力・守備力を200あげることができる。また、ダイダロスや海星の騎兵の能力を使用できるようになる。単純に攻撃力2500の最上級の攻撃力が2700になるだけで非常に脅威。しかし、最上級の複数体展開を優先して、シェイプオブアクアのコストにすることもしばしばある。

勿論、シェイプオブアクアのコストにして最上級の複数体展開を狙うのもよいが、対面によっては攻撃力2700(2500+海によるパンプ200)を1体展開した方が強い場合がある。そのため、相手のデッキをみて、臨機応変なプレイをするとよい。

特に、機械対面で海を使用できると、こちらの攻撃力2500を取る手段がエースブレイカーによる破壊・エイムイーグルによる攻撃力アップ・JUMPセットなどによる除去に限られ、かなり苦しい動きを強いることができる。

いつ使っても強力なカードであり、3投必須。


③罠

海豚反撃 1枚

 レベル制限がなく、特に中盤以降、レベル9の攻撃力が届きにくいフュージョンも破壊することができる。

 基本的に、積極的に相手を攻めていくデッキにおいて、この手のカードは試合中に1度使えればよいと考えているため、1枚のみの採用としている。

 墓地に海がある必要があり、序盤では活躍の機会が少ないため、序盤に引いた場合はシェイプオブアクアのコストにしてもよい。

 他の採用候補としては「永久凍結」「ハーディフェンスミッション」「酢酸の落とし穴」などが挙げられる。




3.海竜族の対策

 海竜族デッキと戦うときに簡単に行える手段として、①相手の盤面の海を優先して破壊する②墓地にダイダロスがある場合は最優先でデッキに戻す、という2つが挙げられる。

 ①については、海竜族デッキと戦う上で、一番気を付けなければいけないことはダイダロスによる盤面リセット効果である。環境に存在するデッキで、海竜族側の絶え間なく場に出てくる最上級を、自身の最上級で除去し続けるというのはほぼ不可能である。そのため、基本的にはハーディフェンスミッションなどの罠によるカウンターが現実的である。

 しかし、それすらもダイダロスの前では無力であり(海竜族側はダイダロスを様々な手段で特殊召喚するため、ダイダロスの着地を防ぐことはほとんどの場合できない)、とすると、相手の海を破壊し続け、ダイダロスの効果発動を阻止することが勝利への第一歩と言える。

 また、海がある状況では攻撃力2500の最上級が2700まで上がり、攻撃力2500の最上級を残して、海竜族側の攻撃力2500の最上級との相討ち狙いのお祈りプレイすら出来なくなる。(海竜族側にはヘッドバットキャシャロットがいるため、そもそもそのようなプレイを極力すべきではないが、、、)

 とにかく、海を場に残して良いことは何一つないため、魔法罠破壊を海竜族側の伏せカードに使うよりも、例え温存してでも海を最優先で破壊するとよいケースが多い。


 ②については、ダイダロスが墓地にいると、シェイプオブアクアでダイダロスを特殊召喚→海を墓地に送って盤面リセットという最強の動きができる可能性が高まるため、最優先で墓地のダイダロスをデッキに戻すとよい。


 対策といえる対策は記載したものの、現時点のカードプールにおいては、海竜族のカードパワーが頭1つ2つ抜けて高いため、海竜族デッキに勝てる一番の対策は「自身も海竜族デッキを使うこと」である。




4.終わりに

 事前の調整で新環境最強のデッキであることを確信し、また、新環境最初の大会でも圧倒的な強さで優勝することができ、ますますその自信が裏付けられることとなりました。

 本記事では、できるだけ海竜族の強さやプレイングを文字として伝えようとしましたが、あまりに些細なポイントが多く、書ききれない部分も多々ありました。そこについては、皆さんが実際に使用することで感じとってもらえると嬉しいです。


 最後までご覧いただき、ありがとうございました。







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