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ペンタックスを買って、実際のところ編(追記)


2020年9月28日追記 レンズの部分の加筆と続編記事のリンクを貼りました。

こんにちは。
前回の記事の続きで、ペンタックスK-1mk2に期待していたことが実際どんなものだったのか、そのあたりを書いていきたいと思います。

・防塵防滴はやはり安心

やはり防塵防滴はあるととても心強いです。

実は購入前は、「そもそも水に濡れるようなところでカメラ使わないから防滴いらなくね?」と若干思っていたのです。しかし、買ってみて思うのは「微妙なシチュエーション」での使いやすさが違うなということです。

例えば散歩しながら写真を撮っているとき、雨とまではいかない小雨や霧雨が降ることがあります。豪雨ならまだあきらめがつきますが、なんとも中途半端な雨、そんな時にカメラをしまうのは少し悔しいものです。しかし防塵防滴仕様なら、軽い雨くらいならそのまま撮影出来てしまいます

あとはやはり登山ですね。山の天気は変わりやすく、雨が降ったりやんだりすることが多いのですが、そのたびカメラをしまうのは面倒くさいです(いやほんとはしまった方がいいんですが)。そんな時に防滴仕様はとてもうれしいです。

先日谷川岳に行ってきたのですが、あいにく小雨が断続的に降る日でした(谷川岳は天気が変わりやすいので有名です)。最初のうちはカメラを避難させていたのですが、だんだん面倒くさくなり、「ま防滴だしいっか・・・」と途中からはカメラを出しっぱなしにしてました。

こういうことができる防塵防滴仕様はとても嬉しい仕様です。

・シャッター耐久

まだ数か月しかたっていないのでこれについてはまだ評価できないです。


・星が撮りやすかった

星を撮りたい撮りたい思っていた割に実はアストロトレーサーはまだ使えていません。。。出不精なもので。。。

ただ、買う前は知らなかった機能、比較明合成は使っていて楽しいので使っております。比較明合成の説明については、私のつたない説明力では難しいのでこちらをご参照いただければと思います。

比較明合成の何が良いって、街中でも星が撮れるんですよね。もちろん、構図を追い込むには三脚を使うという手間をかける必要はありますが、星空が良く見えるスポットに行くという手間を省けるのはとてもありがたいものです(ちなみに私は都市部で星空を撮りたいのですが三脚が高くて二の足を踏みまくっています)。

比較明合成自体はどのメーカーのカメラでもできるのですが、ペンタックスの良いところは、この比較明合成がカメラ内で完結できることです。カメラ内でできないメーカーですと、大量に撮った写真をPCで合成するめんどくさい処理をする必要があるのですが、ペンタックスはその場で終わらせられるのが素晴らしいです。

しかも、撮影中は撮っている画像がリアルタイムで背面液晶で合成されていくので、観ていてとても楽しいですし、設定でミスしていればすぐに気づくこともできます。オリンパスのライブコンポジットに多分似ていると思います。

購入前に全く知らなかったわりに、買ってから衝撃を受けた機能でした。

・使いやすかった

他のメーカーを使い込んでいないのでなんとも言えないのかもしれませんが、とりあえずメニュー系は普通に使いやすいです。

また、スマートファンクショングリーンボタンが便利です。


画像1

(http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/products/k-1/feature/03.htmlより。物撮りがへたくそなので公式の力をお借りしました)

スマートファンクションはこれの②のことで、ここに①で選んだ色々な機能を割り当てられます。例えば、①でHDRを選択すると、②のダイヤルで全部で4種類あるHDRを設定できるという感じです。

これにISOを振ると、前ダイヤル(電源のちょっと上にあるダイヤル)で絞り、後ろダイヤル(肩液晶の下の方)でシャッタースピードをいじれるので、右手のみで3要素すべてをダイヤル操作できるようになります。

フジフィルム機もダイヤル操作ができますよね。個人的にそこがとても良いと思っていたのですが、実はペンタックスでも同様のことができました(買ってから知りました)。しかもペンタックスは右手のみで完結できるので、ファインダーを覗きながらでも数値をいじれます。

さらにここにグリーンボタンが加わります。

画像2

(http://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/photo-life/mailmagazine/k_maeno/013/より。物撮り以下略)

グリーンボタンは、押すと適正露出に戻してくれるというただそれだけの機能なのですが、マニュアルモードのときはこれが便利。マニュアルですと、色々いじりすぎてしまいがちですが、これをとりあえず押してから撮影することで露出が失敗した写真はほぼなくなります。ただ最近は絞り優先モードばっかり使っているのであまりグリーンボタンを使うことはないんですが。

また、前回の記事でも言及した赤色画面表示、これも地味に便利です。星空撮影のみならず暗所の撮影でとても有用です。

・高感度強い・・・と思う

これは以前検証してみました。

強い方ではあると思いますが、もう少し強かったらなーというのが今のところの私の感想です。


・手振れ補正強い

手振れ補正も普通に優秀でした。

ただ、焦点距離28ミリでも1/3秒が限度、1秒だとほぼブレるという感じですね。私の構え方が悪いのかもしれませんが、1秒を超えるスローシャッターはあまり期待しない方がいいと思っています。

・レンズがまあまあ豊富でしかも安いことが多い

いつかの記事で書きましたが、ペンタックス、厳密に言うとKマウントのレンズは基本的にサードパーティ製が無いに等しいです。また、評判のいいオールドレンズはほぼほぼM42マウントになりまして(ペンタックスはかつてM42マウントでした)、アダプターを介さなければならない以上他メーカーより利点があるわけでもないかなと(一応すごい薄い純正アダプターがあるのが利点ではありますが)。

とはいえ、レンズはなかなか魅力的なものが揃っていると思います。

妥協のない光学性能を積んだ☆レンズ(スターレンズ)、空気感をとらえ官能的な写りをする銘玉limitedレンズ、そして安いのに良い写りをしてくれる無印のレンズたち。

しかもペンタックスはAPS-C用のレンズでもフルサイズでケラレないという現象がよくあります(レンズによって差はあります。広角レンズはだいたいケラレます)。そしてケラレたとしても、APS-Cクロップを使えば約1500万画素で普通にAPS-C用のレンズが使用できます。

「わざわざフルサイズでAPS-C用のレンズって」、と思われるかもしれませんが、ペンタックスは今でいうフジフィルムのようにしばらくはAPS-C専業だった時期があるため、なかなかクオリティの高いAPS-C用のレンズが揃っています。このAPS-C用のレンズも含めるとコスパは素晴らしく良いものになります。

しかも、ペンタックスはボディに手振れ補正を積んでいるのでレンズに手振れ補正を積む必要が無く、コンパクトで安くなっています。

レンズについてはペンタックスユーザーが大好きなこちらのブログがとても詳しいです。ただしこのサイトを見るとすべて欲しくなってしまう点だけ注意ですね笑。

https://pentax-memo.brassworks.jp/lenses/

私は全然レンズを持っていないもので、所詮エアプになってしまいますので詳しく語ることは控えますが、

それでも印象を語らせていただくと、特に広角域でのラインナップはズームも単焦点も非常に薄くなっています。そして望遠域はまあまあ、といったところかと。

しかしながら、標準域~中望遠くらいの焦点域のレンズに関しては描写力やレンズとしてのキャラ立ちや価格などが異様にハイクオリティだと思います

そしてデジタルカメラに移行してからしばらくはAPS-C専業だったこともあり、APS-C用のレンズも充実しています。

沼が広がっています。


・カメラでの絵作りが面白い

ペンタックスでの絵作りはとても面白いです。買ってから一番衝撃を受けたのはこれかもしれません。

・まずはカスタムイメージ。銀残しやほのかなどもいいのですが、最近はもっぱらリバーサルフィルムにはまっています。絶妙なフィルムっぽさがでるのがとても好きです。

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こちらの公式サイトを見るとカスタムイメージが分かりやすくなると思います。

こんな風に選ぶこと自体もとても楽しいのですが、さらにパラメータを細かくいじれるのが最高です。

カスタムイメージによってばらつきはあるのですが、主に彩度・コントラスト(ハイライト&シャドウ)・色相・キー・シャープネス、さらに調色ができるものもあります。これを自分好みにチューニングして写真を撮るのがすごい楽しいです(ちなみにリバーサルフィルムのみ、フィルムっぽさを出すためにこの細かい調整はシャープネス以外できないようになっています)。

カスタムイメージの作例は、このサイトなんかが詳しいのでお勧めです。

https://www.pentafan.com/


・そしてカメラ内raw現像の幅も広いです。カスタムイメージの選択から、明るさ、ハイライトやシャドウ、ホワイトバランスもいじれますので、簡単な処理であれば現像ソフトはいらないと思います。

・もちろんホワイトバランスも、マニュアルホワイトバランスなど細かく設定できます。

さらに、ペンタックス独自のホワイトバランス、CTE(color temperature enhancement)を使うとさらに幅が広がります。これは画面内の強い色を逆に強調させるというホワイトバランスでして、うまくはまるととても印象的な仕上がりになります。夕日なんかはベストマッチかも。

・カメラボディ内での絵作り、とはまた話がずれてくるかもしれませんが、ペンタックスはペンタックスグリーンが特徴的と言われています。その名の通り、緑色の出方がとてもきれいということでして、風景撮影をしたい私にとってはキラーワードでした。ただ、購入してからは正直私自身、ペンタックスが最初のカメラということもあり、ペンタックス「ならではの」緑、のようなものはあまりわかりません。普通にきれいだなーと思っています。

画像5

とにかく、カメラボディ内での絵作りの可能性がとても広いのがペンタックスの大きな魅力の一つです。


・将来的にアップデートしてくれそう

前回の記事で書いたこれ、ぜひやってほしいですが、やってくれるか全くわからないです。

・シャッターフィーリング&グリップはやはり最高

購入前にお店で何度も触っていましたのでわかりきっていたことではありますが、やはりこの2つは最高でしたね。

特に日中の街中のスナップは無上の気持ちよさがあります。ずっと触ってたい。


・AFは確かに遅いときがある

AFが合わないことは、特にライブビュー撮影時のコントラストAFでよくあります。さんざん迷った末に結局合わないんかいとなることもしばしば。

ただ、ファインダー撮影の際の位相差AFではあまり不満に感じることは無いですね。

まあ、これは私が動体をほぼ撮らないということも関係あると思います。検証のために被写体を探さなきゃ・・・と悩むくらいには動きものを全然撮らないもので。

ペンタックスが好きになってくると、このAFの遅さすら愛おしくなるかもしれません。私はK-1mk2がAFに迷っているときは親戚の子供の運動会を見ているときのようなほっこりした気持ちにたまになります。

・重い

やっぱり重いです。購入前に感じていた重いかもしれないという疑惑は確信へと変わりました。

とはいえ、撮影時はそれほど重さは感じないのが不思議です。バッグに入れる時、バッグを持ち歩いているときは死ぬほど重いのですが、いざカメラを構えると重みはあまり感じないです。



・デザイン、かっこいい

デザインですが、ずっと使っているとすごいかっこよく見えてきました。

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なんか写真で見るとそうでもないですね。でも実物を触っていると小ぶりでありつつも精悍な顔つきをしているところが非常にかっこいいんですよね。

・細かい不満編

さてここからは買ってから思った細かい不満を羅列していきたいと思います。

①SDカードが死ぬほど差しづらい

これはスロット1の話です。SDスロットのフタが邪魔でとにかく抜き差ししづらいです。あまりに面倒くさいので、優先するスロットをスロット2に設定して今は使っています(スロット2は普通に使いやすい)。

②削除ボタンが右側にもほしい

画像再生時の削除ボタンが左端の測光ボタンに割り振られており、左手を出すのが億劫なときは使いづらいです。設定で他のボタンにも割り振れるととても助かります。

③バッテリーの残量表示が信用できない

三段階のバッテリー表示になっているのですが、これがもう残量が無いという表示をしていたかと思いきや急に残量表示が増えていたりと謎の挙動をします。一応、私が経験しているのは減っていると思ったら増えてたという挙動のみでして、充分かと思ったバッテリーが急に無くなったという挙動は今のところ無いのでまだ大丈夫ではあります。でももうちょっと安定しないかな・・・

④もはやモニターも信用できない

背面液晶で写る写真がなんとなくノイジーになります。高感度で撮った写真が背面液晶ではノイズまみれで落ち込むけど帰ってpcで見てみるとあれそんなにノイズ無いじゃん・・・ということが何回かありました。まあ良い方向でのサプライズだから大丈夫かな・・・・。

・終わりに

以上です。

きっちりレビュー記事を書いてみようと思い書き始めましたが、レビューってすごい難しいものですね。書き漏らしなどがあるかもしれないので、もしかしたら今後加筆修正するかもしれません。

ともかく、なんだかんだ言いましても、結構満足しております。良いカメラだと思います。

わりと安くなっていることが多いらしいので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。特に一世代前のK-1は、K-1mk2とほぼほぼ同じような性能でありつつも型落ち価格なのでお買い得かと。

ご高覧いただきありがとうございました。お役に立てたならとてもうれしいです。

*追記

書き忘れが色々ありましたので続きます。



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