うなぎの刺身
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ネットサーフィンをしていたら、急に昔のことが思い出されて、まだ母が元気で子どもたちも小さかった頃、姉家族と一緒によく旅行に行ったなぁ・・懐かしいなんて思いました✨
九州旅行で柳川に泊まったことがあるのですが、柳川と言えば詩人・童謡作家の北原白秋の生誕の地。網目状の堀割が巡らされた水郷をどんこ舟で廻る川下りも有名ですね。
通り抜けられるのかなと思うような細い水路があったり、舟に乗って、舟から直接買えるお店があったり、竹製の棹1本で舟を操る船頭さんの棹さばきがすごいって見とれたことなど、いろんなことが懐かしく思い出されました。
姉と姉の夫(義兄)は郵政の仕事をしていたので、旅行の時はKKRのホテルか、かんぽの宿に泊りました。
柳川でもかんぽの宿に泊まりましたが、今はもう亀の井ホテルに変わっているんですね。でもホテルの外観や玄関付近の様子は当時を思い出すくらい変わっていないなと思いました。
窓から見える水郷やお庭の景色も素敵だったんですが、私はある食べ物にとても衝撃を受けたことを今でもはっきり覚えています。
それは『うなぎの刺身』です。
宿の夕食の1品にうなぎの刺身が出たのです。
私が小さい頃は川で獲れるうなぎはそんなに珍しいものではなくて、祖父が獲ったのをくれたり、近所の人からいただくうなぎを母が焼いて、焼いた骨の出汁でタレを作ってかば焼きにしてくれていました。
今では貴重な天然うなぎですが、当時の私は頻繁に食卓に上るうなぎのかば焼きが嫌いになって、一切食べなくなりました。
そのうなぎのしかも『生』の刺身💦見た瞬間にイヤだ!と思ったのですが、私を除く大人たちは、「うなぎのお刺身って珍しいね。一生に一度食べられるかな、おいしいね~」とか言いながら食べているのです。
姉の夫もいる手前、食べない訳にはいかないと思って、意を決してうなぎの刺身を食べました。と言うか、他のものと一緒にほぼ噛まずに飲み込みました。
一切れずつでは何度も丸飲みしないといけないので、2~3切まとめて飲み込んだと思います。相当イヤだったので、普通のお刺身のようにお醤油とわさびで食べたのか他の食べ方だったのか、全く思い出せません(笑)
なんとか吐かずにうなぎの刺身を『飲み込み』ましたが、素直に食べたくないと言えば良かったのに(笑)って思います。
天然うなぎは天然記念物級なのでほぼ食べる機会はないし、養殖ウナギを食べるとしてもかば焼きが一般的ですよね。純国産ならメチャ高価ですが💦
うなぎの刺身はなおさら、気軽に食べられるものではありません。それにはこんな理由があることを初めて知りました。
ウナギ目魚類(ウナギ、マアナゴ、ウツボなど)は、血液中に毒成分を含んでいる。
だからかば焼きのように加熱して食べるのが安全なんだと思いました。
あの時、うなぎの刺身を必死で飲み込んだ私。お味は全く覚えていません。
血液毒のリスクを取りながらも、お客さんにご当地ならではの珍しくておいしいものを安全に食べていただきたいとの思いで、細心の注意を払いながらお料理を提供してくださった板前さん。
本来なら感謝して頂かなければいけないのに、無知ゆえに『飲み込んで』しまいました。
本当にごめんなさい。
今の私なら、「板前さんが細心の注意を払いながら作ってくださったうなぎのお刺身だけど、私はうなぎが好きではないから誰か代わりに食べてくれませんか」って言うだろうと思います。
えぇ?それを知った上でも食べんのかい!ってツッコまれそうですが😂
ふふふ。うなぎは小さい頃に嫌になるほど食べました。もう一生分食べたので、いいかなぁ(笑)ごめんね!
最後までお読みいただきありがとうございます。