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国家予算を虫の目線で:海上保安庁編(1)

政治の話、財政の話、大きな話、抽象的な議論......は
「視点や前提の違い」だとか「価値観や意見の違い」で
【激論や論争になってしまう】のが常ですよね。

 虫の目でいこう。

 細かく、テーマを限定すれば
「単なる事実だけ」が「議論の必要性なく」確認できるから。

<海上保安庁の予算を見てみる!>

なぜ海上保安庁か?

 まず「国土交通省は大型工事とかあるだろうし、予算の変動が大きそう。そういう時に国債も使われてたりして分かりやすいだろうなぁ」と。
 ざぁーと見たら「海上保安庁って国土交通省管轄なのね!」とビックリ。

 詳細確認すると、あったあった。
 海上保安庁らしい大型案件、国債使ってる奴。
 なかなか興味深い、そして、分かりやすい!
 ということで。

<海上保安庁の総予算は2253億円>

国会に提出され可決されたR2年度予算案を見てゆく。

          *下記クリックするとHPに飛びます

表紙目次

■海上保安庁の総予算は2,253億円。
 うち、職員14百人超の基本給だけで595億円(26%)
 管理職手当、通勤手当などで325億円(14%)、
 なお、航空手当、死体処理手当、夜間特殊業務手当などあります。
 日々お勤めご苦労様です。

海上保安庁p1+

ほかにも、超過勤務手当、休職者給与、国際機関等の派遣給与、児童手当なども合計すると121億円超となります。

その結果、これら必要な人件費だけで1042億円
     予算の46%に当たります。

<「消耗品費、印刷製本」などの費用も。>

海上保安庁3Pも引き続き、「~庁共通で負担する、一般行政に必要な経費」が続いています。
 「庁費」には、備品、消耗品、印刷製本、会議費、保険料、子ども・子育て拠出金などがあります。普通の会計と同じ、これなら分かる!

で、その下「うち国庫債務負担~~」....難しいですね。

海上保安庁p3++

これ(赤枠)がまさに国債に関する記載です。

<国債による費用負担>

庁費という項目は総額で763百万円ありますが
①=今年の予算計上について
 ・「うち国庫債務負担行為の歳出化」
 ・「令和2年度国庫債務負担行為=1、663(千円)」

日常用語に翻訳(笑)すると
 ・「うち国債での費用」
 ・「令和2年実施分(で、国債費用は)1,663(千円)」です。

海上保安庁p3++アップ

②(参考)
 ・「国庫債務負担行為限度額総計」
=(現代語訳)既に、この(庁費という)項目で、
国債からの費用として確保済みの額を合計すると
 ・「令和2年度支出予定額」.... ということです。

=②の意味するところは
 ・国債で既に81百万円予算を獲得してますよ。
 ・今年(令和2年)の計上は1百万円程度ですが
 ・来年度以降は残額79百万円を計上しますよ、と。


一旦、長くなったので
次回に続きまーす。

~~~

令和2年の一般予算 = 新規の国債発行(国庫負担行為要望書)など記載あり。(上記の例は999頁)
予算・決算データベース が公開されています。


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