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【子どものほめ方と叱り方】親子関係を良好に保つヒント

子ども向けオンライン動画制作教室「FULMA Online(フルマオンライン)」を運営するフルマの齊藤です。

子どもに対して、できるだけほめて伸ばすようにしたいけど、
具体的にどんな声かけをしたらいいのかわからない。

ついつい子どもを叱ってしまうけど、これでいいのだろうか。

そんな親の悩みに対してアドバイスが書かれた本を紹介させていただきます。
島村華子さんの著書「自分でできる子が育つ ほめ方叱り方」です。
(記事下部にリンクを掲載させていただきました。)

非常に読みやすい本で、子育てしている方はもちろん、部下を持つマネージャーにも学びになる内容だったのでシェアさせていただきます。

ほめ方編

1.無条件子育てについて

著者は、ほめ方の前提には無条件の愛と肯定が前提であると考えています。

では条件のある愛とはどのような状態なのでしょうか。
それは
何かが出来たからほめられた、親の期待に応えたら喜んでくれた、愛してくれた、と子どもが特定の条件でのみ愛を感じてるという状態です。

子どもは常に親から愛されたいと思い、親からほめられたい、認められたいと思い行動します。そのため、愛されるために親の機嫌をうかがうような行動をとることもあります。

ほめるという行為は、良くも悪くも子どもに大きな影響を与えるという前提を親が知っておくとよいでしょう。

だからこそ無条件の愛、つまり子どもの行動の良し悪しに関わらず愛情を注ぎ、見返りを期待せず、子どものことを信頼し、いろんなことができる一人の人間として尊重することが大切です。

2. ほめ方で親が気をつけるべきこと

著者は色んな注意を伝えていますが、個人的に大切だと思った気をつけるべきことは、
親のイメージや思い込みを子どもに押し付けることです。
特に男の子だから、女の子だから、のような性差の固定概念が強いと、子どもの選択肢を狭めるだけでなく、経験を制限してしまう可能性があることを自覚する必要があります。

男の子だから泣かないよね、女の子だから料理できなきゃね、といった固定概念をほめる過程で刷り込んでしまうと、知らずしらずのうちに、固定概念に合わせた行動を取らなければならないと子ども自身が思うようになってしまいます。

もっとフラットに、子どもを一人の人間として、できるだけ自分のイメージを押し付けず、子どもの話を聞いてあげましょう。

3. ほめる時のポイント

結果ではなく、プロセス(努力、姿勢、やり方)を具体的にほめて、もっと質問することが重要です。
例えば、子どもがテストで100点を取った時に、「100点とってえらい!」「頭いい!」「すごい!」のように、成果や抽象的なほめ方ではなく、「テストに向けて1週間前から勉強してたもんね!えらいね!」
など、具体的な行動の過程をほめることが効果的です。

すごいね、だけ言われても、本当にそう思っているのか、何がすごいと思ったのか子どもは分かりません。具体的に伝えてあげることで、自分の優れているところ、まだ努力が必要なところが見えてくるのです。

また、質問するというのも効果的です。
自分に対して興味を持ってくれていることや、自分が体験した喜びや興奮、驚きなどといった感情を大切な人と分かち合うことで、自分の居場所がある感覚が生まれ、幸せな気持ちになります。

叱り方編

1.叱る原因はなんだろう

子どもに対して怒る自分の理由がどこから来ているのかを一瞬考えることが大切です。実は子どもの行動そのものよりも、
世間体なのか、周りの目なのか、自分のためなのか、子どものためなのか。
意外と環境要因で怒らざる得ないときもありますよね。
ショッピングモールで子どもが歌った場面で、「うるさい!」と怒ったとき、それは何に対して怒っているのでしょうか。
叱るまえに、一呼吸置いて考えてみてもいいかもしれません。

2.ダメな叱り方を続けてしまうと

罰を受けている子どもは、逃げ場がなく、自分の力ではどうすることもできません。そうなると、怒ってくる相手(親)に対して怒りの感情が起き、フラストレーションがたまることで反抗的な態度や言動が増えます。
そうなるとまた怒ることになります。

また暴力や圧を使った叱り方をすると、暴力で問題が解決できると親の行動を模範することも出てきてしまうかもしれません。

最大の問題は、親子の信頼関係が失われ、子どもは親に対して心を閉ざしてしまうことです認めてもらえなかった、親に自分の意見を言っても批判される、親を信用できない。
間違った罰の与え方、叱り方を繰り返すと、親子関係に傷が入ってしまうかもしれません。

3. 上手な叱り方

上手に叱るというのは、上手にほめることよりも難しいことです。
言い方を間違えると子どもが癇癪を起こしたり、反抗したりされて、どうしたらいいか悩むと思います。

そんな悩みに対して、著者は否定から入るのではなく、肯定や共感から話そうと伝えています。
「ダメ!」「違う!」ではなく「そうだったんだね」「わかるよ」から話し始め、子どもが何をしたかったのか、何を言いたかったのかをまず聞くことから始め、ありのままの子どもを受け入れたうえで手を差しのべるようにします。

そのうえで、筆者はネガティヴな評価なしに具体的にフィーばバックを与えるのが望ましいと考えています。
例えば
「40点しか取れないなんてひどいな、頭悪いな!」と非難するのではなく、
「40点だったのね、自分の目標には届かなかったみたいだけど、次はどういうやり方をしたらいいかな?」
といった伝え方です。

具体的な行動とセットで、理由も伝えられるとベストです。
なんで怒られているのか分からないと、改善することもできず、また同じことを繰り返してしまいます。またいつ怒られるか分からないというのは子どもにとっても非常にストレスです。叱るときは理由も合わせて伝えてあげましょう。

さいごに

ほめ方もしかり方も大きな差はないようです。
僕の結論は、
子どもには無償の愛を子どもに注ぎ、子どもの存在そのものを肯定し、子ども自身が親に信頼を寄せてくれる状態をつくった上で、ほめるときも、叱るときも、子どもの話をしっかり聞いた上で、具体的にフィードバックをしましょう。と解釈しました。

ほめるときは、抽象的ではなく、プロセスを具体的に褒める、と著者は述べていましたが、僕個人のとしては、一部抽象的でもいいのかなと思ったりしました。
「天才!」「さすが!」「最高じゃん!」
そんな言葉のシャワーを浴びつづけると、根拠のない自信がつくのでいいのではないでしょうか。
各家庭で教育方針は異なると思いますので、もし興味がある場合は
「自分でできる子が育つ ほめ方叱り方」を読んでみてください!


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