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GIGAスクール構想って知ってる?教育ビシネスから見た視点と高いハードル

子ども向けオンライン動画制作教室「FULMA Online(フルマオンライン)」を運営するフルマの齊藤です。

GIGAスクール構想はご存知でしょうか?

教育業界の人なら多くの人が聞いたことがあると思います。
中には構想のど真ん中でビジネスをされている方もいるのかなと。

一方で、聞いたことはあるけど詳しくは知らない、そもそも何それ?
という方もいるのではないでしょうか。

01 GIGAスクール構想とは

内容は非常に多いのですが、ざっくりまとめるとこんな感じです。

速いネット環境を学校に作りましょう。
②生徒に1人1台端末配りましょう。
③多様な子どもに合わせて個別最適な学習環境作りましょう。
小中学校は2023までに実現させましょう
※ GIGA = Global and Innovation Gateway for All

いかがですか?
自分が小中学校時代を考えると、大きく進化する予感がしますよね。

2023年目標でしたが、コロナが来たことで、2021年3月目標に。
なんと2年も実現予定が早まったそうです。

いきなり2年も早められるもんなんですかね笑
現場はなかなか地獄だろうな...

02 2300億の予算の使い道

2020年4月の補正予算では、約2300億を使います!
と文科省は発表しています。

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1人1台の端末予算は

公立・国公立は4.5万円
私立は購入額の1/2補助(上限4.5万)

一応3つの想定モデルがあるらしく、どれを選んでもOKなようです。
①Windows端末✖️Office系
②Chrome端末✖️Gsuite系
③iPad✖️Appleソフト系

またネットワーク環境の構築、導入サポート、先生のサポートなど、技術者の派遣など多角的に支援している点からも本気度が伺えます。

個人的には後から追加された
緊急時における家庭でのオンライン学習環境の整備」予算
が追加されているのがすごいなと思いました。

国家レベルの動きでありながら、このスピード感。

03 教育ビジネスからみたGIGAスクール構想

今、数十年に1度のビックチャンスが教育ビジネス界に起きていると感じています。

このビックチャンスに自分自身が乗れていないのが、起業家としていかがなものかと思いつつも、客観的にすごい状況だと感じています。

特にPCメーカー等は、
「GIGAスクールモデル」
を発表し飛び回っています。

こんなに一気に売れるタイミングはない
学校は一度入ってしまえば、保守点検が必要になる
学校と関係性ができることで他の商材を売りやすくなる

そう考えると、端末販売を受注することは、
端末販売以上の価値があり、
各社鼻息が荒くなるのも非常に理解ができます。

またソフトウェアを提供している企業も導入実験や導入補助金を活用しながら学校教育にどんどん入っていっています。

民間の企業がガンガン教育現場に入っていくことは、教育全体の底上げにつながり、最大の恩恵を受けるのは間違いなく子どもたちです。

国家レベルで取り組みが行われ、教育産業も利益になることも相まって、急激に教育の質が改善されようとしている、それがGIGAスクール構想です。

04 理想は実現するのか?

とにかく良い感じになるってことね!

理論上はそうなります。
なんだかんだ最終的には理想に持っていける気もします。

しかし、自分が教育現場で手を動かして事業をしていると、
越えようとしているハードルの高さを正直感じます。

簡単に言えば、

環境はある、運用はされない

という状況が各地で起きる未来が見えてしまいます。
そうならないようにサポート陣営にも予算を割いてるわけですが、現場の先生はどうなんでしょう。

こないだは英語、次はプログラミングが必修化され、今度はテック環境整えたから、ぜひ頑張ってください!

と言われて「やったぜ!」という人より、
どうやってインプットの時間を確保しろというんだ!

というのは本音な気がします。

僕らも普段から端末管理のソフトウェアなどを活用していますが、設定や運用をするまでに相当な時間をかけてインプットと実験を重ね、失敗をしながら最適解を見つけています

公立の先生は学校間の移動もあります。
今は学校はChromePCでGoogleクラスルームを使っていたが、
次の学校はiPadでAppleスクールマネージャーを使います。

みたいな状況が起こるのと、なかなか大変です。

個人的にはGIGAスクール構想が理想的なカタチで実現するには、
現場の学校の先生にどれだけ寄り添ってサポート仕切る、または先生の仕事にしない、ぐらい割り切るか、をする必要があるのではないかと思います。

05 最後に

様々なハードルがあるものの、これまでも乗り越えて制度や仕組みが普及してきました。
今回も高いハードルがありますが、最終的には子どもたちにとって良い変革になればいいなと。

また自分自身も事業を通じて少しでも貢献できればと思いました。

国の資料を見ていくと、官僚の皆さんを中心とする計画と資料を作成された方には頭が上がりません。

批判するのは簡単ですが、今回の構想に多くの人達が必死に実現させようとしており、子どもたちに明るい未来を届けようと頑張っていることが改めて分かりました。

GIGAスクール構想の今後が楽しみです!

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