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【駄文】人間賛歌

 かつて漫画家の荒木裕彦先生が「ジョジョの奇妙な冒険」のコミックス第1巻の巻末で、作品のテーマとして「人間賛歌」と述べていました(うろ覚えの記憶で恐縮です)。正直なところ、当時はこの言葉と作品の内容が、私の中ではピタリとは収まりませんでした。

 また、別の記事で、荒木先生が尊敬する漫画家として「こせきこうじ先生」の名前を挙げていらっしゃいましたが、これも当時はピンとは来ませんでした(ちなみに、岸部露伴先生も尊敬する漫画家として、こせきこうじ先生の名前を挙げています)。

 なお、荒木先生とこせき先生は、1980年の同期デビューであり、私はお二人のデビュー作を少年ジャンプにおいてリアルタイムで読んでいました。なので、かれこれ40年以上のお二人のファンであるとも言えます(全作品を読んでいるわけではありません)。

 ようやく、ようやくですが、荒木先生のおっしゃるところの「人間賛歌」という言葉の意味を少し感じられるようになってきた気がします。そして、この言葉は、こせき先生の描く世界にも通じているということにも気づくことができました。ここまで40年を要するとういう、自分の感受性の無さには呆れてしまいます。

 そして、勘の良い方はお気づきのことと思います。私の著作に流れる大きなテーマも「人間賛歌」であるということを。「公タマ伝」、「黎明奇譚」、「恋旅」、「黒田」、そして新作となる予定の「夢見る木幡山」など、どの作品の登場人物も「困難を前に」、「恐怖を感じつつ」も「覚悟と勇気」、そして「優しさ」を持ち、愚直に前に進もうとします。
 正直に申し上げて、書いている時には「人間賛歌」という言葉を、全く意識してはいませんでした。もちろん、人気プロレスラーだったアンドレ・ザ・ジャイアントも意識していませんでした。←それは「人間山脈」だから!

 ただ、このように考えると、どうやら私は「人間が好き」なようです。どんな状況にあっても光を追おうとする人の姿に憧れているようです。「福島太郎」の本体である「よしきく」という人間は、生活のために打算と妥協と惰性で生きていますが、そういう人間ではなく、諦めず、光を目指す姿に憧れているようです。

 最近の著作の販売実績の少なさに、少し心が折れそうなところがあり、自分を奮い立たせるための独り言でした。ただ、note街から去るとか執筆を辞めることは考えておりません。
 初代ジョジョである、ジョナサン・ジョースター風に言えば
「本がッ 売れるまで 書くのをやめないッ!」
ということになります。Kindle出版は、売れなくても販売コストの負担がないので、惨禍を招く恐れがないので安心です。

 さて、10月11日に「酎愛零」さんの記事のコメント欄で、このような問いがありました。

『noteとかで収益化を狙っているコンテンツ全て言えることだと思うんですけど、売り物が「創作物」か「活動そのもの」かで取るべき戦略・戦術がかなり変わってきますよね』

 この言葉に対し、昨日の私は、わが身に置き換えて「難しい命題」としか応えることができませんでしたが、その後も少し考えを深め
「私は、創作物の販売はしているけれど、そもそも収益化を狙っていない」
ということに本日、気がつきました。だもの、答えられるはずがないや。そもそも、何も考えていないのだから。

 ということで、余りの販売実績の少なさに、わが身を嘆き、少し心が折れそうなところもあり、これからどんな戦略とか戦術、広告などを行えば良いのかを考えようとしましたが、
「人間が好きだから、人間賛歌を追う」
「好きなときに 好きなことを 好きなように書く」

で、いきたいと思います。そもそも原点は
「福島太郎は一人のために」
でした。いつか読んでくれるかもしれない、必要とする一人に届けるために、書くだけ。
 最近kindle作家などと称するようにしたためか、noteさんの「あなたへのおすすめ」「収益化」とか「売上を伸ばす」とか「稼ぐ」なんて記事が多くなり、自分を見失いそうになっておりました。大事なことだから繰り返します。
「福島太郎は一人のために」
 いつか誰か読んでくれることを、必要とする方に届くことを夢見て、著作が1冊も売れない日、1Pも読まれない日が何日続いたとしても。

これで いいのだ。

「ウイナーメーカー」で居続けよう。

 あらためて、収益は目的ではないことを自覚し、活動に対する御褒美ぐらいの感覚でいきます。
 
 ちなみに、この稿を書き上げた後、「去年の今頃はどんな記事を書いていたかしら」と確認したら、これですよ。

 去年の今日も、同じように売れない日々を嘆きつつ、前に進もうとしています。

 全然、成長してないじゃない!

 という感じもいたしますが、
 かこに感謝し、今を受け入れ、未来を夢見て歩み続けます。
 なお、収益が目的ではありませんが、御褒美は大好きですので、皆様からの応援は有難くお受けしますので、拙著を読んでいただける方は、このリンクからお願いします。もちろんレビューや宣伝の協力も大歓迎です。
 言い訳しますと、寄付額が減ることを懸念する気持ちもあり、「売上げを増やさなくては」という気持ちもありました。が、寄付額は「自分で足せばいいのよ」という解を得まして、スッキリしたところです。




サポート、kindleのロイヤリティは、地元のNPO法人「しんぐるぺあれんつふぉーらむ福島」さんに寄付しています。 また2023年3月からは、大阪のNPO法人「ハッピーマム」さんへのサポート費用としています。  皆さまからの善意は、子どもたちの未来に託します、感謝します。