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【駄文】常磐炭鉱或いはハワイアンズ

 フラガールという映画の舞台が「常磐炭鉱」だったかと思います。フラガールについて、映画館で上映していた時ではなく、数年を経てからアマプラ(スマホ)で観ましたので、本当の良さに気づいていない可能性がありますが良作であったと思います。私の観た邦画の中では「好きな映画トップ3」に入る作品です(大誘拐とか、シコふんじゃったが好きです。shall weダンスより、シコふんじゃったが好みです)。

 私の印象になりますが、フラガールのテーマは「再生」だったのではないでしょうか。一度は絶望に臥しながらも、覚悟し、足掻き、立ち上がり、成長する。そんな場面が多いように感じました。そして、再生が叶わない方もいるという、少しの苦みを残していたと記憶しています。

 なお、この映画では細かく描かれていないことですが、聞きかじりのエピソードをご紹介しますと、「スパリゾートハワイアンズ」は、もともとは石炭を掘る炭鉱でしたので、掘ると出てきてしまう「お湯」は邪魔物だったそうです。その処理に長年頭を悩ませていたのに、「温泉」として活用するという「逆転の発想」にも心を動かされます。
 一般的に考えたら「温泉」というものは、一つの資産になり得ると思うのですが「炭鉱」という「組織の目」で見てしまうと、その価値に気づくことができないとも言えると思います。
「ほんとうに大切なものは目に見えない」
という言葉は、狭い視野・小さな価値観を諫める言葉なのかも知れません。

『愛・自由・希望・夢 足元をご覧よ きっと転がっているさ』
こんなことを考えていたら、古い歌の歌詞を思い出しました。

 拙著「恋する旅人」に収録している「水商売を始めた役場の話」の主人公は、東京出張を通じて地元の「美味しい水」という価値に気づきます。なお、この話は創作ですが、かなり昔に「読むクスリ」というノンフィクション本で読んだ実話をベースとしています。西川村の村長が無茶振りし、若手職員が苦肉のアイディアを出し水を売り、最初は売れなかったけど、渇水を期に売上が急上昇したという話でした。
 それを私なりに味付けしています。この話、かなりお気に入りです。物語としては急ぎ足で「ザッ」と粗筋を書き上げた感じなので、もう少し取材や設定を行い、丁寧な描写でリライトしたいとも思うのです。今はまだ、その力が足りないので、その想いを熟成させたいと考えています。

いつか、再生できるその日が楽しみです。

 映画フラガールについて考えようとしていたら、脱線しまくりました。
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