牛タン定食のこと
聞きかじりの話がベースになります。
牛タン定食に対して「美味しい」「贅沢」「高級」などの表現や評価がつくことに「違和感」を感じてしまいます。
「本来、そういうコンセプトの料理じゃないでしょう
「旨い」「安い」「腹一杯」が牛タン定食の本質ですよね」
「お腹を空かせた労働者に、肉とご飯を腹いっぱい食べさせたい」
そういう創業者の想いから、生まれた料理ですよね。
だから、一般的な料理店が扱わず、
捨ててしまうくらい安い「牛タン」と「テール」
銀シャリは高いから、安い「麦飯」
労働者のために「塩分補給」、そして「飯が進む」ための「塩辛い味噌や漬物」を付けているのですよね。
このような創業者の想いと離れてしまうことに、寂しさを感じるのです。
「美味しい」「贅沢」「高級」などの進化を否定している訳ではないのです。そういう進化も事実でしょうし「食べやすい柔らかい牛タン」を高級な雰囲気で楽しむのも素敵なことだと思います。
けれど、筆者の中では「安くて固い肉」を包丁の切れ目や焼き方で食べやすいように工夫するけど、厚みというボリューム感を残すため、少し歯応えが残る大きめの肉にかぶりつくスタイルが好みなのです。
おかずとのバランスを計算しながら、ワッシワッシとかっこむ麦飯が好きなのです。
その姿を満足そうに見つめる料理人の姿を美しく、尊い光景と感じるのです。
牛タン定食という料理の本質を味わい続けたいと考えてしまいます。
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