【創作SS】火星の別件逮捕
火星コロニー・火星政府が設立され、百年になろうとしていた。様々な資源が発掘され、目覚ましい繁栄を遂げた。
移住当初、心ない者は「棄民」とも呼んだが、開拓者精神に溢れる者たちは、地球では解決が難しい「国家、人種、宗教」などの壁を越えた、星愛に溢れる世界を創り、自治を謳歌した。
火星政府が「移住百周年記念式典」を企画している頃、地球のボウ国では元首が主宰する会議が開かれていた。
「火星政府では、地球征服に向けた大量殺戮兵器を開発、所持しています。先制攻撃すべきです」
出席者から疑義が示された。
「大量殺戮兵器?証拠は?」
提案者はニヤリと笑みを浮かべた。
「証拠は有ります。火星政府の要人を、数人別件逮捕すれば、証拠が出ます。関係国及び主要メディアは、利権を餌に作戦協力を内諾してます」
「当然、我が国が一番大きな利益を得るんだろうな」
最初に提案者が、続いて出席者が頷き、元首が宣言した。
「『火星の嵐作戦』を承認する」
(本文ここまで)
フィクションです、実際の出来事や組織、人物とは関係ありません。
たらはかにさんの【毎週ショートショートnote】
お題【火星の別件逮捕】です。
#毎週ショートショートnote
ということで、今回はお題に正面から取り組んでみました。
重ねて申し上げますが、「フィクション・創作」ですので、実際の出来事をモデルにもしていません。
さて、拙著「元宮ワイナリー黎明奇譚」につきましても、実際の出来事をモデルにしていない、ファンタジーであることを申し添えます。
そして、福島太郎は、6月18日(日)に開催される「文学フリマ岩手8」に出店予定です。
参加される方々と交流できますこと、「作品の裏話」ができますこと、楽しみにしています。
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