見出し画像

会津ワイン黎明綺譚 あとがき

 みくまゆたんさんの企画に参加する形で、あとがきを書いてみます。
#創作大賞2024あとがき集

 この物語はフィクションです。実在の人物や団体、出来事などとは関係がありません。
 
 しかし、かつて、新鶴村において美味しい葡萄のために、無謀な挑戦をした農家がいたこと。高い志を持ち、葡萄のために力を尽くす農家が存在し続けること、あるワインメーカーが1970年から会津における葡萄作りを支えていることは、紛れも無い真実です。
 
明治初期のカリフォルニアに「若松コロニー」と呼ばれた小さな集落が存在していました。会津人が開拓した農地は、先人への畏敬の念とともに、所有者を変えながらも「若松ファーム」の名で、カリフォルニアに在り続けたそうです。
 
【什の掟―じゅうのおきて―】
一、年長者(としうえのひと)の言ふことに背いてはなりませぬ
一、年長者にはお辞儀をしなければなりませぬ
一、嘘言(うそ)を言ふことはなりませぬ
一、卑怯な振舞をしてはなりませぬ
一、弱い者をいぢめてはなりませぬ
一、戸外で物を食べてはなりませぬ
一、戸外で婦人(おんな)と言葉を交へてはなりませぬ
ならぬことはならぬものです
会津藩校―日新館 ウェブサイトより引用
 
・参考文献 日本ワインの夜明け ~葡萄酒造りを拓く~ 仲田道弘

kindle版 会津ワイン黎明綺譚より引用

 何度も同じパターンを繰り返すのが「福島太郎」の持ちネタであります。
 知っている人は知っている、知らない人は知って欲しいのですが「会津ワイン黎明綺譚」には「kindle版」が存在します

 電子書籍は250円、紙書籍が1000円、kindle unlimitedに対応していますので加入されている方は金銭的な負担は無しでお読みいただけます。

 もともと会津ワイン黎明綺譚はkindle出版用に創作しており、創作大賞2024のために書いた作品ではないのです。2022年3月から執筆を始めましたが、かなりの難産で2022年5月に発刊しました。

 以下、あとがきというより、裏話とか事務連絡的な説明になります。

1 もともと創作大賞2024に応募予定ではありませんでした
 今年は「銀山町 妖精綺譚」を本命として、余裕があれば「黒田製作所物語」をリライトして応募するつもりでした。ところが「銀山町 妖精綺譚」は四苦八苦しながら応募したものの、黒田のリライトが難しいというか書きたい内容に自分の知識や経験が足りず、リライトを諦めました。
 このような状況で私の中にいる、アレー・ナントカヤットさんが告げてきました。
「黒田が駄目なら会津ワインを応募すれば良いじゃない」
と、そして
「踊る阿呆に見る阿呆どうせ阿呆なら踊らにゃソンソン」
とも。私は応えました。
「賞とか数字とか関係なく楽しむために応募するのもいいね」
というガチの方にしたら邪道な考えではありますが、「会津ワイン」で応募という道を進むことにしました。
※その後、結局「黒田」も応募しました。勢いで「頑強戦隊メガネレンジャー」も応募しました。

2 kindle版表紙、noteのサムネ画像は「森田はぐみさん」に書いていただきました
 以前note街で「森田はぐみさん」というイラストレーターさんが毎日のように積極的に投稿をされていました。今もアカウントは残っていますが、イラストレーターさんということで、SNSはnoteよりもインスタを活用されているようです。
 森田はぐみさんというペンネームは、羽海野チカ先生の漫画「ハチミツとクローバー」由来とのこと。森田はぐみさんのファンなった私は、SNS用「アイコンイラスト」をお願いしたこともあり、
「この会津ワイン黎明綺譚の表紙は森田さんにお願いしたい!」
と考え有償で描いていただきました。
 森田さんからは表紙だけではなく、サムネ画像用のイラストも提供していただきました。森田さんありがとうございます。

3 モチーフは「新鶴ワイン」です(現在の会津美里町)
 今回もいくつかの事実をベースに創作しています。
・新鶴ワインはワイン用葡萄の産地として50年以上の歴史があります。
・新鶴村を大手国内ワインメーカーが50年以上前から支援しています。
・幌のようにビニールハウスの屋根をかけた葡萄畑が多いです。その前は秋の長雨に悩まされていたそうです。
・戊辰戦争時(明治維新前)に、会津藩から藩命を受けてカリフォルニアに移住した方々がいました。カリフォルニアで「会津コロニー」を形成しました。
・明治初期、ワイン造りの勉強をするために長野からカリフォルニアに渡り、数年間を過ごした後帰国し、ワイン醸造事業を創業した方がいました。

4 菊地良樹というキャラは「悪い男」にする初期設定でした
 しかし、悪い人間を描くことができず「チャラチャラしてるけど、やる時はやる男」みたいな感じになりました。また当初は冒頭だけの出番のはずでしたが、終盤まで「ギミックスター」としていろいろ活躍してくれました。
 主人公の熊田を「どっしりした男性」として描くことに挑戦したら、動きが鈍くなってしまい、展開が進まなくなるところを菊地がフォローした感じになり助かりました。主人公が語る
「良樹はいつも余計なことを言う。けれど、アイツとアンタのおかげで、上手くいきそうだ。ありがとう」
という台詞は、私の心の声でもあります。『いつも余計なことを言う』は、菊地を象徴する言葉として3回登場します。

 お楽しみいただければ幸いです。
#何を書いても最後は宣伝
 アレー・ナントカヤットさんの影響で応募した作品の1つが「頑強戦隊メガネレンジャー」になります。

 滅茶苦茶なお話のせいか人気が低いです。私はかなり好きなんですが「お目汚し作品」になってしまいました。申し訳ありません。

サポート、kindleのロイヤリティは、地元のNPO法人「しんぐるぺあれんつふぉーらむ福島」さんに寄付しています。 また2023年3月からは、大阪のNPO法人「ハッピーマム」さんへのサポート費用としています。  皆さまからの善意は、子どもたちの未来に託します、感謝します。