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鬼越トマホークと令和ロマンの対話を見て「劇場でヘラヘラする人生」が至福なのかもしれないと思ったこと【日記】

特別に嫌なことや悲しいことがあったわけじゃないんだけど、なんとなくローな気分になって活動する気力が湧かないことはありませんか? 私はあります。

そんなときでもなんとか日々をやり過ごしていく術を身に着けるのが大人になるということだと思うのですが、ぶっちゃけ本当はみんな全てを投げ出して布団にくるまって1日中YouTubeとかを見ていたいと思っているでしょう。僕もこれまでの人生で何度も“その状態”を体験しました。

で、そういう状態のときに何のYouTube見たくなるか、という話。最近の僕のおすすめは鬼越トマホークの長尺トーク動画です。

以前もこのnoteで触れました

トークに力を入れている芸人YouTubeはいくつかありますが、その中でもゲスト芸人の「半生を振り返る」というのをよくやっており1時間を超える長尺動画も珍しくない。タイパの時代と逆行するようなラジオっぽい質感のロングトークが非常に耳に馴染みます。なんにもしなくていい1週間とかがあったらこれを過去回から全部がっつり見たいと思っている。

僕は芸人の人間性の部分に惹かれる人間なので半生シリーズが好きなんですが、鬼越トマホークの2人の半生も面白い。特に良ちゃん(ハゲのほう)にシンパシーがあって、こんないかつい見た目なのに実はナイーブで、鬱屈して延々2ちゃんとか見てた過去があるらしい。

上記令和ロマンとの動画で良ちゃんが悩みを打ち明けるシーンがよかった(34分くらい)。日々の仕事やYouTube撮影をこなしているけどプライベートでは「俺らいつまでやれんのかなあ」とかの虚しさも感じていて元気がないという話。

本人も「サラリーマンみたい」と言ってますが、すごい中年の悩みだなあと思った。鬼越の2人は僕とタメなんですが、僕もまさにこういうことをここ数年ずっと感じています。夢や希望の成分が薄れて「現実」の濃度が上がる感じとでも言いましょうか。すげえつらいとか嫌だとかじゃなく、なんかうっすらずっと虚しさがつきまとう感じ。

下積みのころは喉から手が出るほど欲しかった「安定」が、実際に手にしてそれなりにこなせるようになると苦しみや虚しさに変わる。言うたらよく聞く話でもあり、人類にとってのあるあるなんだと思います。私はそれらの虚しさから酒を飲みすぎて膵臓なしなしになりましたが、その後いろいろと意識的に生き方を変えてみて、それでもなお「人生はただ生きるにはあまりに長く、何かを為すにはあまりに短い」という感情にしばしば陥り、布団にくるまりたくなることがあります。

若くしてM-1王者になった令和ロマンはチャンピオンになったその日に虚しさを感じたそうです。強者故の孤独だ。

「欲望」の話もよかった。日々を生きる活力の源のひとつは「欲望」ですが、M-1を獲った令和ロマン、あるいはそうした「頂点を目指すお笑い」を諦めつつある鬼越トマホークにはもう欲があんまない(金とか女とかの欲もないから虚しい)。じゃあどうやって生きていったらいいんだ、というのが良ちゃんや僕みたいな中年の悩み、不安なわけですが、くるまがそこで言った一言がめっちゃ響いた。

M-1王者令和ロマンに本気で聞きたいことを聞きまくる【鬼越トマホーク】」より

「俺らと一緒に劇場でヘラヘラしましょうもっと」

新しいことに手を出したり常に目標を立てたりするような意識高いことしなくていい。みんながみんなそういう人間じゃなくていい。俺らなんかただの芸人なんだから劇場の楽屋でバカ話してるのが一番楽しいじゃん、という話。

ある意味、今の若者っぽい考え方とも言えるのかもしれませんが、「目標を持つ」とか「ちゃんとやる」みたいな考え方自体がこのへんのおじさん世代のよくわからん呪縛なのかもなあと思った。毎日を元気に過ごすために劇場でヘラヘラする、というのは至極もっともな生き方に見える。人間は感情の奴隷で人はいつか死ぬのだから。

僕もまた色々なものを諦めざるをえなかった多くの中年の1人として、もっとインターネットでヘラヘラするのもいいかもしらん。ということを思いました。

以下、マシュマロ返信です。イベントや始発待ちグッズに関するマシュマロなども色々いただきありがとうございます。今回はそれ以外で溜まっていたものを。


台湾まぜそばにはまってます

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