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探偵部の四季(仮)

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高校生が主人公のミステリー小説です(記事で掲載している小説と同じです)。 更新頻度は不定期です。 気軽にコメントいただけると幸いです。
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記事一覧

第13話 エスケープ

1 窓の外を見ると昼休みまでの快晴が嘘のように雨粒が窓ガラスを強く打ち付ける。朝の天気予…

Taro Yamada
1年前
6

第12話 水まんじゅうは冷えているか

1ある6月末の放課後。私は家庭科調理室に居た。 底の深い鍋に水、くず粉、わらび粉、砂糖を入…

Taro Yamada
1年前
6

第11話 売上金にはご注意を

1部室の戸を開けると、早苗が手前の椅子に座っていた。 こちらの存在に気づくとカバンからフ…

Taro Yamada
1年前
5

第10話 幽霊との一局

1「よし、じゃあ解散」 部長が椅子から立ち上がり宣言する。僕(砂川)は今、壁新聞部の部室…

Taro Yamada
1年前
6

第9話 他愛もない放課後

※作中に出てくる『山頂至りて大海を望む』という本は実在しません。この作品の中だけの存在で…

Taro Yamada
1年前
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第8話 十人十色

1 教室に入ると窓がガタガタと揺れている。今日は一日中、強風だったはず。電車は遅れている…

Taro Yamada
1年前
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第7話 探偵の条件

1「はい、終わり。筆記用具置いて」教員の野太い声が教室に響く。 私は手からシャーペンを解放する。教室はざわつきに溢れるが「まだ回収しているから静かに!」と教員が注意し静寂が再び訪れる。その1分後、教員はテストを回収し終わり教室を後にした。解放感からクラス全体がどっと騒ぎ出す。私はううーっと大きく伸びをした。やっと終わったー! 今日で中間テストの日程がすべて終わった。自由だー! 私は心の中で思いっきり叫んだ。 2 探偵部の部室に来るのは一週間ぶりだ。テスト週間になると部活動の

第6話 新たな門出

1「どう、感想は?」私は期待と不安を胸に、目の前でクッキーを一口頬張る砂川君を見た。 「…

Taro Yamada
1年前
15

第5話 探偵部は動かない

1 私(早苗)が探偵部に入部してから一か月程が経つ。入部してから現在まで依頼は映像研の事…

Taro Yamada
1年前
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第4話 月火水木金事件

1 型破りとは、型があって初めて存在する。常識を知らなければ非常識にはなれない。定跡を知…

Taro Yamada
1年前
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第3話 密室の方程式

1 放課後、私と千秋は映像研の部室に招かれた。コンコンと引き戸をノックする。 「どうぞ、…

Taro Yamada
1年前
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第2話 レシートが多すぎる

1「これって私たちの役目なんですかね」 「まあまあ、文句言わない。これも世のため人のため…

Taro Yamada
1年前
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第1話 探偵、登場!

1昼休みの空き教室。  すらっとした女子生徒が窓際にたたずんでいた。風が吹き、肩までかか…

Taro Yamada
1年前
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