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「MIGRIDS」が会社設立5周年を迎えました。

僕が代表を務める弊社「MIGRIDS」が、会社設立をして本日で5周年を迎えました。

2018年の2月26日に立ち上げてから、時勢の荒波を乗り越えてここまで生き残れたことが本当に嬉しく、そしてあっという間の5年間だったなと感じます。

この記事ではMIGRIDSの5年間を簡単に振り返りながら、僕が今後5年間で実現していきたいMIGRIDSの未来についても触れたいと思います

この記事の目次

  1. 会社の始まりについて(2017〜)

  2. 「会社」としてスタートし、大きな失敗を経験(2018〜)

  3. 大きな逆境から始まったパーソナルジム事業(2019〜)

  4. 会社の成長と組織作り(2021〜)

  5. 今後の5年間で実現したいこと(〜2027)

会社の始まりについて(2017〜)

MIGRIDSの始まりをお伝えするためには、実は会社設立の少し前に遡らないといけません。

20代半ばで会社勤めを辞めた僕は、その後世界一周をしたり、フランスのパリでフリーランスとして暮らしたりと、自分が元々目指していた世界に飛び込んで少しずつ実績を残せるようになっていました。

仕事の礎を身につけたパリ

初めは何もノウハウもスキルもなかった自分が、フランスへ渡った後にオンラインでの物販を始めたり、airbnbでの民泊へ挑戦をしたり、自分の発信していたブログで少しずつ稼げるようになり、ようやく1人で暮らしていくためのちゃんとした収入を得られるようになったのがこの頃です。

パリでの生活は楽しかったのですが、実は元々パリで生活をするというのは短期間(1年程度)のみと決めていました。

それは日本に帰って会社を作り、僕が立ち上げたいと心に決めた事業があったためです。

「会社」としてスタートし、大きな失敗を経験(2018〜)

2017年の終わりに日本へ帰国し、まず僕が着手をしたことがどんな会社名にするか?でした。

「MIGRIDS」という社名は、多くの人からなんて読むの?と聞かれます。
大抵の人は「ミグリッズ」と読まれる方が多いのですが、正しくは「マイグリッズ」と読みます。

社名の由来については、会社設立時に僕が書いたブログ記事をお読みくださればよくわかるかと思いますので、是非ご一読ください。

そして、会社を立ち上げてまで僕が何をしたかったのか?それは自分が運営するスペースの運営事業をやってみたいとずっと考えていたのです。

僕は会社員からフリーランスになる際に大きく影響を受けたサービスがありました。

それはコワーキングスペース「まるも」と民泊サービスの「airbnb」という2つのサービスです。
学生時代から僕は多くの人の中にいることが好きで、そして人と話したり誰かと何かをすることが好きなタイプでした。

まるもでは、フランスへ渡る前の一時期で管理人業をやらせてもらい多くのフリーランスと出会い、airbnbではパリで世界各国からのゲストを迎え、学生時代に学んだ英語を使ってコミュニケーションが出来ることをすごく楽しいと感じる日々を過ごさせてもらいました。

そんな実体験から、自分でも多くの人が集まるスペース事業というものをやってみたいという気持ちが強くあったのです。

そして2018年にMIGRIDSとして初めて手がけた事業が、山梨県南巨摩郡南部町で立ち上げた「五番地」です。

オープン当初、「泊まれるコワーキングスペース」としてスタートしたのですが、結果的には全く人気が出ませんでした。笑

五番地内のコワーキングスペース

田舎すぎて首都圏からのアクセスが悪く、2018年当時ではコワーキングスペースはもちろん、家の外をオフィスとする「ワーケーション」という言葉もまだまだ世間での認知がなかったためです。

本当に売上がなさすぎて、五番地としては大赤字。
会社の主軸事業となっていたのは、僕が個人で運営をしていたブログからの広告収入や講師業でした。

フリーランス時代に立ち上げたブログで大きな成功体験をし、継続して広告収入を得ながら、その内容などをフリーランスのライターさんやブログを始めたいという人に指導をするといったことも仕事として行っていました。

実際にその時の経験からSBクリエイティブ社さんで、ブログで収益を得るための本も出版させていただいたことは、自分のこれまでの人生を振り返っても大変良い経験の一つでした。
(ある程度の人気も出て、9回の増刷もしていただき、担当の方と共著者の染谷さんにはとても感謝しております)

大きな逆境から始まったパーソナルジム事業(2019〜)

転記が訪れたのは2019年でした。
ただの個人ブログだったものを、WEBメディアとして拡大をさせて、弊社が運営するサイトも30~40個となっていました。
広告事業を中心に、五番地の底上げをどうするか?そんな目下の課題を試行錯誤しながら日々を過ごしていた時期です。

会社の社員はまだ僕だけでしたが、僕の元で学びたいというフリーランスのライターさんなどが業務委託として集まってくれて、五番地で住み込みをしてもらいながら少人数のチームで楽しい日々を過ごしていたと思います。

当時、僕のメディアのメインテーマはフィットネスでした。
2016年頃からパーソナルジムの人気が拡大しており、大手ジムの集客の手伝いをして、その集客の対価として報酬を得ていたのです。
パーソナルジム以外にも、ヨガスタジオやフィットネスジム全般の集客のサポートもしており、本当に当時においては日本全国のフィットネスジム事情にリサーチしまくっていましたし、各企業の情報にも精通していたと思います。

2019年時点で個人で仕事を始めた時期から数えると3年ほどメディア運営に携わっていたのですが、この時に僕の中で芽生えていた考えが2つあります。

・今後メディア事業だけで生き残っていくことは厳しくなる
・自社のサービスとしてフィットネスをやりたい

メディア事業は大きな利益を残せる事業モデルでした。
だからこそ2019年頃から他社の業界参入が相次いでおり、その中には自分の会社の何倍の費用をかけただろうと思われるメディアを運営する企業もあったのです。

僕自身はフィットネスメディアとして業界への参入が早かったので、なんとか売上も維持できていましたが、それも長くは続かなくなるだろうということは何となくイメージができていました。

そして、メディア事業以外で自分がやりたいことは何か?を考えた時に、やはり僕にはフィットネスしかないということは自分自身の中で明白でした。

日々、日本全国のフィットネス事情をリサーチをしており、どんなジムが喜ばれているかといった点は理解をしていたつもりでしたし、自分自身も本気で誰かのための運動の習慣化をサポートすることをしたいと思っていたのです。

そんな気持ちの中で2019年の夏前頃から自社でパーソナルジムを立ち上げようという気持ちがフツフツと湧き上がり、自分が本当に良いと思うものを立ち上げようと決断をしたタイミングでもありました。

そして大きな転記が訪れます。

2019年の9月にGoogleでのアルゴリズムアップデートが起こり、僕がこれまで運営をしていたメディアのやり方がそこから少しずつ通用しなくなっていったのです。(会社を運営する上での毎月数百万円以上の大きな売上をあげるためのやり方という意味です)

売上が急に0になるといったことはなかったのですが、前月に対して90%、80%と少しずつ落ちていく数字を見て、本当に生殺しのような形でじわじわと首を締め付けられているような感覚に陥る、とても辛い日々でした。

会社全体の売上は落ちているのに、新規事業のパーソナルジムは立ち上げる。普通の人からしたら「本当に大丈夫か?」という気持ちになると思いますが、僕自身も何が正解なのか、本当に大丈夫かなんてわかりませんでした。笑

ただ一つ明確だったのは、もし新しい売上の柱が作れなければ会社の預金はあと半年程度で底をつき、倒産を免れない状況だったということです。

大きな逆風の中で、2019年12月に通い放題のパーソナルジムELEMENTが誕生しました。

会社の成長と組織作り(2021〜)

結論から言うと、ELEMENTを立ち上げたことは大きな成功となりました。

2019年時点での一般的なパーソナルジムというと、2ヶ月20万円程度でダイエットと食事指導を行い、短期で痩せることを目指すというモデルがほとんど。

しかし、ELEMENTではダイエットというよりも運動の習慣化を目指すために1回30分のトレーニングを毎日利用することができ、かつ1ヶ月の費用は4万円程度と業界の中でもかなり料金が抑えられたモデルだったのです。

2019年の12月に立ち上げた三軒茶屋店は数ヶ月後の2020年の春時点では会員の増加が著しくて予約しづらくなるほどの盛況となり、その年の7月に2店舗目の世田谷太子堂店、9月に3店舗目の駒沢大学店、12月に4店舗目でセミパーソナルジム業態の池尻大橋店がOPENとなりました。

MIGRIDSは倒産をすることなく、しっかりと成長曲線を描きながら生き残ることができたのです。

そして、2021年に入ってもELEMENTの会員数は着実に増加をしていき、さらなるブランドの拡大としてフランチャイズ展開をすることを決定しました。

フランチャイズをスタートするにあたって、大学時代の先輩だった方が加盟をしてくださり、さらにELEMENTの現場トレーナーで独立希望だった2名のメンバーもフランチャイズオーナーとして加盟をしてくれたことが大変嬉しかったです。

ただ、事業自体は少しずつ伸びていく中で、一番の課題は組織でした。

ELEMENTを含めパーソナルジム業界の構造として、店舗で働くトレーナーたちは業務委託で仕事を依頼された外部メンバーで構成することが多く、会社の社員ではないため人の入れ替わりやトレーナーによるサービス提供の差、またブランドが大切にしていることの落とし込みが難しかったのです。

店舗も増え、会員数も増えてはいましたが、お客様からのクレームや改善を希望するご意見などをいただく機会も増えていった時期でもありました。

そこでMIGRIDSでは組織改革を行うべく、以下のことを実行しました。

・COOの採用と正社員雇用の促進

まずMIGRIDSにとって必要だったのは、僕以外で経営層としてメンバーのことを見ながらバックオフィス系の仕事を任せられる存在の採用でした。

これまでは、僕が営業やマーケティングをやりながら組織のことも考えて、財務・法務・労務といったバックオフィスのこともやって、というような形でしたので、正直手一杯の状況だったのです。

また、自分の専門は営業とマーケティングなので、正直にいうと組織構築やバックオフィス系の仕事に疎く、どうしても仕事が疎かになってしまいがちでした。

この課題に対して、すぐに解決の提案とサポートの意思をくれたのが大学時代の同級生であり、MIGRIDSの現COOである森でした。

彼は大手証券会社出身で数字にも強く、さらにそこからスタートアップ企業のCOOも請け負ったことがあり組織作りや経営のサポートにとても長けていたのです。

彼がCOOとしてジョインをしてくれたことで、会社にとってこれまで足りていなかったピースがはまり、ようやく組織として活動ができるようになったと実感しています。

2021年の終わりからは正社員・契約社員の雇用を大きく促進し、2023年現在では雇用をしているメンバーが20名弱、アルバイトや業務委託を入れると50名弱、ELEMENTのFCを含む関連メンバーを入れると100名規模の組織となりました。

2023年2月のELEMENT会議にて

2023年2月現在、ELEMENTは本部・フランチャイズ店を含めて23店舗を展開しており、多くの人に支えられながら事業を拡大できております。

フランチャイズオーナー募集も行っています↓


またここまではELEMENTの話が中心でしたが、実はMIGRIDSとして初めて立ち上げた事業である五番地も、大きな変化と成長がありました。

「泊まれるコワーキングスペース」としてスタートをし、大きな挫折を味わったスペース事業でしたが、コロナを機に「1日1組限定の貸切宿」としてリスタートを行いました。

宿泊モデルへと転換をしたコワーキングスペース
多くの人が利用してくださるテントサウナサービス

このモデルチェンジを行ったことで、少しずつリピーターが増え、さらに企業のワーケーションや経営合宿などで利用を希望をしてくださる方も増えています。

コロナという未曾有の社会状況下ではありましたが、2021年、2022年と2期連続で黒字を達成することもでき、今後も五番地はさらなるサービス向上を目指していきます。

今後5年間で実現していきたいこと(〜2027)

最初僕が1人で立ち上げたMIGRIDSという会社は、この5年間で多くの人に支えられて、少しずつ社会に良いサービスと価値を提供できる会社として成長してきました。

そして今後、MIGRIDSはどうなっていきたいのかという点を考えると、僕が考えるのは

「我々のサービスを通して、多くの人に気持ちの良い毎日の時間や人生を送ってもらいたい」

というものです。

気持ちの良い時間や人生ってなんだろう?と考えてみると、それはその人が日々楽しく生きていくためにその人自身が健康であったり、頑張りすぎた時の休息の時間、好きな人たちと美味しいものを食べたりすることなのではないかと僕は考えます。

だからこそ、

ELEMENTでは健康になるための運動習慣を身につけてもらい、
五番地では日々の忙しさの中でひとときの休息を与える空間の提案をしていきたいと考えています。

何か言葉やフレーズを使うならば、今後MIGRIDSが目指すものは、「ウェルネス」を提供していくことです。

ウェルネス(wellness)とは「よりよく生きようとする生活態度」である。 良好な状態である心身の健康や、生活環境、社会的環境を基盤とし、自分が望む生き方やライフスタイルデザインを確立させ、自己実現に至ることに重きを置く。

https://eleminist.com/article/1828

会社として、サービスを通して顧客にウェルネスを提供していく。そんな考えを持った企業としてその中身を体現していくことを、ここからの5年間で目指していきたいと考えています。

最後に

この5年間でお世話になった人は数え切れません。
未熟な経営者であった僕に対し、しっかりとついてくれてきた現メンバーや多くのことを教えてくれた先輩経営者の方や友人たちには本当に感謝をしています。

僕自身がこの5年間で学んだことは、事業を継続していく上で絶対に必要なものはそれを一緒に実行してくれるメンバーやサポートをしてくれる周りの方々の存在です。

もし、今でも僕一人で仕事をしていたとしたら、きっと5年間という年月も会社運営はできていなかったでしょうし、ここまでの成果を上げられていたとは絶対に考えられません。

五番地を運営してくれている山梨メンバーの皆さん、
ELEMENTの立ち上げから一緒に頑張ってくれているトレーナーの皆、
そしてオンラインで多くのサポートをしてくれるWEBスタッフの皆さん

いつも本当にありがとう。
ここからさらに良い会社、良いサービスを作っていこうと思いますので、これから5年もどうぞよろしくお願いいたします。

2023年2月26日 
株式会社MIGRIDS 代表取締役 鈴木太郎


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