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実りあるクラスにするために意識したいこと


クラスはみんなのためにある

私はヨガクラスは教える側と教わる側の両方の学びの機会だと思っていて、お互いに実りある時間になるように、両者の働きかけで環境を整えていくことが大切だと思っています。

私は普段クラスをする側であることが多いけど、教えてもらう側でもあります。
それぞれの立場で、それぞれクラスを実りのある時間にするために気をつけていることを紹介しようと思います。

・時間ギリギリで来ない
もしギリギリにクラスに参加して、荷物を置いたりマットを敷いたりせかせかと動いていたら、先に来て待っている人や先生にもその雰囲気が伝わってしまうこともあります。
また、自分でも落ち着いた状態でクラスに臨んだ方が、クラス中の集中度も違うから、生徒側の時は10分前には準備を終えて着席しているようにしています。

また、やむおえない事情(電車が止まるとか、天候、初めてで土地勘がなく道に迷ってしまったとか)以外での遅刻はないように気をつけています。ヨガでは遅刻は相手の時間を盗む行為だと言われているからです。

というような理由で、着替えの時間を含めてなるべく余裕を持って到着するようにしていますが、それはプライベートクラスでもオンラインクラスでも同じです。
オンラインクラスの場合は、ネットの接続トラブルが起きたら周りや先生の時間を奪ってしまうし、自分も焦るから少し余裕を持って入室するようにします。

もし、自分が気にならなかったとしても、他の人は気にするかもしれないし、クラスは自分だけのものと考えないようにしています。

・携帯の着信音や振動音がならないようにする
私は自分のクラスでも(時計代わりにつかう場合)、先生のクラスに参加している時も、スマホは電源を切るか機内モードにして着信音や振動音がならないようにしています。

着信音は当然ですが、振動音も鳴ると結構みんなの気が散ります。
私のクラスでは音がならないようにお願いしていますが、設定を忘れてしまう生徒さんが時々います。
自分が話している時に音が鳴ると、話している時も集中しているからそれが妨げられてペースが崩れるし、生徒さんの中でも「私のかも?」「誰のだろう?」と思って気が散ってしまうこともあります。

・クラスと関係ない話をしない
自分がクラスをする場合、緊張を解いたりお互いのことを知るために、多少世間話をすることはあります。(相手の習慣や気質や体質を知り、クラスのやり方や内容をどうしていくかのヒントになることがあるし)
でも、クラスはおしゃべりの場ではないので、お互いに話すことに夢中になって注意がどんどん外向きにならないように、何の話題をどのタイミングでどれだけ話すか?その加減に結構気をつけています。

自分がクラスに参加する時も同じです。私が生徒で自分から話をすることはあまりないけど、周りのことを考えて発言に気をつけています。
クラスをする時もクラスを受ける時も、体の動きや立ち上がってくる感情や感覚やエネルギーの状態を感じながらーつまり内面に集中して取り組むことを大事にしています。
運動不足解消や癒しが目的のクラスだったらあまり関係ないかもしれないけど、私はずっと自分を知ることを目的としたクラスで学んできたので、集中して観察することを妨げないことを意識しています。

でも、どんなクラスでも集中していないと怪我をしたり、緊張も上手く緩められないし、先生の言葉を聞き漏らしたり、クラスでやったことを忘れてしまいます。

また、時々いらっしゃるんですが、クラス内で私が話している最中や静かでお互いにアーサナ(ポーズ)を取って観察している時に、「風が気持ちいい」「鳥の声がいいですね」など、外から感じられることに反応して、すぐ言葉にする方がいます。

ムードメーカー的な生徒さんに結構多くて、それはそれでありがたい時もあるのですが、タイミングが違うとみんなの気が逸れることがあるんですよね。
今まで気になっていなかったのに、そっちに注意が向いて集中が逸れていくし、他の人も「そうですねー」なんて答えて気が散ることもある。
もし、そう感じたとしたら、内面ではなく外のことに注意が逸れている自分を感じたり、「これって今言うべきかな?」と考えて、口に出すか慎むかを考えるのは大事だなと思います。

喋っちゃいけないというわけじゃなくて、内容とタイミングですね!

・アーサナや呼吸法の名前と手順を早く覚えるようにする
クラスをする側として、アーサナの名前や呼吸法を言っただけで、あれやるのねと動ける人がいれば、説明する時間が減りその分別のことが出来たり、その内容を掘り下げることも出来ます。

未経験や初心者の人は当然一から説明しますし、何度も来ている人でも初登場の内容や、まだ数回しかやったことがない、または久しぶりの登場で忘れてしまったという場合は、何度でも教えます。
もしそこに既に分かっているメンバーがいれば、その人にはおさらいになるから良いと思っています。
でも、半年以上クラスに通っているのに、名前や手順を覚えていない人ばかりだと、その度にいちいち説明してその時間がもったいないなー、なんで覚えないのかなとと内心思っています(^^;)。(もし私が名前を言わずに手順から説明していたり、手順が分からなかったら聞いて欲しい)

内容を覚えておけば家で練習することが出来て、分からなかったことはクラスで先生のやり方を見たり質問をして深めることが出来る。いつまでも同じところで足踏みせずに、次のステップへと進むことが早くなります。

クラスに参加したら内容を覚えて帰るのはとても大事です。
私は先生のクラスに参加する時は、先生の言葉や動作を一言一句、一挙手一投足逃すまいという気持ちで、よく見てよく聞いて真似するようにしています。
受け身ではなくて覚えて帰るぞとの気持ちがなかったり、先生はいつまでもいると思ったら、なかなか覚えられないと思います。

クラスは我を捨てる場所

また以前ヨガ友達が言っていてなるほどと思ったのが、ヨガクラスは我を捨てる場所であるということ。
(その子も私も同じ先生の元で学んでいて、多分先生が言っていたことをその子が教えてくれたんだと思う。)

・クラスは自分だけのものではない
これは上記で書きましたけど、自分が快適にクラスを受けられれば良いというわけではなく、周りのことも考えてクラスに参加することは大切です。

初めてクラスに参加する人がいたら、道具の準備とかマットを敷く方向なり、クラスを受ける時の注意事項(例えば携帯オフねとか)とか、先生の指示待ちではなくて、知っていたら教えてあげるとか助け合うのが大事です。

私の先生のクラスや私のクラスではそんなことは一切なかったけど、聞いたことある話では、長年通っている生徒さんが自分の定位置が決まっていて、そこにマットを敷かれると機嫌が悪くなったり、どこに敷くかで生徒同士で競争したり、揉めるらしい。
「え!そんなことあるの?」「それってヨガで教える精神に反するじゃん」と思ったんですよね。
自分のことしか考えていない。周りのことを考えるのもヨガをすることーヨガの教えを守ることです。

私の場合は先生のクラスに参加して、新しく参加した人や経験が浅い人がいたら、その人が先生の動きを見やすい位置に座れるように位置を譲ります。

自分は見えにくい位置になってしまっても、話をよく聞いたり、移動しても良さそうなら自分が移動して見に行けばいいし。
初めての人だとそういう発想がないだろうなとか、遠慮してそう出来ないだろうなとか、考えてそうしています。

そして、先生のやり方や進行を妨げない範囲内で、困っている他の生徒がいたら助けてあげる。
例えば、前に通っていた先生はヨガの道具を使う人でしたが、ある時クラス中に道具の使い方が分からない人がいました。
自分は知っているのに教えてあげないのは良くないと先生も言っていたし、その時先生は他の人を見ていたので、こうだよと教えてあげることがありました。

あとは先にも書きましたけど、クラスの準備の仕方とかルールも教えてあげるのもそうですね。自分に集中するということは、自分さえ良ければいいというのとは違います。

ポーズや呼吸法や瞑想のやり方を習ったり、練習することがヨガそのものではないんですよね。ヨガって心の態度を良きものにしていくことだから、クラス中だけでなくクラス前後もヨガを学ぶ時間なのです。

・自分のやり方を捨てる
我を捨てるというのは、「私のやり方」「私はこうする」「私は知っている」という姿勢を捨てるとも言い換えられます。

先生にヨガを教えてもらいに来ているのに、「私はいつもこうしています」「これでやってきました」「これはやりたくないです」という姿勢でいたら、何も学べないですよね。何しに来たの?という感じです。

クラスをしているとたまーにそういう頑固な人がいるんですが、ある時に私がクラスで後屈のアーサナを練習していた時のこと。
後屈は間違った体の使い方をしやすく、怪我をしやすいから、悪い体の使い方と良い体の使い方をそれぞれやって、違いを体感してもらおうと思いました。
それで、悪い例をやってもらった時にどう感じたかを何人かに聞いてみたところ、一人「やりませんでした」と言ったので、なぜ?と訪ねたら「この姿勢はいつも家でやっていて腰が痛くなると分かっているから」というような答えが返ってきまして。

その人は、これをやりましょうと言っても「前にこの動作をやって腰が痛くなったから」とか、他の内容もなんだかんだ言って指示に従おうとしない。
でも、当人は心身を変えたいとクラスに来ていて、「どっちなのよ?!」と一時期その人と会うのが苦痛でした。
恐らくだけど、過去の体験にこだわってしまったり、変化が怖い人なんでしょうね。その気持ちは分かるけど、それをいつまでも握りしめていたら何もよくならない。

はっきり「そういうわがままがある限り、変わることは出来ないよ」と言えばよかったけど、私もはっきり言えなかったから結局お互いのためによくなかったんですけどね(反省)

この人に限らず、このアーサナやらないとだめですか?(やりたくないという意味)という人はたまにいますけどね。私が生徒だったら先生にそんなこと言えないし、言わない…。
やれないのとやりたくないからやらないのでは、全然違います。当時そう言ってきた人たちは、恐らく私に信用がなかったのかもしれませんね。

あとは本当にまれに「他の先生はこうじゃなかった」と言われることがあります。
ヨガのアーサナの取り方やクラスの進め方って、先生によって違いがあるのは当然で、クラスに来ているならそのクラスのやり方に従うというのも、我を捨てることだと思います。

私も何人かの先生に教えていただいて、長年教えてもらった先生のやり方で練習していても、他の先生のクラスに通い始めてやり方が違った場合は、その先生のやり方に従うし、自主練でもそのやり方で練習するようにしています。

クラスに参加して人に教えてもらうメリットとは、いいとこ取りをしたり、苦手を避けて、常に心地が良い方向に向かっていきたくなる心(忍耐がない、偏りがある心)と体を正すことが出来ることだとも思っています。

前に教えてもらっていた先生は、私が苦手なアームバランス、逆転系、後屈をめっちゃやるクラスでした。
でも、先生を信頼してクラスに通い続けたり練習し続けた結果、今や好きになりました。
苦手と思っているのは自分でただ決めてるだけなんだな、転倒が怖いとか体を痛めないか思っているのは妄想だったり、過去の記憶とその反応に過ぎない。
それらを超えた先に好き嫌いに囚われない自由だったり、忍耐が身につきました。

というわけで、ヨガクラスをどういう姿勢で受けるかで、自分に返ってくる恩恵はだいぶ変わります。
少し気にしてみるといいですよ。クラスがみなさんにとって実り多きものになりますように。

飯田市のヨガ教室 TaraYoga

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