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『シン・ウルトラマン』超ネタバレ感想と解釈

【ネタバレ注意!! 観た人限定で!!!!】#シン・ウルトラマン
一度見てパンフレットを読んだ時点での感想と解釈です。まだ観ていない人はこの一文は読まないほうがいいでしょう

・注意しましたからね、本当の本当に、ネタバレ感想ですからね!

・ものすごい情報量。『シン・ゴジラ』もすごかったけど、さらにギアを一段上げている感じ。製作チームは『シン・ゴジラ』でいけたのだからこれもいけるだろうと学習したのでは


・『ウルトラマン』は「ファーストコンタクトもの」であり、「ファーストコンタクトものは、他者との出会いを通して逆説的に"人間とはどのような存在か"を問うものである」という、今更感がバリバリなことをそれでも改めて強く実感する作品でした

・「実作業を担う自衛隊員がたくさんいるなかで、意思決定チームであるはずの禍特対のメンバー(神永)がひとりで逃げ遅れた子供を救いに行くことを即断で許可する」や、「ウルトラマン1名が犠牲にならなければいけないのであればゼットン別世界追放計画は実施しない、と言い放つ」という、合理性から考えると著しく逸脱した決定をリーダー(田村班長)が率先して振る舞う、というあたりに(もっとざっくり言ってしまえば「ある種の愚かさ」に)、原典(初代ウルトラマン)へのオマージュと、「人間性」というものに対する本作品脚本によるなんらかのメッセージがある気がする(特に「そんなに人間が好きになったのかウルトラマン」への回答という意味で)

・冒頭1分で「この世界には巨大怪獣(禍威獣)が存在する」、「現場対応は自衛隊が担当し、その上位機関として防災庁 禍威獣災害対策復興本部 禍威獣特設対策室が設立された」、「すでに6体の禍威獣が出現し、人類は独力でそれを駆除した」、「日本でも核配備が検討されているが、各国からの支援と干渉に対する(やや苦しい)政治交渉が続けられている」(これらの布石が後述するザラブ星人やメフィラス星人に対する日本政府のやや拙速な妥結と禍特対の特殊な立ち位置への説得力が生まれる)などの情報が観客に駆け足で叩き込まれる

・7体目ネロンガが登場したことでウルトラマンが参戦、この戦闘で神永新二が子供を守って死亡。他人のために自らの命を犠牲にする姿を見て、ウルトラマンは地球人と融合することにしたと

・序盤に神永(ウルトラマン)が「群れ」という概念に興味を示すのは、この自己犠牲行動を説明する動機が知りたいからということか

・図書室で神永(ウルトラマン)が『野生の思考』(レヴィ=ストロース)を読むのは、高度文明に属する光の星(ウルトラの民?)が地球人類を「未開発民」と位置づけていることへの暗喩か(そしてそれに対してウルトラマンが「科学的思考と呪術的思考は段階的な関係にあるわけではない(西欧文明は第三世界を遅れているとバカにしがちだけどそれはとんだ思い上がりだぞ、文明には優劣も前後もないぞ、ということ)」とする本書を通して、地球人類への付き合い方を養う一助になっているということ?)

・8体目ガボラまでは「生物兵器」であり、メフィラス星人が地球人に対して暴力面で「外星人の脅威」を叩き込むために利用、9体目であるザラブ星人については「情報面(知能面)でも地球人は外星人には敵わない」ということを示すためにあえて放置した(ザラブ星人の目的(人類殲滅)とメフィラス星人の目的(人類統治管理とベーターシステムによる独占的軍事有効利用)が違うので、もしウルトラマンがザラブ星人を倒せなかったらメフィラス星人がザラブを排除したのかな?)、という理解でよいのかな

・つまり最後のゼットン戦以外はすべてメフィラス星人が黒幕だし、光の星の裁定機関(ゾーフィ)が「地球人は他の外星人に軍事転用される危険性が強いため、強制終了する(星系ごと葬る)」と決めたキッカケにも関係しているため、おおむねメフィラス星人のせい、ということでOK?

・もう少し原因を追うと、「ベーターシステムを使えば地球人は誰でもが外星人にとって脅威対象になる」という情報は、ウルトラマンが神永と融合することで光の星やメフィラス星人に知られた、ということか

・インターネット上に神永→ウルトラマンの変身シーンを流したのはメフィラス星人なのか?(神永を孤立させて地球人との間に溝を作りたかった?)

・ところどころで「なんだこれはエヴァンゲリオンじゃないか」と思うシーンがあるわけだけど、そもそも『エヴァンゲリオン』が『ウルトラマン』の翻案であるのだったという事実に気づき自身の不明を恥じることになった

・パンフレットによると、初代『ウルトラマン』の5つのエピソード(5話ぶん)を選んで、それを庵野秀明監督が2時間の脚本に仕上げたとのこと

・同じくパンフによると、ウルトラマンの声は神永の声とは別なので別の俳優さんにあててもらったとのこと。エンドクレジットに高橋一生さんの名前があって、え、どこに出ていたの、、と思ったけれど、そういうことだったのか…

・めちゃくちゃ面白いし飽きる展開などまったくないのに途中なぜか眠くなった。あれは脳の情報処理が追いついていないからではないか。二度目は飲み物必須だなと感じました

・いずれにせよ一回観ただけでは半分くらいしか理解できてない気がするので、もう一度観に行きます。。。。


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