走れ★バンドマン
1988年5月25日にリリースされた8枚目のアルバムです。
4人になってからは2枚目になりますね。
オリコンの最高位は10位。登場回数は5週。
セールスも結構ありました。
「生まれついての親不孝、明日もボクらはバンドマン。」
というキャッチ・コピーが付いてますが、
こんなに有名なバンドなのですから、
親不孝ではなく、むしろ親孝行な息子さんたちなのでは?
この4人とともに写っている車は、英樹さんの当時の愛車、VW type3。
私もこの時代のVWのフォルムが好きです。
当時の私は、すっかりファンを退場していたので、
このアルバムは、大人になってから聴きました。
おそらく高校生の私が聴いたら「?」だったと思います。
今までの「面白くて、ポップなC-C-B」の要素が全く無いから。
でも、大人になってから聴いたこのアルバムは、とても面白い。
ズバリ
同じ看板をかけているけど、
内装をリフォームして、なんなら業態も変えちゃって、
新装開店しました!的な感じなのです。
バンドマンという言葉のチョイスが、
今までのポップなイメージから、
骨太なC-C-Bへのイメージチェンジを狙ったように感じます。
それを証拠にこのアルバムは、
C-C-Bの象徴、笠くんのボーカル曲が少ない。
リードボーカルを取るのは、英樹さんと米川さんが多いです。
収録された10曲、シングルカット無し。
「このアルバムを聴いてくれ!」と言わんばかりの内容。
いつもの作家陣のクレジットも少なく、
(松本隆先生が3曲だけ!)
作詞から作曲、アレンジまで一番手作り感のあるアルバムです。
いつものように3曲取り上げてみます。
🎵 走れ★バンドマン
作詞:渡辺英樹 作曲:米川英之・田口智治 編曲:米川英之・田口智治
インストが収録されていることに、驚きました。
そして、かっこいい!
途中の漫才は、初めて聴いた時「?」となりましたが、
岡けん太・ゆう太 なのね!とわかったら、
二人の喋っている映像がイメージできて、面白いのです。
キラキラしたkey+どっぷりロックなギター。
それを支えるドラムとベース。
まさに4Cの象徴の曲。
出だしのコーラスは私の大好物です。
この動画、みんなメラメラしてて、エネルギーがすごい!
インストといえば、こちらも。
かなりボリュームのある曲。
ライブでこのクオリティって!
🎵 Cyber-Commander
作詞:松本隆 作曲 編曲:田口智治 大谷和夫(ブラス・ストリングス)
アルバムの1曲目がこうくるとは!
初めて聴いた時、とても驚きました。
「隆ちゃんがロボコップ観た後に作ったら、こうなっちゃった」と
ラジオで言ってましたが、確かに。
未来感とか機械的な感じがあるのはロボコップのせいかもしれません。
新しいC-C-Bの幕開けの曲。
この音源、とても貴重!
英樹さんと笠くんの声が似ていると思っていたけど、
田口さんと笠くんも似てるように聴こえます。
🎵 Velvet Touch
作詞:松本隆 作曲:米川英之 編曲:米川英之
米川さんと笠くんの歌い回しが珍しい曲。
よねまりゅ、2人C-C-Bでやってたようですね。
終盤で一瞬無音になって、終わった?と思ってからの、
ギュイーンとまた始まるところが面白い。
そのあとの、田口さんの好き放題な感じがお見事。
解散直前、かなり仕上がったライブの1曲目。
おまけ
🎵 さらわれて
作詞:渡辺英樹 作曲:渡辺英樹・田口智治 編曲:田口智治
この動画を貼り付けたくて。
いかにもミュージシャンの会話。
ちょっとしたダジャレなのですが、シャレている。
二人の仲の良さがわかる、ほっこりする動画です。
TANaBE名義で、こうやってライブをしていたんだなぁ。
私も一度でいいから参加してみたかった。
おそらく当時は「イカ天」前夜、
みんなが楽器を持って、バンドを始め出した時代。
本職の4人が、
「いや、待て! これがバンドだ!」と示すべく、
どっぷりとバンドマンを表現した作品です。
ここで、4Cの方向性が見えました。
アイドルバンドからゴリゴリのミュージシャンへ
ベクトルを変えます!と決意表明したアルバム。
「ポップで楽しいC-C-B」も好きだったけど、
今はこの「職人魂がメラメラしているC-C-B」が大好きです。
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