tarako

広告制作会社勤務。観た映画について書きます。

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最近の記事

竜とそばかすの姫

夢が詰まった美しい仮想空間と現実の田舎の青春世界。 侯孝賢がいつかのインタビューで言っていたが、幅広い中で作るよりも、制限があってその中で深く作っていった方が豊かなものが出来る。 ラブソングを作り続ける音楽家や、モネの睡蓮のように。細田監督にとってそれは、仮想空間と現実の世界なのだろう。 サマーウォーズ好きとしては、どうやったってあれを超えるなんて!と思っていたが、映画冒頭、音楽とともに仮想空間が出てきて気づくともう、ユートピアに歓喜するのみであった。 仮想世界の姿B

    • ベンジャミン・バトン 数奇な人生

      老いて生まれ、若返りながら生きる運命を背負った男とその男が愛した女との数奇な一生を描く。 老人として生まれ、若くなっていくという素っ頓狂な設定が、何事もないかのように物語は軽やかに語られていく。 ただ、美しく儚い人の人生を丁寧に描いている映画である。 設定は奇抜かもしれないが、あくまでも普遍性、その美しさを描いてるに他ならない。 また、老いていて静の動きから始まる主人公が、徐々に若返りをしていって、物語の進捗と共にダイナミズム感じる動の世界に移行していくのは、心を踊ら

      • インディ・ジョーンズ 最後の聖戦

        馬、列車、車、バイク、飛行機、これでもかと出てくるアクション乗り物の数々。どれも動く、走る、飛ぶものだが、それを最大限に生かすようにカメラも動いて動いて動く。 めくるめくスペクタクルドラマとはこのような映画を指すのだろう。 伝説の聖杯を探しに冒険に出るインディ・ジョーンズの物語なのだが、その中に父と息子の物語、ちょっとしたラブストーリーも混ざり合い、大きな恐竜を見て興奮させられるかのような童心に戻れる映画である。 ルールとして007しかり、インディジョーンズは死なないのだ

      竜とそばかすの姫