犬の歯の形とマズルの長さからわかること?
☆犬のことをもっと知るトリビアその2
犬の歯は上下4本の犬歯が尖っていて、前歯も少しギザギザしています。
そしてマズルの長さは犬種によって長短あるけれど、人間より前に出ています。
さらに、顎の骨は上下にしか動かないのです。
狼から進化したといわれている肉食動物はガブっと獲物を捕らえ、その獲物を逃さないようにするために犬歯が尖り、マズルは前に吐出しているのです。
雑食動物である人間は、目と鼻と口がほぼなだらかな平面に揃っていて、犬歯も退化しています。
人間の祖先はチンパンジーなどがそうであるように少し口元が前に吐出していました。進化の過程で食性が変わり、このような形状になりました。
さらに草食動物である牛や馬や羊はどうでしょう。マズルは前にでているけれど、これは口のなかでよく草や木の実や葉を喰むためであって、肉食動物とは理由が違うのです。
歯の形も、前歯がきれいに平坦に揃っていて草など繊細なものを喰みやすくなっているのです。
歯の形、マズルの長さは、その動物の食性と進化の軌跡を理解することに役立ちます。
また犬が肉食である狼から進化したことから、人と暮らす伴侶動物である以前に狩りをして獲物を捕らえる肉食動物の名残を持った”噛む”能力がある動物であることを私たち人間が理解する必要があるのです。