顔脱毛体験記
50歳になる早々、美容整形外科にお世話になることにした。
「濃ゆくなりつつある鼻下のうぶ毛対策」のため、顔に医療レーザー治療を受けるためだ。
個人差はあるだろうけど、女性は閉経後に女性ホルモンが減少してうぶ毛が濃ゆくなる傾向がある。
私は去年くらいから気になり出した。
鼻下のうぶ毛の自己処理後、以前よりもなんだかザラザラしてまるでヒゲを剃った後のおっさん肌のような気分だった。
鼻下だけじゃない。耳下の頬あたりもうぶ毛のフワフワ感が増したような気がする。
そこで医療レーザーである。
脇と足は昔エステで脱毛した経験があるのだけど、今回は顔ということで、ここは慎重にエステではなく美容外科という医療施設を選んだ。
まずはカウンセリングを受けなくてはいけない。
平日の3時に予約を入れた。
こんな田舎で平日の昼間に美容外科なんてがら空きだろうなんて思って行ったら、待合室はなんとほぼ満席!しかも男性が半分を占めている!(おそらくヒゲ脱毛かと思われる)なんか皆さんの美に対するすごい熱気を感じた。でもどう見ても私が最年長、笑。
LINEのクーポンを利用したら、結局6回のコースで37,800円になった。
これを高いと見るか安いと見るか。
私は4万以下で残りの人生20年か30年か分からないけど、
ずっとお顔がツルツルでいられることが保証されるなんて激安だと思った。
さて第一回目の施術当日。
メイクルームで化粧を全て落とし終えると、担当してくれる看護師さんが呼びに来てくれた。
しかしなんとまあ、若くて可愛らしい看護師さん!
いや薄々気づいてはいたのだけど、この美容クリニックで働いている皆さん「完璧」に美しい!並行幅の美しい二重の瞳、スッとした鼻筋、陶器のような肌。。。
これって、、とは思うけど、そこは察しとこう笑。
施術はあっけなく終わった。5分くらい?
レーザーを当てる時の"バチっ!"って音に最初驚いただけで、痛みは軽く輪ゴムではじかれるような感じ。
心配だった術後も、赤くなることもなく極度に乾燥することもなく全く問題なかった。
さて終わった後、激カワ看護師さんから「顔脱毛を初回されたお客様だけへのオファー」みたいなのを提示された。
顔のシミ取り3箇所が期間限定で特別価格キャンペーンだそうだ。
顔脱毛とシミ取りという最強のコンビネーションで攻めてくるなんて、うまい!うますぎる!そりゃいつ行っても待合室は満席だわ。
結局、断れきれずにこのシミ取りキャンペーンのカウンセリングを後日受けることになりました。 (まんまと。。笑)
ところで顔脱毛はただの美容目的だけではない。
最近では50代からVIO脱毛を始める人が多いらしい。
もちろんビキニを着るためではなく、介護されることを見据えてのことなのだ。
私が顔脱毛する理由も1つには見た目の問題に対処するためではあるけど、この先入院して自己処理ができない状況への備えである。
病気になりただでさえ気が滅入るのに、うぶ毛がボウボウだなんてさらに悲惨だ。そんなことは看護師さんだって見舞いに来てくれる人だって誰も気にしないだろうけど、ただこれは自分が納得したいだけの問題。
少し前、癌末期患者の美容外科の女医さんが「病気の時でもきれいでいたい」と入院中の美しいお顔の写真を公開されていたけど、その気持ちが本当に分かる。(残念なことにその先生はお亡くなりになってしまった)
思うのだけど、50過ぎてスタイルもキープして、肌も髪もキレイに見える人っていうのは、筋トレやダイエット、定期的な髪のメンテナンス、美容外科的な施術に対する出費のような"負荷"を絶対にかけていると思う。
だからこの年代の美しい人を見るとただ単に「うらやましい」ではなく、その裏側の努力がわかる故に尊敬しかない。
中年になると空気中のエネルギーをすべて吸収しているかのように、簡単に体重が増えてしまう。数時間かぶっていた帽子を取った後のように、髪の根本がぺたっとしてしまう。そして、毛穴が開き使い古したタオルのようにゴワゴワになる。
でもこれらは自然(老化)現象なのだ。自然にまかせることは決して悪くはない。無理な"負荷"を与えてまでキレイでいたくないなら、全くそれでいいと思う。
ただ個人的には、たとえ悪あがきであっても出来る範囲で、せめて「小綺麗」でありたいと思う。