COVID-19考察(3月17日時点)

1都3県は緊急事態宣言解除か?リバウンドか?そう言えば変異株はどうなってる?と、相変わらず余計な情報の多い昨今ですが、東京都の状況を中心に2ヶ月ぶりに振り返ってみましょう。

まずはいつも通り、60歳以上の感染者数と重症化率です。

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60歳以上の感染者数は2月末くらいまで結構順調に減りましたが、その後平均で言うと70人/日前後で一進一退です。本日時点の7日間移動平均は72.9名です。
一方で、重症化率は2月4日に2.2%まで下がったあとこちらも一進一退ですね。重症者数は増えやすく減りにくいため、重症化率は感染者総数が下がるとむしろ上がる数字なのですが、上がりも下がりもしないと言うことは「重症者も高齢者感染者数もほぼ一定」という水準が3月に入ってから続いていることが解ります。実際の重症者数を見ても、この1週間は40人を行ったり来たりの状況となっていますね。

続いて感染者総数における高齢者の割合です。

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最近は移動平均で見ると20%台後半を行ったり来たりしています。1月頭がピークだった感染者総数に対し、その後若者の感染者総数がかなり急速に減少したため、相対的に高齢者感染割合が増えるという状況となりました。
この数字は「感染が拡大期なのか収束期なのか」を表すような気がしています。実際、高山先生によると沖縄県は現在「実効再生産数1.4」だけど「高齢者感染率は10%程度」と言うことで、まさに再流行の初期を表しているのではないかと。

今回はこの2つのグラフにとどめますが、東京の現況を一言で言うと「完全な横ばい」だと思います。
逆に言うと、緊急事態宣言を今解いたら再増加に転じるのはほぼ間違いないところで、こりゃ行政サイドも苦渋するよなあ、と。
重症者40名は大体昨年11月、再拡大が懸念され始めた頃の水準です。9月・10月は20名前後で推移していたので、せめてそのレベルにまで落とせれば…と考えますが、現在の緊急事態宣言水準ではこれが限界なのでしょう。
むしろ、ピークで2,400人/日だった東京都の感染者数が、20時までの時短営業ほぼ一発(テレワークは完全に不発なので)で270名/日水準にまで落ちたのは素直に凄いことだと思います。▲85%減くらいですよ?

さて、ここからどうなるかですが。
おそらく一旦緊急事態宣言は解除となり、その後再拡大が始まるでしょう。重要なのは「もはや国が出す緊急事態宣言には余り効力がない」と言うことです。
むしろ問われるのは、都道府県個別の施策です。大阪・北海道が良い例となるでしょう。国による緊急事態宣言の1ヶ月ないし2ヶ月前から、この2道府は独自の緊急事態宣言を発出し、特に北海道は早期にピークを脱しました。大阪も一時期180人まで行った重症者を60人まで減らしてきています(それでも相当多いし、再拡大の兆しがちょっとありますが)。
1都3県は、責任回避のために策を弄し続ける狐狸妖怪小池百合子と、それに振り回され続ける情けないオッサン3人という最悪の行政長構成となってしまっています。特に森田健作、もう任期終了だからいいけど、お前マジで認知症疑われてるぞ?早く熊谷新知事に建て直して欲しい。

もはや、国にお鉢を回して宣言出させる手段は通用しません。各都道府県がどれだけ真剣に知恵を絞って、実効性のある対策を打てるかです。
少なくとも
1) 飲食店・カラオケ店・喫茶店等に対する対策実施の徹底啓発、厳格な対策実施店への認可制度促進(尾身先生も先日テレビで言ってました)。個人的に年寄りの昼カラは罰則付きで禁じて欲しい。ここが新たなクラスター源となりつつあります
2) 「マスク飲食」奨励。
カッコ悪いとかセンスないとか言ってる場合じゃない。コロナ蔓延させる方がよっぽどセンスない。
3) 対策を取った上でのGoToトラベル再開(イートはもうちょっと先)

くらいのことは迅速に進めて、少なくとも高齢者にワクチンがある程度行き渡る7月~8月くらいまで持ちこたえるしかないと思います。
変異株の流行を抑える意味でも、これまで取ってきた対策の重要性は全く変わりません。私を含め、気をつけている人はそのままの行動を続ければ良いのです。

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