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"The LEPLI" ARCHIVE 114/ モードから読む”裏と表”−5。 「”なりすましの世界”のファッションデザイナー?或いは、」

文責/平川武治:
初稿/2014年3月12;
イラスト/村上豊「はだかの王さま」より。

デザイナーぶるという名の『表と裏』の根拠には?/

 ここでも『世界は騙される事を欲する!』(Sebastian Brant;15世紀「阿呆船」より、)が根幹になっているのがファッションの世界という視点。

『デザイナーぶる』には、/
 思い出す事、
例えば、ある人はウエディングドレスのオーダーを自分の身内から受けて
今でも、40年前にやっていたように外国雑誌の写真からパクったものを
それらしく見せ、
それを今度はそのまま、お仕立て屋さんへ出して作ってもらい、
それを自分が仕立てたように、自分の展示会に展示し、
自分の仕事にしている人がいましたね。

 この場合のデザイナーのこゝろとは?/
大切な、好きな服を作るという”こゝろ”が何処に所在しているのでしょうか?
大切にしなければならないそのこゝろの誠実さと行為をなさづ、
平気で、本人はこのような行為を”デザイナーぶる”ために
本気でやっているのです。

ネットで落としたブランドものをカッコ付けて着て、
学歴を振り回し、誰彼を知っているを語るデザイナーぶりに
それに、まんまと騙され、メディアも編集者もごまかされて、
解った顔して、”まあ、すごい!”“ニコニコ”の世界。

こんなメディアや周辺のいい加減さに慣れて来ると、
怖いものです、このレベルの人間は
もう、その頃は一端のデザイナーぶっている。
厚顔で、正義を捨て”世間”に馴染むとは恐ろしいこと。
ここでの根幹は”育ち”なのでしょう。

 こんな、「育ち」がファッションの世界?/

これが”デザイナーぶっている”レベルの、
こんな虚飾が真実として、イッパイ罷り通っている怖い怖い世界が、
未だに、日本のファッションデザイナーのまやかしの世界。
ほとんど、あの『佐村河内 守』の立ち居場所と同じ。
そんなファッションデザイナーぶった輩がたちが
今では、ブログという自分勝手なメディアを
ここでも、カッコ付けて耳年増ブルのみ。

 自分が出来ない事はインターンに任せる。/
”インターシップ”と称してこき使う構造でイキがっている。
一生懸命、デザイナーぶって
金儲けと有名人になりたがっている正直者たち。
変らぬ日本の”有名人”という名の貧しさと、
メディアに出れば”有名人”という世界の空虚さ。
根幹を理解していない、
本当のクオリティある世界で生きて来ない、
偽物の、偽物の上塗り世界でしか経験が無かった、
このレベルの多くが勘違いしてのデザイナーぶっている世界。
ここはファッションの『裏と表』の世界の不可思議な倫理観なきの限界。

 あのような『佐村河内 守的“なりすまし“』スキャンダルは、/
ラジオから流れて来ても、非常に気分が悪くなるものでしかない。
でも、僕が知っているファッションの世界では日常茶飯事。
有名デザイナーに成ればなるほど、自分がなりすまして、
プロパガンダした名声を笠に着て当たり前の行為としてやっている事。
それを鵜呑みするファッションメデァ。
その発端はメディアと世間のB層たちの”似非ヒューマニズム”。
ファッションデザイナーブランドの世界では
有名デザイナーに使ってもらう事で当然、自信がつく風潮は不変。
そして、ここでも
『世界は騙される事を欲する!』がビジネスに成っている世界であり、
うまく騙す事、騙す事で騙された方もHAPPYに成り、
騙した方は有名になり、儲かればそれがファッションの世界では
『表の世界』、ファッションメディアのインタヴューに写真と共に登場。

 考えてみれば、『現代美術の世界』の構造もこの構造に極似の世界。/
誰も本当のことが言えない世界を作ることが成功を生み出す装置。
そうですね、まるで、『はだかの王さま』を想い出す世界です。
どこの誰が、“有名人”が買った、どこの美術館の展覧会に出展した。
などと言う作品の「来歴」が全ての“価値“を作り出す世界。
これをビジネスの世界へ拡大発展させたのが
A.ドープマンという「不動産業」上がりの「詐欺師」。
彼は、‘83‘年に英国のアートオークションハウス『サザビー』を買収し、
その後、2000年にはもう一つのオークション老舗の『クリスティーズ』と
組んでの詐欺行為。2001年には裁判そして敗訴。
 「アーチストやアートに関心ある文化人」になりたい輩たちは
一つの根幹教養として彼、A.ドープマンのことを知っておいて欲しいですね。

 「A.ドープマンの死去、91歳。』/ The New York Times,2015年4月18日付け。
A. Alfred Taubman, 91, Dies; Developer, Sotheby’s Owner and Focus of ScandalBy Robert D. McFadden / The New York Times: April 18, 2015

 誰も本当のことが言えない世界を作ることが成功を生み出す装置。/
この“装置“或いは、“世界”の中で、
『騙される事を欲する!』のが民衆。
『騙されることを満足する!』のがニューリッチ。
ここでは、自分の“好み“を持つことが根幹。
そして、その“好み“を集めることが、“コレクション”。
最近の「ラグジュアリーブランド」の世界も然り❗️

"The Fashion is always in fake."
“Also, The Modern Art is always in fake.”

 冒頭の、”なりすましデザイナー”はこの10年間で、「倫理観なく」
変わらず、”パクって、”+”海外oem"によって、粗利を稼いで
ますますデザイナーぶって、シャネル気取りでご健在。

文責/平川武治;VIA VIGANO 4, MILAN:
初稿/2014年3月12;


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