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異文化お笑い史・ジョージ・カーリン / 伝説の社会派コメディアン

米国のコメディアン文化というのはいまいち理解できてないが、ジョージ・カーリンという所謂レジェンド芸人の変遷を辿るドキュメンタリー。アメリカのコメディアン史的なのもなんとなく履修できるのでそういう方にもおすすめ。

正直映像では無茶苦茶ウケまくってるけど、文化圏の違いもあってか面白が全く理解ができなかった。コンビ時代・ハイになってる気象予報士・カウンターカルチャー芸・言ってはいけない7つの言葉・反体制的なディス芸・人類失望芸と時代時代でギアチェンジして芸風も時代時代で延長線上にないのも日本とは違う。

アメリカというのはとにかく需要が各地にあり、メディア仕事以外でも全米ドサ周りでビジネス成立するのはちょっといい環境だなと思った。後半は社会問題やアメリカの終わってる現状などをとにかくディスりまくる芸風で、この点では日本の牧歌的な面白いを追求し続けるノリとは全然違うなあと思う。

正直手法としては匿名掲示板辺りの不謹慎なノリに近く、アメリカ社会の時事ネタの強度が強いのでボロカス言いやすいんだろなと思う。というかツッコミ不在なので上手い事言う芸みたいのが重視されるので、文化圏外からの視点からするとなんか元ネタ知ってたら楽しめるんだなあと真顔で鑑賞には事欠かない。

Shit
Piss
Fuck
Cunt
Cocksucker
Motherfucker
Tits

このタブーワード芸で最高裁まで行ってるのは面白い歴史的事実。アメリカってどんだけオンオフノリが激しいんだろと思う。あとコカイン吸いまくっても全然辞めれたり、普通に真顔で活動できるのはメリケンやっぱ体力エグいなと毎回思う。

そしてアメリカ芸人はサイクル早いというか定期的な時代のアップデートしていかないと凄まじく陳腐化してしまうのがこれもまた違う。時代時代のトップランナーの交代が早く、伝統芸能的に同じノリやってると行き詰まり自らのリビルドが求められ、全く別キャラで戦わないといけないのも日本にはないノリである。

とにかく歳を重ねるごとにめちゃくちゃ尖った芸風になるのも興味深い。

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