爪を隠した鷹に憧れる

高いモノを買うと嬉しくなる人。
安くモノを買えると嬉しくなる人。

あなたはどちらだろうか。
あるいは場面によって両方の気質が出てくるだろうか。

僕は完全に「安くモノを買えると嬉しい」人間だ。
こんなに良いモノをこんなに安く手に入れたんだというお得感に恍惚を感じる。
逆に高い買い物をしても全然テンションが上がらない。
●●万円もするブランド品を遂に買った!みたいな気持ちは生まれない。むしろ「なんでこれにこんなにお金をかけてしまったのか...」としか思えない。

どうしてそんな価値観になったのかを思い返すと、父親が自宅に取り揃えていた『クッキングパパ』『美味しんぼ』の2つの影響だと思い当たる。

『クッキングパパ』は平凡ながら幸せな家庭を、家事や料理が大の得意なパパを中心に描いている漫画だが(全くもって貧乏を描いているわけではないのだが)手際よく家事をこなしたり、知恵と工夫で美味しいご飯を作るパパに心惹かれていたのは間違いない。

『美味しんぼ』は食や暮らしの本質を描いた漫画だ。主人公(山岡)は(海原雄山という近代稀に見る才能の塊のような男の子供ではあるが)本人は世の中の評価など一切気にせず、我が道をゆく。
会社では自分の興味のないことには全くやる気を出さず、出世にも興味なし。
さらにはお店の残飯を集めて宴会を開くホームレスとも仲良くなり、公園でお酒を楽しむほど。
しかし物事の本質を深く捉え、周りのものを驚愕させ続ける。
そんな山岡に強く惹かれていた。

つまりはおそらく爪を隠した鷹に惹かれるのだろう。
その結果、安く買えることを喜びを感じるようになった。

あなたはどうだろうか。

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