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指揮官の愛した小説に寄稿した文章一覧

初めに

これって何ぞやって人はこちらを参照。早い話がネロクロスファイアの配信内における1コーナーである。内容は本人が語っている通り、本人が好きな本の紹介や送られてきた文豪バディ(視聴者の事)からの掌編小説、SS、短編小説等を紹介するコーナー。コーナー名がどこかの博士が数式を愛していそうな感じがするが真実は不明。
ここでは私が送った分(コーナーで読まれた分も含めて)全てを投げておきます。理由は他のバディが一体どんなものを送ったのか気になるので、まず自分が公開する事で他の人が公開しやすくなるように促す為。実はこのコーナーに送った私の掌編小説類は別の所で使われたものをリサイクルしているので特に供養とかではない。因みに別に所ってのはこの企画、私が書いた紹介記事等があるので時間潰しにどうぞ。良かったら本編も視聴してあげて。元がこっち用に書いた奴なので内容が一部物騒な感じなのもあるのは是非もなし。過激過ぎるのは流石にリサイクルしてない。
以下送った分、隙間時間とかで暇な時にでも眺めといてください。

1.夏の青春スポドリっぽいやつ

七月の夏休み、僕は今日も吹奏楽の自主練に来ている。
外では運動部達が蝉の声をBGMに汗を流している。
かく言う僕も汗だくである、何故ならここだけ古い教室であり空調設備が付いていないのだ。
吹奏楽は意外と体力勝負である、管楽器はそのその吐く息の総量は一体どれ位だろうか。考えたくもない。
今練習をしているのは僕の他に男女数名である。時刻は12時少し前、そろそろ休憩をしようかと皆で提案し席を立つ。
とその時だった、ある先輩が立った瞬間にふらついたのだ。
僕は気が付いたら体が動いて彼女の体を支えた、顔が少し青白いあまり体調が良く無さそうだ。
「あんまり近寄らないで、私いっぱい汗かいちゃったから・・・」
「大丈夫です!先輩の匂いは全然気になりません!」
「気にならないって、それ、匂いするってことじゃん!」
「いや、匂いとか特にしないですよ・・・と言うより今はそれどころじゃないですよ!
先輩体調悪いんじゃないですか?この暑さですし熱中症とかも怖いですから・・・」
「もうすぐ私にとって最後のコンクールが近いのよ、休んでいられないわ」
「でも体は大事にs・・・」
僕の言葉を遮って先輩がするどい口調で言う
「うるさいわね!あなたは何?私の保護者なの!?自分の体調位自分で――」
僕は先輩が言い終わる前に思わず声を大にして言ってしまう
「好きな人の体調を心配して何が悪いんですか!僕にとっては先輩の方が大事なんです!」
言い放った後、一時の静寂が音楽室に流れる。
最初の沈黙を破ったのは先輩だった。
「あ、あんた何言ってんの!?」
先輩の顔がどんどん赤くなっていく
「先輩今度は顔が赤く、熱中症がやばい段階ですよきっと!早く保健室へうべぇ」
先輩に楽器を押し付けられ言葉は遮られる。
「このバカ!そこまで言うなら少し保健室で休んでくるから楽器の片づけ頼んだわよ」
「はい、分かりました!」
そう言って先輩は大人しく休んだのであった。
室内が少しガヤガヤニヤニヤと騒がしかった気がするが僕は気にせずせっせと片づけをする。

廊下を歩きながら先輩がぼやく
「あのバカ、よくあんな恥ずかしい事大声で言えるわね」
僕たちの夏はまだ始まったばかりである。

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このコーナーで最初に紹介されたやつ。これを送った切欠はなんか夏の青春スポドリCMっぽいのを欲しがっていたからって理由で過去作を掘り出してふつおたに送ったって流れだったはず。

2.宇宙人との遭遇(NORMAL END編)

宇宙にある別の星から来ていた宇宙人の女の子、青い長髪が美しい。
地球に来ていた理由は地球の文明調査と言う名目だが、実際の所は娯楽調査である。
第一村人発見として自宅に寄生された。僕のゲームや漫画に興味津々な宇宙人。
なんだかんだでこの生活も悪くないと思っていた。正直異性と縁のない僕にはちょっと意識してしまう相手だ...
しかし別れは突然にやってくる。母星からの緊急の命令で地球から去る事となった。その際に出会った地球人の記憶を消去せねばならないと彼女は言う。
彼女がUFOで落ちてきた丘で、彼女と出会ったその場所で別れを迎える。
彼女がなにやら道具を取り出し、それがピカッと光った。
―――
僕はなんでこんな所に居るんだ?暗い夜道を足早に帰宅する。しかしなぜだろう、いつもの自室が妙に寂しく感じる。
そしてその後もなんとなく丘へ足を運び星空を眺めてしまう。
一体何故なのだろうか、何か大切な物を忘れてしまったようなそんな気持ちが引っ掛かる。

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半分実話を基にして作ったフィクション。まだ比較的ライトな表現で、今読み返してみるとよくあるラノベのあらすじみたいな文章だなって感じがする。

3.宇宙人との遭遇(TRUE END編)

宇宙にある別の星から来ていた宇宙人の女の子、青い長髪が美しい。
地球に来ていた理由は地球の文明調査と言う名目だが、実際の所は娯楽調査である。
第一村人発見として自宅に寄生された。僕のゲームや漫画に興味津々な宇宙人。
なんだかんだでこの生活も悪くないと思っていた。正直異性と縁のない僕にはちょっと意識してしまう相手だ...
しかし別れは突然にやってくる。母星からの緊急の命令で地球から去る事となった。その際に出会った地球人の記憶を消去せねばならないと彼女は言う。
彼女がUFOで落ちてきた丘で、彼女と出会ったその場所で別れを迎える。
彼女がなにやら道具を取り出し、それがピカッと光った。
―――
僕はなんでこんな所に居るんだ?暗い夜道を足早に帰宅する。しかしなぜだろう、いつもの自室が妙に寂しく感じる。
ある日、部屋の掃除をしているとベットの下に妙な物を見つけた。大きな星型の髪飾り?それを手に取った瞬間全てを思い出した。それからの行動は素早かった、あの丘へ向かった。理由は分からないけどもここに何かあると直感的に理解したからだ。
初対面で彼女が腰かけていた岩、よく見ると星型の窪みがある。そこに髪飾りをセットする。ここまでの一連の動作は自分でも良く分からないが無意識の内に行っていた。
すると地面から電話ボックスの様なカプセルが飛び出してきた。彼女との会話で長距離ワープ航行と言う技術があるが、未完成故にワープ出来る対象や容量に制限があると言っていたっけな。これが件のワープ装置か。更に彼女は生身の人間辺りはワープ中にバラバラのドロドロになるかもとも言っていた。だが僕は躊躇いも無く装置に乗り込んだ。
「宇宙人に会う事自体珍しい、更には宇宙旅行の切符も手に入れた、こんな偶然が重なる事なんてあるか!1%でも希望があるなら僕を星へ導いてくれ!」
その日地球から宇宙へ向けて一筋の閃光が走った――

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途中まで内容同じで後半の分岐点で展開が変わってるだけ。当初はNORMAL編だったけど別ルート希望があったからTRUE編って事にして書いたやつ。半分実話のフィクションは変わらない。

4.これから俺バイトなんだよね

バイトまでの残り数分、自宅でゆっくりしていると突然ドアをノックする音が聞こえた。叩き方からしてどうにも尋常でない様子。こんな夜に何事かと俺はビクビクしながら覗き窓から外の様子を伺う。そこには高校の頃の同級生(女)の姿があった。取り合えず一安心してドアを開ける。
「鈴木だよな?久しぶりだな、と言うか色々聞きたい事はあるけどどうしたんだ?」
「彼氏と別れてきて今晩泊まる場所無いからさぁ、スバルお前の家が近かったから頼む!」
男を取っ替え引っ替えしてたと有名だった奴だ、別段驚かない。俺の家の場所は友人にでも聞いたんだろうな。しかしよく平気で他人の家に入り込む図太さよ。
部屋に上げてやって俺はカバンを持って玄関へ向かう。

「じゃあ行ってくるね」
「ちょっと、なんで行っちゃうのよ」
「だって……俺、行かないと」

「だからどこ行くのよ!?飲みながら愚痴にでも付き合いなさいよ!」
「いや、俺これからバイトなんだよね...コンビニの夜勤」
「バイトォ!?何時に帰ってくるの?」
「朝の6時ちょい過ぎ頃かな...それまで居座る気?」
「当たり前でしょ!愚痴聞かせるまで帰らないから」
やれやれと思い留守を任せる事にした。
「布団は押入れ、冷蔵庫の中の物やカップ麺は常識の範囲で食べても良いぞ。後コンビニとか出掛ける時は、ほれ鍵渡すからよろしくな。――もうこんな時間かじゃあな」

バイト先へ向かう途中高校時代を思い出す。そういや鈴木が分かれる度に何故か俺に愚痴を聞かせに来るんだよなあ。彼女が出来ない俺への当てつけかよ。しかしこの辺だとあいつの元カレの木村の家だってあるのに、まさか卒業後も愚痴を聞かされるとはなあ。思わずぼやく。
「バイト終わった後が憂鬱だな、ハハァ...」

一方家に残された鈴木は
「あいつってば高校の時から全然変わってないでやんの。本当に鈍感。なんでわざわざあんたの所に来てるのか考えろバーカ...」
そのままちゃぶ台に突っ伏して寝てしまう。

不器用な女と鈍感な男

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登場人物の名前は大体適当、人物の区別が出来ればいい記号なので特に意味は無いです。男の名前は漢字で昴だけど読めない可能性を考慮してカタカナ表記。死に戻りとかは関係無いです。

5.さぁ解体ショーのはじまりや

今日はイケメンの彼氏とお家デート、映画を借りてきて一日中一緒に見てその後は私が手料理を振る舞ってあげるの(はぁと)色んな調理道具持ってきちゃってるもんねー
「実は昨日、たっくんをみかけたの」
「なんだ、声かけてくれたら良かったのに」
「ホント?」
「因みにいつどの辺で見かけたんだ?」
「朝の6時位かなぁ?知らない女のマンションから出てくるのを見たんだよー」
「そ、それは別人だろうよ、ほら人気No.1ホストは忙しいからそんな時間に遊んでる暇なんてないって...」
私はスマホを取り出してLINEで素早くメッセージを送ると、玄関から数十人の女性が入ってきた。正直私は誰一人として名前は知らないけどね。でもたっくんは凄く動揺してるみたい、どうしたんだろうー?
「お、お前達なんで皆揃って...おい変な考えは起こすなよ!俺様は店のNo.1だぞ、何かあったら店が黙ってないからな」
あぁ、びしょ濡れの子猫みたいに震えるたっくんも可愛いなぁ
「さぁ、皆でイケメン解体ショーを始めましょう」
皆にお前を一番愛してるなんて言いまわってるなら、ちゃんと平等になるように均等に分けないとねー

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これは送った中ではヤンデレチックな部類に入るかも。本来の用途で送った先がそういうの好きな人だったからって理由で作ったやつ。司令官殿はこういうの耐性どうなんでしょうかね。

6.夏祭り

17歳の夏休みに友人と夏祭りに行く予定だったが、急な用事で友人が行けなくなりなんやかんやで幼馴染の女の子を誘っていく事になった。
待ち合わせ場所に着くと浴衣を着て綺麗に決めている彼女が居て、一緒に人込みを歩いている時に「こいつとお祭り行くなんて何年ぶりだ?小学生ぶりかな?」なんて考え事をしながら歩いてると、「ぼーっとしながら歩いてると昔みたいに迷子になっちゃうよ」って言われて手を繋がれる。
手を繋いで歩くとお互いに距離が近くなって、よく見たら幼馴染がいつの間にかに子供から大人になっていて今まで異性として意識してなかったけど急に照れ臭くなる。一緒に屋台回って花火を見て、と過ごして祭りを満喫してさて帰ろうとした時に慣れない下駄で彼女が足を痛めている事に気付く。
それで帰りは彼女を背負って、二人で昔一緒にお祭りに来た時の懐かしい思い出話をしながら帰る。そして夏休み明け学校で幼馴染を変に意識しちゃう青春の新しい物語をこれから一緒に創っていく。

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司令官殿向けにグロとかドロドロしたのはなるべく除外して送った結果こういうのが多目になった。夏祭りで慣れない下駄とかで足を痛めると言う創作ではお約束の展開。

7.ペットの願望

ネロちゃんはワンちゃんを飼っているよね?
これは飼い主を愛し過ぎたワンちゃんの本当にあったり無かったりするお話

ある所に飼い主さんの事が大好きなワンちゃんが居ました。
家に居る時はいつも一緒でそれはそれは可愛がって貰ったそうな。
でも最近はちょっとあまり構ってくれないし、家に居る事も少なくなってきちゃった。どうやら飼い主さんには「彼女」と言うのが出来たみたいです。
飼い主さんの楽しそうな姿はワンちゃんも嬉しい、でもあまり自分の事を構ってくれなくなって少し寂しい。そこでワンちゃんは神様にお願いをしました。
「飼い主さんがもっと自分の事を構って欲しいな、もし出来たら人の言葉を話せて飼い主さんに想いを伝えたいな」と。

翌日、ワンちゃんが目を覚ますと近所の公園に居ました。でも視界がいつもと違うぞ?なんと人間の女の子になっていました。ワンちゃんはスキップしながらお家へ向かいます、飼い主さんに気付いてもらえるかな?何話そうかな?
その道中、飼い主さんの姿を見つけました。でもなんだかすごく悲しそうな顔をしています。
ワンちゃんが「どうしたのですか?」と尋ねると飼い主さんはこう答えました「実は僕の彼女が昨日ここで交通事故にあって...亡くなってしまったんです」
よく見ると彼の手には花束がありました。
そこでワンちゃんは昨日自分が神様にお願いした事を思い出しましたとさ。

この物語はここでお終い。この後は一体どうなったんだろうね?
まあ何かを願うには代価が伴う、世の中そういうものさ。

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司令官殿向けに冒頭の文章だけ少し改変した物。内容としては意味が分かると怖い話系に近いのかな?影響を受けた作品があったり無かったりする。後味が悪い系のも個人的には嫌いじゃないので。

8.恋におちる瞬間

今日は趣味の観光地巡りで紅葉が綺麗な山へ来ている。
実際に辺り一面に紅葉した木々が広がり、一部ある常緑樹による赤と緑のバランスが素晴らしい。
下には大きな川があるようで、川の上にせり出すような地形になっている。
上だけでなく下も見て見ようと柵から少し身を乗り出してみると、おお怖い怖い。
高さもさることながら、ごうごうと流れる力強い川の流れ。だが川の方は岩肌でちょっと殺風景。
写真を撮るべストポジションを探していると、視界に一人の女性が入った。
柵に少し寄りかかり、風に吹かれてなびく髪、少し憂いを含んだ表情が山の風景と合わさって美しい。
その瞬間、僕は人がこいに落ちる瞬間を見た。

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こっちは完璧に意味が分かると怖い話ですね、露骨過ぎて分かり易い。ロケーションは参考にした場所とかは無いです。地元にこういう山とかは無いです。全て創造です。

9.とある素敵な夫婦のお話

朝食を済ませスーツに着替えて仕事へ行く支度を済ませる
「じゃあ行ってくるね」
「ちょっと、なんで行っちゃうのよ」
「だって……俺、行かないと」
「今日くらい仕事休んで私と一緒に居ようよ~」
「でもなぁ、ちゃんと仕事に行かないと。今日は急ぎの仕事が大量にあって帰りは遅くなるだろうし...」
俺は所謂一流企業のエリート、しかし仕事は大変で金は貯まれど使う時間が欲しい位だ。妻は甘えん坊である。と言うのも私の不手際で事故により足が不自由になってしまったのだ。最初は社会的に終わったと思ったが、意外にも相手両親も妻も事を荒立てずに穏便に済ませてくれた。どうにも妻に気に入られたらしい、一目惚れってやつか?俺も妻と話している内に段々と惹かれていっていた。
そんなこんなで責任を取ると言う訳でもないが、妙な出会いと交際の後直ぐ様ゴールインしたわけだ。
寂しがる妻に行ってくると言い会社へ向かう。
「本当はもっと一緒に居てやりたいが、妻の治療費の為にも頑張って働いて稼がないとなぁ」

会社へ着き今日の仕事量を考えるとげんなりするが、家で帰りを待っている妻の事を考えるとやる気が湧いてくる。そこへ上司がやってきてこう言った。
「ここ最近って訳でも無いけど、ずっと残業多いしちょっとは身体休めなくて大丈夫か?それに奥さん一人にしてばっかりいるとワシみたいに愛想つかされちまうぞ」
冗談交じりに心配してくれている様だ。実際仕事量は多くてきついし妻との時間は欲しい。そこに便乗するかの様に部下達が口々に言い出した。
「辛い時は支え合いましょうよ!」「負担を減らせる様に頑張ります!」「作業分担の段取りは既に済ませてありますよ」
あぁ日頃の人望だろう、ここはお言葉に甘えて午後は有給を取り妻にサプライズで早く帰ることにした。

帰り道、プレゼントも用意して街中を歩いていく。自然と歩みが浮かれてしまう。すると前から女性が二人歩いてくる、片方は見慣れた顔に見えた。女性は友人とのお喋りに夢中でこちらに気付いていない。
「でさ、今日はATM帰り遅いから夜まで遊べるんだよね」
「相変わらず腐った性格してるねあんた、まあ金あってたかれるのは羨ましいなあ」

声で確信した、あれは妻だ――

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段々と普通のネタが切れてきたから多少ドロドロでも良いだろうで送った一つ。この辺で流石に一人で大量に送るのもアレだしなあと思って紹介用に偽名を用意しだす。当初の目的は新コーナーのネタストック用だけど流石に送り過ぎたと後から思ってる。

10.人質王子と我儘王女

戦争をしている二つの国があった。だが互いに疲弊し和平交渉を進めようと言う話になり、互いに人質を送り出すことで裏切りを防ぐことに。
A国からは第三王子が送られる事となった。歳はまだ10歳過ぎ位だが、これも国の為と人質として隣国へ。実はこの第三王子、幼き頃より第一王子の護衛、サポート要員として武術や暗殺術を叩きこまれていた。今回人質として送られたのも、万が一相手が裏切るような素振りを見せた時にその任務を果たす為である。

無事人質交換は終わったが、敵国からの人質と言う事で第三王子の扱いはあまり良くない。それに加えて慣れない土地故に体調を崩してしまう。第三王子自体も不愛想でプライドが高い為、敵国の世話になりたくないと言う思いもあり体調不良を隠していた。
しかしそんな王子の所へ頻繁に出入りする者が一人だけ居た。敵国の第一王女である。変わり者でおてんばと聞いていたので、人質の自分が珍しくて顔でも見に来たのだろうと最初は王子も思っていたがどうやら違った様だ。
「どうもお体の具合が良く無さそうなので私が看病しに参りました」
そう言って笑顔で王子のおでこを触って熱を測ったり、薬を取り出したりする。自分より2,3歳位年上だろうか、敵国のしかもこんな子供の世話になるものかと最初は追い返していたが相手もしつこく毎日来るので流石の王子も根負けしてしまった。
「どうしてそんなに俺に優しくするんだ?」
「困っている人を助けるのに理由は要りません、それに和平交渉が結ばれればお互い敵ではなくなるでしょう?しか~し和平交渉よりも先に私達はもうお友達です、お友達」
とんだ天然お姫様だなと思いながらも悪い気はしなかったし、何か裏があるようにも感じられなかった。快復した後はおてんば娘に連れられて城の中庭を案内されたり、調理場から盗んだお菓子を貰ったりとそれなりに楽しい日々を過ごした。
だが俺はいざと言う時にはこの子も...時折そんな事を考えるがそれは杞憂に終わった。二国間で和平交渉が無事締結されたのだ。

「帰られてしまうとは、そういえばあなたは人質さんでしたね。また今度お会いしましょう」
「ああ、機会があったらな」
最後の別れを済まして俺は国へ戻った。
その後彼女とは意外な形で再会する事となるとはこの時はまだ知りもしなかった。

おまけ:隣国が襲撃に会い、命を懸けて第一王女だけは守り抜く第三王子もいいかなーとかって思ったり。決め台詞は「さあ来い、私の暗殺術の全てを見せてやる!」暗殺者が自分の技を見せる時=敵は必ず倒すか自分が死を覚悟した時と言うルートもありました。

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おまけで追記している部分だけ元は無かった部分。リサイクル元で送った後にこういうのも良いかなって浮かんだ部分。このおまけの内容は分かる人は分かるネタ。リマスター版は多分近い。

11.男四人 宅飲みしては 恋バナか

大学の
男子寮に
男四人
飲んでつむぐは
恋バナの歌

古川「するってえと斎藤、お前も渋谷の事が好きなのか?」
梅原「古川さん、ちょっと飲むペース早いのでは?」
斎藤「その通りだが何か問題でも?」
浅沼「奇遇ですねえ、実は私も気になっていた方なんですよ」
古川「そうするとここにいる4人全員が同じ奴を好きって事なのか!?」
梅原「え!?僕が好きだってのもバレてたんですか...」
斎藤「俺は明日彼女に告白するつもりだが」
浅沼「ならばこうしましょう、我ら文系男子ここは皆で彼女へ対する思いを語った歌で勝負しましょう。そしてその歌を持って告白しに行きましょう」
古川「酒も入って舌も頭も回るってもんだ、じゃあまずは俺から――」

夜も更けて
酒も肴(さかな)も
尽きてくる
ここから先は
詩(うた)つむぐのみ

しかし実は彼女には既に彼氏がいる事を彼らはまだ知らない、ここから先は未完成の物語

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短歌を無理矢理入れつつ文系大学男子達が宅飲みしながら恋バナしてるだけ。ちゃんと読んで貰いたい重要箇所の漢字には振り仮名付きの親切設計。そういえば最近お便りであんまり川柳・短歌を載せていなかった。

12.目移り厳禁これも男のサガか・・・・

今日は休日、妻と街でショッピングだ。久々に過ごす妻とのゆったりとした休日。
カフェで休憩していると街行く人の姿が目に入る。思わず最近の若い子の派手なファッションに目を惹かれてしまう。いかんいかん私には妻がいるのだ、が悲しいかな男のサガには逆らえない。
意識しない様にすると余計に意識してしまいつい街行く若い女の子を目で追ってしまう。それを妻に気付かれてしまった。
「なに見てるの?」
「いや、別に・・・・・・」
「ふーん」
少し機嫌を損ねてしまった様だ。私は謝って帰りに妻の好きなお酒を買ってあげる事でなんとか許してもらえた。その晩はそのお酒で二人で乾杯して楽しい夕食となった。
しかし私も歳を取ったのか?まだ30半ばだが早く酔いが回ってしまったのか急に眠くなってしまった。準備は全て妻がやったのだから片付け位は自分がと思ったがふらふらするので片付けも妻に任せて先に休ませてもらうことにした。

ふと夜中に目が覚めた。目の前には妻が居る。そこは別におかしくはないが、何故だか私は椅子に座っておりガチガチに椅子に縛られて身動き出来ない。酷い悪夢かと思っていると妻が口を開いた。
「昼間に若い女の子に見とれていたでしょ?」
「それは、そうだがあの件はもう和解しただろう」
「そうよ。でもね、またあなたがそんな事をしないとも限らないでしょ。だから最後に私の姿を焼き付けておいて欲しいのよ」
「最後?一体何を言ってるんだ?」
「あなたは悪くない、悪いのはこの目なんだから。ちゃあんと私の姿を脳裏に刻んでおいてね」
そう言って妻は私に猿轡をしてナイフで私の両眼を抉り出した

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最初は仲睦まじい夫婦の和気あいあいとした風景からの一転攻勢。後半に若干のヤンデレ要素を含んだやつ。逆に最愛の人の目の前で自害する事で一生脳裏に焼き付けるってのもあるけど流石にそっちは送ってない。いや過去のテーマで送った事ありました。確か遊園地デートプロポーズの回だったかな。

おまけ.遊園地デートでプロポーズ(不採用)

今日はついに片思いの彼を遊園地デートに誘う事に成功した。彼も今日一日私といて楽しそうだったし、最後に二人だけで静かな場所で告白すれば...
そして遊園地を出て、夜景が綺麗に見える場所があると言って人気のない所へ彼を誘う。実際に夜景が綺麗なスポットで彼も喜んでいる。
「うわー、すげえな。こんな場所があったんだな。」
今こそ勇気を出して想いを伝えるべきと思い私は切り出した
「ねえ、俺君」
「ん?なんだ?」
「実は、俺君の事が大好きなの!私と付き合って下さい!」
ついに言えた、だが彼の返答は私の望んだものでは無かった。
「あぁ...ごめん。俺他に好きな子居てさ、好意は嬉しいけどお前とは友達だと思ってた。ほんとごめん。」
「あはは、そうなんだ。じゃあ最後に私の想いを全部伝えるね。」
私は鞄から包丁を取り出して先ずは自分の腹に突き刺して叫んだ
「あなたの事が大好き!」
次は自分の胸に突き刺し叫ぶ
「あなたの事が大好き!」
鋭いような鈍いような痛みに耐えて叫ぶ、服は血まみれだ。
最後に首を刺して叫ぶ
「あなたの事が大好き!」
正直最後の方はちゃんと声になっていたかも分からないしそろそろ限界だ。彼は私の最後で最低(さいこう)のプロポーズを見てくれているだろうか。
この想いが彼の心に一生残ってくれると嬉しいな。

(本文約574文字、記号等含む)
ハッピーエンドだけが物語ではないと思います。目の前での死はインパクトはあると思います。

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これだけはネロ生配信用に作ったやつ。別にまともなのも作っておいてこっちは不採用前提のネタ。多分コラボじゃなくても採用されないだろうと思う内容。因みにこれを逆輸入したらかなり好評だった、案の定ツボに刺さってた。

13.サプライズパーティ

俺には仲の良い幼馴染の女の子がいるんだが今はちょっと訳あって距離を取ってる所。別に喧嘩とかやましいことは何も無い。でもこれには正当な理由がある、あっと驚くようなね。ところが放課後に教室で執拗に彼女に絡まれて捕まってしまった俺!
幼馴染「ねえ俺君ってさ、最近なんだか付き合い悪くない?と言うか~私の事避けてる感じっぽい?」
俺「い、いやぁそんなことは無いんじゃあないかなぁーってね。ちょっと色々用事があって忙しいだけなんだよ。許してちょんまげ」
幼馴染「そんな事言って、他の友達とかとは一緒に街で遊んでる姿見た事あるんだからね。私だけハブなの?この裏切り者、ベー」
舌を出してご立腹な彼女、正直俺も隠し事は下手なタイプなのでいっその事話してしまおうか。
俺「いや誤解だよ誤解だからさ、俺の話を聞いてくれまいか?な?」
幼馴染「良いよ、理由によっては分かってるよね?じゃあ言ってみて」
俺「あのさぁ...お前の誕生日がもうすぐだからさ。ちょっとしたサプライズパーティを皆でやろうかな~なんて思ってたりしてました、隠しててすんません」
幼馴染「え、あぁ、別に...そういう事なら何でもない...」
なんだかいつもと違って言葉がハキハキしてないし最後の方はあんまり聞き取れなかったけどなんだか許されたっぽい?やったー!
俺「本当はサプライズドッキリってしたかったんだけど、なんだか寂しい思いさせちゃったみたいでホントごめんね。もうこの際だから会場とかも白状しちゃおうかなぁ~場所はさぁ...」
私には彼の言葉は途中から全然耳に入ってこなかった。そして何より今の真っ赤な顔を見られたくなくて顔を逸らすのに必死だったのだ。そして彼に聞こえない様に小さく呟いた。
「人の気も知らないでこのバカ」

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個人的に微妙な作品だったけどネタが尽きてきたから取り合えず送ったってやつだったかも。内容は比較的オーソドックスな感じかも知れない。

14.お家クリスマス

今日はクリスマス、いつもなら彼女と外食してオシャレなディナーをしている所だが
今回は世間を騒がせている伝染病のせいで外出は控えて自宅で二人ささやかなクリスマスパーティをすることにした。
二人で一緒に調理をし、夕飯の支度を進める。流石にお店の料理には敵わないがたまにはこういうのも良いだろう。
そして二人席に着き、シャンパンをポンッと開けてグラスに注ぐ。シュワシュワと音を立て細かい泡が浮かぶ様が堪らなく好きだ。
「メリークリスマス」と言って二人で乾杯をする。自宅で過ごすクリスマス、こういうのも悪くないと思うと酒も料理も特別美味しく感じられて食が進む。
そうして二人で楽しいディナーを過ごしていると、彼女が両手で頬杖をついてうっとりした表情でじっとこちらを見ているのに気付いた。
「なに見てるの?」
「いや、別に・・・・・・」
「ふーん」
少し酔ったのかなと思い俺はまた食べ始める。
すると今度は
「ふふ、櫻井さん」
「どうしたの?」
「呼んでみただけ」
なんだか凄く照れ臭くなってくる。そこで俺はプレゼントがあった事を思い出した。
ついつい酒と料理に現を抜かしてしまったが大事なプレゼントだ。
「クリスマスと言えばプレゼント、勿論用意してあるんだ。これ、開けてみてよ。」
そう言って小箱を取り出し彼女に開けさせた。中にはサイズの異なる指輪が二つ。
今まで頬杖ついてボケーッとしていた彼女が急に姿勢を正して驚いた様子がこれまた面白い。
さっきから俺をからかっていたお返しだ。

――――――――――――――――――――――――――――――――――
ここに来てまたあまめなの送ってるのはなんでだっけと記憶を辿るけど思い出せない。内容としては現実のご時世を反映させた世界観になっているやつ。これ書いてる時頭の中に某ムーミンのAAしか浮かんでなかった。

終わりに

こうして送った分を漁ってみると読まれた分含めて14個も送っていたのかと驚愕。半分位偽名用意しておいたけど特に使わずに済んだみたいで。一つ一つはマシュマロでの応募だから大体1000文字以内になってるはずだけど、これだけ量があると全部をきっちり読んだらそこそこ時間食いそう。初めにで書いたとおりに隙間時間に適当に眺める分には良いかもしれない。
因みにこのコーナーの復活は多分無いかなと思ってる。詳細はこの記事のテーマと逸れるて長くなるから省きます。
てことで他のバディも送った送って無いに関わらず、自分達の作った文章をもっと気軽に公開しよう!単純に私が興味本位で色んな人の創作を見たいだけ。