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複雑な文法を使わなければならない思考

ベトナム人学習者さんと会話レッスンをしていた時のこと

「先生、~やいなや、~かと思うと、~がはやいか などの文法を日本人はいつ使っていますか?」

と、聞かれました。私は、「日常会話で使うことはあまりないかな。小説とか新聞とか、書き言葉かな〜」と答えました。

すると、学生は「でも、例文は日常的な場面です。『私はその人を一目見るやいなや30年前に別れた恋人だと気がついた』と書いてあります。」

あ〜・・・いやいやいやいや、その台詞を言う場面がどこにあるのでしょう。面と向かって人にこれを言ったら、くせ者認定されるでしょうね。

私は、「ベトナム語だとしてもこの言い方はしないでしょ?「あ、あの人30年前に別れた人だ。」とか、わざわざ難しい文法使わなくても通じますよね。だから日常会話ではあまり使わないです。」

と、説明しました。(断定するのは良くないですが)

彼によると、「留学生は、難しい文法を学べばそれを使った方がいいと思ってしまいます。その方が言いたいことが伝わると思うから。」と主張していて、

確かに、自分が学習者の立場なら初級で習った文法よりも上級文法を使いたくなるだろうなぁと思いました。

実際の日本人が会話するとき、どんな表現を使っているかを知るためには、生の日本人同士の会話を聞く機会があるといいのかなぁと感じました。

また、私も彼から学習者の気持ちを学ぶことができました。


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