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20歳の夏休み全部使って日本一周してみた(13:青森〜大館)

第13日目

夜の0時半に函館を出る津軽海峡フェリーに乗船したとこまで昨日書いたので、まずは乗船した自分を離岸させることから始めましょう。乗船してすぐに、シャワーを浴びに行きました。混んで浴びるのが後になって寝るのが遅くなったら、ただでさえ短い睡眠時間がさらに削られてしましますからね。でも、シャワー室は全部で10室あり、そこまで急ぐ必要もなかったような気がします。シャワーを浴びながら、船内アナウンスで離岸したことを確認できました。

フェリーなので、八戸の時もそうでしたが、相変わらず雑魚寝です。もう慣れましたので、リュックを枕にして横になってたらすぐ眠りにつけました。次に目を覚ましたのは、船内アナウンスで乗用車と共に乗船している乗客の移動を促すときです。その時は徒歩の旅客はまだまだ先だろうと思って、二度寝しました。周りの乗客はみんな起きていたと思います。

次に起こされたのは、船員に「お客さま!」と言われて起こされた時で、この時は徒歩の旅客数の確認のカウントをロビーで行うために行かなければいけないものでした。爆速で着替えてロビーに向かい、船を後にします。この時点で時刻は4時半ほど、まだ3時間くらいしか寝れていません。残りは6時くらいまで、青森のフェリーターミナルの待合室でゴロゴロしていました。船を降りて、まだ頭が起きていない状態でフェリーからターミナルまで無料で送迎してくれるバスに乗った記憶が微かにあります。まだ夢の中であまりよく覚えていませんが、たしかに船を降りた瞬間、おじさんが「バスはこちらです」と誘導していたのは覚えているのできっと乗ったのでしょう。

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6時頃になって再び活動を開始し、青森駅まで30分ほど歩きます。普通の人はおそらくタクシーで行くのですが、何しろ金がありませんので、朝の散歩がてら2kmほど歩きます。青森駅は最近改修工事を半分くらい終えたところで、駅の西側半分は綺麗な橋が架け直されています。

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青森駅あるあるといえばこちらのリンゴジュースしか売っていない自動販売機ですが、1本170円と毎回高くて簡単に手が出せません。飲んだことはありませんが、味は果たして全部違うのでしょうか。確かに液体の色はよく見ると異なるので、風味も違うのかもしれません。

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この日はリゾートしらかみに乗って五能線観光と思っていたのですが、リゾートしらかみを舐めてましたね。当日朝に海側の席が一席でも空いていたら奇跡です。普通に普通列車で行くことにします。去年リゾートしらかみは経験しているので、見る景色は同じなだけなのでしょうがないです。ということで、青森県観光としては、ねぶたを展示している「ワ・ラッセ」か、最近、世界遺産に登録された三内丸山遺跡の2択が残されていましたが、ねぶたはフェリーターミナルにも駅にもいたので、タイムリーな三内丸山の方を選びました。三内丸山遺跡は新青森駅から30分歩いたところにあります。

新青森駅は如何にも地方の新幹線駅の典型例を具現化したような作りになっており、在来線と高架で交差する新幹線ホームの構造や、駅前のタクシープール等の道路整備、このような駅の場合必ずと言っていいほど目にする東横インもしっかりとぽつんと立っています。新幹線乗り換え駅ということで、帰省ラッシュでもありますので、案外車内は混雑していました。確かに東京青森間の移動は、飛行機というよりかは、まだ新幹線ですかね。

約1時間半後には、ここに戻ってきて弘前の方へ向かわないと五能線にうまく接続できないので、時間意識を忘れずに観光することが必要となりました。

ですが、三内丸山遺跡はもう少しゆっくり見たかったですね。物見櫓と竪穴住居の再現を見て終わるかと思っていましたが、思ったより土器や土偶の展示が凝っており、全て見てまわるのに時間を要します。じっくり見ようと思えば、「この土器に掘られてるこの顔の表情は、喜びを表現していて、てんてんぷるぷるこんこん」という具合に無限に時間を費やすことができます。

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しかし、遺跡から駅までは歩いて31分とGoogleマップは言ってきます。遺跡の特別展示室を見ていたら、発車まで残り25分となりました。この旅で初の、乗りたい列車に乗り遅れる事態となってしまいかねません。死に物狂いで走ります。本気を出して走ればどうにかなるものです。大体どうにかなります。ちゃんと間に合って目的の列車に乗ることができました。

その後は川部駅という、五能線の起点駅で乗り換え、ついに五能線に乗車します。どんくらい混んでるもんかと身構えていましたが、これもまた想像以上に混んでいます。でも別に、いわゆる鉄道マニアが占有しているようには見えません。この人たちは一体どこで降りるのでしょうか。そんなことを考えて、車窓を駆け抜けるりんご畑と岩木山を見ながら、列車は五所川原駅に到着しました。到着した途端、次々に人がぞろぞろと降りていきます。みんな津軽鉄道に乗り換えるか何かでこの駅で降りて行きました。それ以降はしっかり海側の席を確保し、車窓を心待ちにしながら、まだ車窓に海が登場しないうちに、眠りについてしまいました。まあ睡眠時間が短かったので、しょうがありません。

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次に目が覚めた時には、すでに一面に日本海が広がっており、鯵ヶ沢も千畳敷も通り過ぎた驫木駅にいました。驫木駅で目が覚めたことは自分的にはラッキーでした。この駅は予讃線の下灘駅や大村線の千綿駅と並んで、ホームのすぐ真横に海が隣接していることで知られています。確か、昔、青春18きっぷのポスターにもなってたんじゃないかなと思います。

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その後は雨がぱらついてパッとしない車窓に男性的な海食崖が海に落ち込む如何にも五能線の車窓らしい車窓を楽しみ、少し雨がぱらつく中、終点の深浦駅で下車しました。この駅では2時間の乗り継ぎ時間があります。とりあえずまずは、お腹を満たしましょう。今日はリゾートしらかみもワ・ラッセも行かないことにしたので、少しばかり食費をかけても問題はありません。駅から少しのところにある焼肉屋さんで豚キムチ丼定食を食べました。レストランの窓から荒れ狂う日本海の荒波を見れて、立地も最高です。

700円でどのくらいのサイズが来るのかわからなかったので、最初はいつも大学で食べてる学食の中盛サイズくらいが来るだろうと過小評価しておきました。そしたら思っていた以上に器の大きい丼が来ました。すき家で言ったら大盛りよりも多いんじゃないですかね。特盛くらいでしょうか。

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食べ終わって、店の中で雨が止むのを待って、駅から少し離れたところにある立ち入り可能な大岩がありましたので、サンダルでスリップしないように気をつけながら登りました。途中、観光客の命の保証がなされていないような手すりの配置や急な階段がありましたが、僕はこういうのが大好きなので、ゆっくりゆっくりと登っていきます。江ノ島の稚児ケ淵と似たような感じでした。

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深浦からはさらに南下し、五能線終着駅の東能代。そこから乗り換えて秋田。秋田からは男鹿線に乗って、ちょっと男鹿半島を観光します。人生で初めて男鹿半島に踏み入れます。男鹿なまはげラインという素敵な名前がついた路線でした。ここら辺の車窓は360°田んぼで穀倉地帯や八郎潟の中を駆け抜ける感じは僕は好きです。

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男鹿線の船越駅というところで下車し、歩いて20分ほどのところにある巨大なまはげを見に行きます。さっきまで曇っていたのに、その雲がどんどんと消えていき、美しい夕焼けに空が染まっていきます。そんな空をバックに巨大なまはげの写真を撮ることができました。

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元々立てていた予定よりも1日早く北海道を出てきてしまったため、東北で1日余裕を持てるので、ただ単に羽越本線や奥羽本線を乗り通すだけじゃなく、陸羽西線や米坂線など東北を横切るような路線にも乗って観光しようかなと考えています。

21時近くに秋田を出て、22時半近くに大館に着いて、快活クラブにたどり着きました。今日も1日長かったです。また明日。

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