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なぜあの人はここで働くのか?①

こんばんは🌙

現在、私はコッテコテのJTC(Japanese Traditional Company)で働いていますが、最近「人材の流動性が著しく高まっている」という社会トレンドを肌感覚として実感しています。

人材の流動性が高い」だなんて言うと分かりにくい表現ですが、要するに

「最近、会社を辞める人がめっちゃ増えてるよね」

っていうことです。


どんな人が会社を辞めるのか

これは当然ながら若者が多いです。

どこの業界でもあるあるだと思いますが、年齢でいうと「30歳プラスマイナス2~3歳」くらいがボリュームゾーンです。新卒で入って仕事も覚え、成功体験もいくつか積んで、これからさらなる活躍が期待できそうな、まさに「脂が乗り始めた」頃に「転職しま~す♪」と言って会社を去っていくのです😂

もちろん私が彼らと同じ若者の時にもそういう人は一定割合いたのですが、ここ数年はその数が本当に多い気がします。

最近は若者だけじゃないんですね。30代後半~40代でも「このたび転職しま~す♪」という人が増えています。当社は離職率が業界平均より低めで、とくに40代以上で(自己都合で)転職する人なんて以前は滅多にいなかったのですが、ここ数年は増えています。

勢いで始めた有志の退職者ヒアリング

私は以前、社内の有志と一緒にこんな取り組みをしたことがあります👇

退職予定の人に個人的にコンタクトをとって「なぜウチを辞めるに至ったのか?」その背景をヒアリングしてみよう!!そして、ヒアリングで得られた洞察を経営層にぶつけてみよう!!

実はこの時、次年度から会社のルールが大きく変わることを受け、年度内に退職を決断をした人が一斉に出ていた時期でした。ヘンな言い方になりますが、この時は「退職する人に話を聞くには絶好のタイミング」だったのです。

ちなみにこの活動、誰かから指示・命令されたものではありません。自分の意思で始めた、自分の役割とも無関係の完全に個人的な活動です。

冷静に考えると、本来ならこういった活動は経営層人事の仕事であって

「イヤお前、どんな立場でその活動やってたのwww」

と、我ながら思います笑。

でも当時は「やらずにはいられない!」と思って即行動しました。

何の後ろ盾もない、ソフトウェア開発組織の一員でしかないオッサンの個人的な関心で始めた取り組みでしたが、ありがたいことにこの酔狂に乗って一緒に活動してくれた有志のオッサン達はホント最高です😆

人はなぜ会社をやめるのか?

皆さんにも「自分と仕事上の接点は無いけど名前が聞こえてくるような優秀な人」っていませんか?これまで会社や組織に多大な貢献してきたであろう人が、会社のルールが変わるタイミングで退職まで決断してしまうものでしょうか?もちろん、ルールが変わったのは関係ないのかもしれません。

・今の仕事がイヤになった。
・上司とソリが合わない。
・家庭の事情で住居を変える必要が生じた。
・新しいチャレンジがしたくなった。

など色んな想像ができてしまいますが、転職にリスクを伴わないはずがありません。転職を決断した背景には何があったのでしょう。

今のところは会社に「残る」決断をしている優秀な人たちも、いつ彼らと同じ決断をしないとも限りません。

本人が退職ブログでも書いて胸の内を明かしててくれればいいんですが、そんな人は稀だと思います😅

あるいは自分がその人の同期とか同僚であれば、送別会とか転職後に再会したタイミングで聞くこともできるでしょうけど、知り合いでもないのに退職後にコンタクトを取って話を聞くのって難しいと思うのです。

以前、こんな記事👇を書きましたが、私は「働くとはどういうことか」について個人的に強い関心があり、かつ自分自身もまだ今の会社を辞めるつもりがないので「辞める理由を聞いてみたい!話を聞くなら今しかない!」となったわけです。

ヒアリングしてわかったこと

そんなわけで、有志のメンバーと協力して短期間で結構な数の退職予定者にヒアリングできました。

年代は20代から40代までさまざまです。一般職だけでなく管理職もいました。ただし職種は偏っています。今回ヒアリングできたのはソフトウェア開発者あるいはソフトウェア開発に関連する業務従事者です。個人的なツテを頼ってコンタクトを取れる範囲が今回は「ソフトウェア開発系組織」に集中していたためです。

ありがたいことに、事情を説明してヒアリングのお願いをしたところ断られたことはありませんでした。

ヒアリングした内容は決して外部に公開しません」「皆さんへのヒアリングから得られた洞察を、会社に残る決断をした人たちのためになるように経営層に提言する材料として使います」ということを条件に承諾頂きました。

ヒアリングしてほんとうに色々なことが分かりました。

ここを変えていかないと、今後も人材の流出は止まりませんよ」と経営層に対し提言すべき示唆が多く見つかりました。実際に経営層に提言し、タスク化されて今も継続中です(私も参画しています)。

それに加え、私にとってとても大きな発見がありました。

それは

「人がそこで働く理由」は複層的である。

という仮説です。

仮説」というと大げさですが、きっと多くのビジネスパーソンが感覚的に認識していることじゃないかと思います。それを退職者を決意した人達へのヒアリングを通して言語化できたのが何よりの収穫でした。

この仮説を図示するとこんな感じです👇

人がソコで働く理由 (仮説)

今回のヒアリングで分かったことは

報酬や待遇」というのは「人がソコで働く理由」として最も弱かったということです。

では「人がそこで働く理由」はどこにあるのか?「そこにいる理由」として最も強いのは何なのか?

次回に続きます。






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