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東洋の哲学まとめ

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東洋の哲学(主に仏教、禅、儒家、老荘、神道)について書いた記事が増えて来たのでまとめました。哲学以外のも混じってるかも。
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#鈴木大拙

[東洋思想]オススメの入門書(仏教・禅編)

こんばんは!🌙 前回に引き続き、東洋思想の入門書としてオススメの本を紹介します。 前回は「儒教」編でしたが、今回は「仏教・禅」編です。 ルールは儒教編と同じで、以下の観点を重視して本を選んでいます。 1) 何度も読み返したくなること (≒実際に私が折に触れて読み返している) 2) 読みやすいこと (≒アカデミックで難解な解説が続くような本は辛い) 3) 実績があること (≒ベストセラー。広く親しまれている) と言っても、これらの「観点」に基づくスコアリングは私の主観によ

ほんとうの自由を得る方法

以前、『自由』についてこんな記事を書いたことがあります。 私たちが日常的に使っている「自由」という言葉は、じつは19世紀末に西洋から持ち込まれた概念で、古来より東洋に存在する「自由」とはちょっと違うらしいよっていう内容です。 で、最近、改めて鈴木大拙さんの著書を読み返していたら、他にも「自由」について面白いことが書かれていたので紹介します! おさらい:西洋の「自由」と東洋の「自由」まず、西洋の「自由」と東洋の「自由」の違いを改めておさらいします。 西洋における「自由」

「肘は外に曲がらない」-『自由』の本当の意味

前回に続き、禅ネタです。 『禅(ZEN)』が世界的に普及するまでに至った最大の功労者で、海外に思想的な影響を与えたもっとも有名な日本人、鈴木大拙博士が感銘を受けた言葉があります。 それは 「ひじ、外に曲らず」 です。 まぁ、当たり前ですよね笑 たまに「仰天ビックリ人間」とかでものすごい角度に曲がる人も例外的にいますが、ふつう肘は外に曲がりません。それは子どもだって大人だって同じです。日本人だってイギリス人だってブラジル人だって変わりません。みーんな同じです。それが

「と」から「の」の関係に変われば世界はもっとよくなる

先日、とある雑誌で、日本を代表する禅学者「鈴木大拙」の特集が組まれていたので読んだところ、思いがけずとってもステキな考え方を見つけました。 それは より多くの人が「と」から「の」の関係に変わっていけば、世界はより良くなる。 という考えです。 どうですか?ステキですよね! ・・・ってなると思うので、順を追って説明します。 そもそも鈴木大拙って誰? 鈴木大拙(本名:鈴木 貞太郎) 1870-1966 歴史上の日本人の中で、海外に最も大きな思想的影響を与えたのは間違