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#128 セリフのふりをした科白



「きっといつか消えてしまうよ」

それを聞いた時私は、
いつか消えてしまうなら
今消えてしまってもいいんじゃないの?って
君の手を振り払おうとしたね


君でさえきっと止めることは出来ない
所詮は繋がりのない人と人
寂しいことじゃなくてさ
ほんとの事を言っただけだよ


気休めくらいにはなるって
笑って誤魔化した姿に
心を痛めたって仕方ないのに
だっていつ消えてしまうかも
わからないんでしょう?
軽くて少しひねくれさせた
裏返して中途半端
もう泣いて走り去ってしまって大丈夫だよ?
その為に用意したんだから
セリフのふりをした科白


「きっともう死んでしまったよ」
そんな大事なことをそんな簡単に
云わないでよ
辛かった事が認めてもらえなくて
何が重いことなのかも
よくわからないで居たんだ


なんて本当はどうにかして誰か来て
助けてって取り乱してる
所詮は繋がりのない人と人
それでも私は、この人のためにって。


例え意味がなくても
そう思うのは辞めたくないよ
それが私とあの人たちとの
違いだと思うから


気休めくらいにはなるって
笑って誤魔化さないで
ちゃんとこっちを見るのが
怖いんでしょう?
軽くて少しひねくれた
裏返して中途半端な君の手を
離したくないのは勝手です
その為に用意した
セリフのふりをした科白


白くなって
元に戻して
綺麗に畳んで
君はそれを箪笥に仕舞わずに
私に差し出した


だからレモン柄に染めて
返しただけなのに
君はレモン味にして塞いだ
もう白くは出来ないよ
仕舞うことも出来ないよ?



「きっといつか消えてしまうよ」



消えてしまうなら、こんなんでも
そのままでいいかって
いつか消えてしまうなら
消えてしまっても淡く胸に残るように
手を絡ませてしまえばいいのかもしれない


ほんとは君なら止められるかもしれないことを知ってた
消えてしまう日を恐れて
知らないふりをしていた
所詮は繋がりのない人と人
それでも
繋がりあえる人と人


気休めくらいじゃ足りないって
笑い合うのも悪くない
この先を思って痛む胸に
もっと深く思い知らせて
いつか消えてしまうなら
淡く優しく残るように
その為に用意した
セリフのような科白で




Lyrics by.  Tanuma Yuruto
2014.04.27


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