楠栞桜ゴースティング検証②
E:ゴースティングは言い掛かりと言わざるを得ない
D:他の場面を見ていると不信感はあるかもしれないが、単体でゴースティングと言えるものではない
C:プロが見れば疑問符を浮かべるかもしれない一局
B:麻雀に親しんでいる人が見れば、違和感を覚えてしまうであろう一局
A:もしいくつもこのような局が発見されれば、理由の追求は免れないだろう
S:プロがこの牌譜を残したのであれば、これ一本で麻雀業界追放に追い込まれても不思議ではない
SS:これを擁護しなければならない人間が不憫に思われる
SSS:おもしろ映像
その14:悩んでいたからいい待ちと読む:C
下家のルイスさんが悩んで3p切り。
さらに迷って2pツモ切り。
そして8p切りリーチ。
ルイスさんは147p待ちで、まさしくいい待ちだった。
「悩んだ」という情報を重視しているようだが、ルイスさんは北を3枚抜いているので、基本的にはいい待ちじゃなくてもリーチに行くと考えるのが普通だろう。もっとも、当時のルイスさんは麻雀を始めて2ヶ月の初心者なので、「ドラがあるからこう打つはず」といった読みを過度に押し付けるのは禁物である。
悩んだってことはいい待ち……あれ?
悩んだということはいい待ちだったり、そんないい待ちじゃなかったりするらしい。
その15:2シャンテンから押し、テンパイで降りる:C
対面のルイスさんからリーチがかかっている状況。
楠さんはこの2シャンテンから9sを押している。
手が進み、8pを切ればテンパイというところで…
テンパイ取らず。そして通っていない8sを切る。
ルイスさんは258p待ちで、8pは当たり牌だった。
実際、この8pを切ってテンパイを取るのはかなり厳しい。残りスジは25pと36pと58pしか残っていない。しかも69sはフリテンで、9sが4枚枯れている。降りるのが無難だろう。
しかし、これを降りる打ち手は2シャンテンで9sを押さない。
その16:押す必要のないリーチに押し続ける:E
2020年3月26日に配信された、ルイス・キャミーさん、舞元啓介さん、天開司さんとのコラボより。
この配信は2vs2で行うコンビ打ち麻雀。楠&ルイスチーム、舞元&天開チームに分かれ、2半荘を戦う。楠さんと天開さんが差しウマを握り、2半荘の合計得点がより高いほうが勝利となる。ルイスさんと舞元さんの点数は関係なく、二人はそれぞれチームメイトのアシスト役に回る。
1戦目終了時、楠さんは天開さんを11200点リードする。
2戦目の南3局。上家の天開さんに4800点ビハインドしているが、1戦目のリードがあるのでトータルでは楠さんが6400点上回っている。
そして、対面の舞元さんがリーチ。それを受けて、この手牌から楠さんは4pを切る。
前述の通り、楠&ルイスチームはまだ6400点リードしている。舞元さんの点棒は勝負に関係ないので、楠さんが振り込みさえしなければ点差にほとんど影響を与えない。仮に三倍満をツモられ楠さんが親かぶりしたとしても、まだリードした状態でオーラスを迎えられる。
その一方で、このリーチに楠さんが満貫でも放銃してしまうと、舞元&天開チームより下になってしまう。
つまり、全く押す手でもないし押す状況でもないのだ。
このあとも1p、2m、7m、8pと通っていない牌を切る。
ちなみに、舞元さんの待ちは58sだった。
これだけなら、ゴースティングではなく単にゼンツマンだからという理由で片付くレベルだ。
のちに出てくる言葉「行く必要がない」とはこういう状況であるということを示すために、紹介させていただいた。
その17:6mポンを予言:S
2020年4月3日に配信された、コンビ打ち麻雀の再戦。
チーム分けは同じだが、今回はルイスさんと舞元さんの差しウマとなる。楠さんと天開さんの点数は関係なく、二人はチームメイトのアシストに回る。
対面のルイスさんが南をポンして4pを切り、それに対して意味深な反応を見せる楠さん。
これ多分鳴くよと宣言してから6mを切り、見事ルイスさんにポンさせている。
まずは本人の解説を見てみよう。
6pを切ったあと、3s、西を挟んで南ポン打4pなので、ピンズ周りにまだ欲しい部分がありそうというのは分かる。しかし、それならなぜピンズにポン材があると読まないのか。
「6sでラグってなかった→345~789でのソーズはいらなさそう」6sにラグが無かったという情報から、なぜ345789sのポン材が無いと読めるのか。
4mは自分で2枚持っており、序盤に9mが切られていることから4mと8mがポン材になりにくいということは理解できる。しかし、6mがポンできる根拠にはならない。
全く説明になっていない。
配信だから大きく言って盛り上げるというのも分かるが、ここまで自信満々に予言して的中させるのはさすがに疑わざるを得ない。
その18:ルイスの手を2p受けのあるノーテンと読む:C
その17の続き。
対面のルイスさんが南をポンして4p切り、6mをポンして7m切り、さらに3m、白を手出ししたところ。
ルイスさんの手を2p受けのあるノーテンと読む楠さん。
ルイスさんの手は2p受けのあるノーテンだった。
楠さんは2pを「今切るべきじゃない」として1mを切っているが、この1mが今当たる可能性は十分ある。
233667m334p56s南南
仮にルイスさんの手がこんな形であれば、
ここから南をポンして打4p、
6mをポンして打7m、
白を引き入れ打3m、
7sを引き入れ打白として
23m33p567s 6mポン 南ポン
全く同じ捨て牌で14m待ちのテンパイになる。レアケースでもなんでもない、いくらでもある普通の手順だ。
いずれにしろ、ルイスさんの手牌がどうなっているかは配牌とツモ山に左右されるので、一点でなんて読めるわけがないのだ。
ただ、「2p受けのあるノーテン」という予想が当たる可能性は、6mをポンさせる可能性よりはずっと高いだろう。
その19:ルイスがテンパイしたタイミングで2p差し込みを予言:A
その18の続き。
4sを引き入れ、2m切りで25p待ちのテンパイを入れたルイスさん。
その瞬間…
2pを差し込み。
黙って2pを差し込むだけなら、大した疑惑にはならなかっただろう。
ルイスさんがテンパイした直後にここまで堂々と次巡差し込み宣言、天開さん最後の打牌ですよ宣言を行ってからの差し込みはやりすぎだ。
ポンして4pが出てきたからといって25p受けがあるかどうかなんて読みようがないし、仮にあったとしても、テンパイまで埋まらずに待ちになっているとは限らない。
ルイスさんはこの2m切りでテンパイ。
楠さんは7m手出しでも3m手出しでも白手出しでも發手出しでもなく、この2m手出しで25p待ちテンパイを入れたと手牌進行を完璧に読み切っている。
しかし、捨て牌からでは、この2m手出しで手が進んだようには思えない。
もしも223mからの2m切りなら、1mを鳴いているはずだ。
2m暗刻から切ったとなると、4p切りが不自然になる。334pからの切りでも、344pからの切りでも、手順的に考えにくいものになってしまう。
この2m切りはメンツの空切りか、234mに5mを引いて2mを切ったスライドにしか見えないのだ。
ゴースティングでないとすれば…待ちも、タイミングも、たまたま当たったと考えるほかない。
その20:突然サインを要求し、ドラをポンさせる:A
楠&ルイスチームはスタンプと「飲み物」でサインのやり取りをしていた。
楠さんがルイスさんにサインを要求する。
眠い→カフェインを摂りたい、つまり役牌が欲しいと考え、發を切り、ルイスさんにポンさせた。
この配信で、ルイスさんがリーチや仕掛けを入れたとき以外で楠さんがサインを要求したのはこの一回のみ。
ルイスさんは楠さんの上家にいるので、楠さんはポンしかアシストができない。この状況で突然半笑いでポンしたい牌を確認し、眠いと聞いてまるで確定したかのように發を鳴かせている。役牌は發以外に、東、南、白があるのにもかかわらず。
自分の手はドラ役牌トイツの勝負手1シャンテンで、三色まで狙える。ダマテンに構えて山越しで舞元さんを狙うこともできる。ルイスさんの欲しい牌が發じゃなかったら大損だ。
突然サインを要求したときに限って、たまたまルイスさんの手牌に絶対にポンしたいトイツがあり、さらにその牌がたまたま楠さんの手牌にあり、その牌をノータイムで發と確信し、なんの躊躇もなく切り飛ばしてポンさせる。
覗き見するにしてもやりたい放題である。もう少し疑われにくい方法を考えないものだろうか…
その21:「7」のサインで7mを差し込む:E
上家のルイスさんから「7」のサインが送られてくる。
直後に楠さんが7mを差し込み。ルイスさんはカン7m待ちだった。
送られてきたサインは「7」だけで、マンピンソーのうちどれかは分からないのだが、楠さんの手には「7」が7mしかないので7m切り自体は普通の選択。
これだけなら問題ない。
その22:3枚切れカン8sをビタ止め:S
上家のルイスさんのリーチに続き、対面の天開さんも5mを切ってリーチ。これに対し…
8sを引く楠さん。6sが4枚見えでリャンメンでは当たらない、さらに8sも4枚見え(楠さん自身がポンしている牌)なのでシャンポンも単騎も当たらない。限りなく安全な牌だが、
4枚見えている北を切って降り。
天開さんはカン8sだった。
まず、楠さんは「行く必要ない」と言っているが、これは間違い。
一戦目終了時、楠&ルイスチームは舞元&天開チームを30700点リード。
この卓では舞元さんがルイスさんを1100点上回っているので、トータルでは29600点ルイスさん側がリードしている。
そして、楠さんと天開さんの点数は勝敗には一切関係ないというのがポイント。
楠さんは天開さんにどれだけ高い手を振り込んでも全く問題ないのだ。仮に役満を振り込んでもセーフ、それどころか役満放銃の瞬間楠さんが飛んで楠&ルイスチームの勝利が確定する。
楠さんは最低でも倍満が確定しているテンパイ、舞元さんから直撃を取れればさらにリードを広げ、天開さんから和了ればその瞬間天開さんが飛び、楠さん側の勝利が確定する。
また、わずかな差ではあるが流局した場合も楠さんがテンパイしているほうがノーテンの舞元さんからより多く点棒を取れる。
これこそ、押すしかない状況なのだ。
さらに、8sで降りるのも不自然極まりない。
6sも8sも4枚見えなので物理的にカンチャンしか当たらず、天開さんはリーチ前に9sを切っている。799sから9sを切ってカンチャン固定していることになるのだ。その時点で8sがポンされているにもかかわらず。
しかも、楠さんは天開さんの5m切りを「暗刻からしかない」と読んでいる。それならなおさら8sで降りるのはおかしい。
暗刻から切ってリーチということは、メンツを雀頭にしてのリーチ。つまり、テンパイするまで雀頭がなかったということになる。となると、天開さんの9s切りがより不自然になるのだ。雀頭が他にないのに、799sから9sを切るだろうか?
実戦の中でここまで読むのは難しい。しかし、ここまで読めなくても、やはり8sで降りるのは不自然と言わざるを得ない。8sはカンチャンしかないと発言しているので、6sのノーチャンスを見落としていたというような言い訳もできない。
楠さんの手はどれだけ安くても倍満。ホウテイで天開さんが2sをつかめばホウテイホンイツトイトイドラ8の数え役満。それでも、限りなく安全な8sを止めてテンパイを崩した。「配信だから撮れ高狙うために無理な打牌をした」という言い訳もできなくなってしまった。
もしも楠さんが、リーチに対してほんの少しでも危険な牌は全て止めてテンパイを崩すような打ち手であれば、これは疑惑にならない。
しかし、楠さんがライブ配信者のリーチに対しテンパイを崩したのはわずか5回しかない。
そして、その5回全てで当たり牌を止めている。(残りの4回についてはその15、その27、その30、その48を参照のこと)
次局に入ったあともビタ止めアピールと自画自賛が続く。
VTuber始めて一番良い一局が、自らの疑惑を裏付ける一局になってしまった。
その23:サインミスがあっても的確に差し込み:SS
上家のルイスさんがリーチ、楠さんがサインを要求する。
この時点で、なぜ楠さんは1pを切らないのか。
疑惑その20や21を見ても分かるようにこれまではどれだけ曖昧なサインでも自信満々にノータイムで切りアシストしていたのに、このときは「1」のサインを出されても1pを切ろうとしない。
りんごジュースはマンズのサイン。つまりサインは9m。楠さんの手には9mがあるので、当然9mを切るかと思いきや…
切ったのはなぜか9s。しかもそれがルイスさんの当たり牌。待ちは1mと9sのシャンポンだった。
ルイスさんは間違えて情報を伝えているのに、それでも完璧に手牌を読み切っている。
それとも、楠さんもルイスさんと同様にサインを勘違いしていたのだろうか?だとすれば、これもまたおそろしい偶然だ。
その24:リーチの待ちをマンズと読む:D
2020年4月9日に配信された、奈羅花(ならか)さん、郡道美玲(ぐんどうみれい)さん、天宮(あまみや)こころさんとのコラボより。配信枠があるのは奈羅花さんのみ。
奈羅花さんのリーチの待ちをマンズと的中させる上家の楠さん。
残っているスジを数えてみると、ソーズは47s、ピンズは47p、マンズは47mと58mが残っている。どれかといえばマンズで当たることが多そうだ。(ただし、「ソーズは通りそう」と発言した直後に天宮さんが4mを通している)
もしも楠さんから見てソーズやピンズのノーチャンスがあればさらにマンズ待ちの確率が上がるのだが、
特になかった。ただピンズを手厚く持っているぶんピンズ待ちは薄そうと考えるのは自然。これなら「たまたま当たった」で十分説明がつくレベルだろう。
その25:三色あるとしたら123しかないと読む:B
「三色ある」とつぶやく奈羅花さんに対して、
123の三色であることを的中させる楠さん。
ここで「奈羅花さんが三色に気付くとしたらはじっこしかない」という謎の読みが発動する。
そんなことはないと思うのだが…
理屈が謎すぎて追及が難しい。
その26:危険牌を切って当たり牌を固定:A
2020年4月15日に配信された『てん x くす』。今回は出張版として、楠さんと天開さんがそれぞれのチャンネルで配信した。
天開さんが36m待ちでリーチ。
立ち絵に隠れている左端の牌は6mである。
天開さんのリーチ一発目に7sを引く楠さん。
通っていない7mを切り、当たり牌の6mを固定。
58mを引いてテンパイするのがよほど嫌だったのだろう。58mを引いたときに不自然にテンパイを崩すくらいなら、今ここで当たり牌の6mが出ない構えにしようとしたことで、より不自然な打牌になってしまった。
これに関しては、どう擁護していいのか分からない。
「下手だから」で説明がつくものだろうか?初心者であるならなおさら、リャンメンを作る7mに手を掛けるとは思えない。
どれだけ頭をひねっても、7sを押すか、3sを切って降りるか、東を切って回るかの三択しかないと思うのだが…
その27:1シャンテンから押し、テンパイから降りる:D
上家の天開さんからリーチが入っている状況。
ここから4mを押す。
2巡後に6pを引き、25s待ちのテンパイを果たす。
次巡8sを引き…
何者かに習った「分からんときは前行け」の教えを3巡で捨て、1sを切って降りる。
天開さんは58s待ちだった。
1シャンテンからは押すのにテンパイからは降りるという、個人的には違和感のある押し引きだが、二盃口まで見える1シャンテンなら押し、平和のみのテンパイなら降り…と考えると、そこまで変とはいえないかもしれない。さらに、天開さんは4s切りから離して6s切りリーチで58s待ちが本線ということも考慮すべきだろう。