或るファンの"一周"

最近はいつも神域リーグの記事を書いていますが、
今回は麻雀の話は出てきません。
悪しからず。

一周という感覚

あるアスリートが誕生し、
輝きを放ちながら全盛期を迎え、世間どころか世界を驚かし、
衰えながらも泥臭く技術を磨いて生き残り、一つの区切りを迎える。

競技によって前後するだろうが短くて数年、
長ければ20年以上となるアスリートの一生だが、
ファンにとっては一生ではなく、"一周"ぐらいの感覚かもしれない。

命懸けで応援しているファンももちろんいるだろうし、
出会ってから死ぬまでファンを続ける人ももちろんいるだろう。
そういった方々を否定する気持ちは一切ないことは先に申し上げておきたい。

あくまで個人的な感覚だけど、
「一つの時代が終わった」という言葉があるように、
その一つの時代を見届けた感覚を"一周"と呼びたいと思う。

私はこうして一周した

私は92年の早生まれで、
ちょうど野球を始めるか始めないかの頃に松坂大輔が現れた。

テレビで見る機会が少なかったけれど、当時夢に出てくるくらい憧れた。

その松坂が一昨年前に引退した。
和田毅がまだゴリゴリ現役なので松坂世代が終わったわけではないのだが、
ある野球ファンとして"一周"した感覚がある。

幸運なことにダルビッシュや大谷翔平という新たなスーパースターも生まれ、
続編を楽しむこともできる状況だ。

ただこのnoteで書きたいのは、
一周を終えたことでできる新たな楽しみ方である。

話は変わるが、
スポーツエンタテインメントはリアルファンタジーの要素がある。

新人選手であれば将来性というファンタジーと実力というリアル。
ベテランであれば過去の栄光というファンタジー、結果というリアル。

勝者がいれば敗者がいる。
無限の可能性を夢見るけれど、
勝負の世界において夢や期待は消費されるものであるということを知る。

"一周"するとどうしても思い通りにならなかったり、
期待を裏切られる瞬間がやってくる。

最初に松坂世代の話をしたけれど、
色んなジャンルにいっちょかみしているので、
新日本プロレスの棚橋弘至(まだ現役だけどね)
競走馬(ディープとかオルフェとか)
ダーツ(熱が入りすぎて自分が選手になった)
アーケードゲーム(サ終するのよ)

色んなものを追いかけて、夢を見てきた。
ただファンタジーはいずれリアルに塗り替えられてしまう。
※最近で言えば、推してるVtuberが卒業したりする感覚とも近しいかもしれない。

そんな時にファンはどうあるべきかを考える。

2周目も続編も別ゲーもおもろい

一周したらもちろん熱が冷めて、今は麻雀に1番時間を使っているが、
麻雀も一周してしまう日が来るかもしれない。
今のところは1ミリもそんなことを感じないけれど、
プロレスもダーツも一番熱中しているときはそうだった。

ただ今でもWBC日本ダービーイッテンヨンも楽しめる。
力道山から小橋対健介で三日三晩語れる。
朝のアラームはUWFのテーマだ。
何かのきっかけで思い出した時に一瞬で元の熱量に戻れる。
1番はこれが一周したメリットだと感じている。

一つの時代が終わるとしても自分の一生はまだまだ続くし、
2周目も続編も別ゲーも楽しめばいいじゃないか。

個人的な体験でしかないのでこれが誰かの役に立つかは分からないけれど、
これが私のお勧めする"一周"の楽しみ方である。

一周した人間はどうなるか

一周すると同じジャンルを応援している他のファンも俯瞰で見られる感覚がある。

・自分より若いように見える熱狂的ファンや、
スポーツに縁のなさそうなお姉様たちがファンタジーの海に溺れている。
(身持ちは崩さないでね。)

・自分はリアルが見えていると勘違いして素人レベルの批判と唱える者。
(Twitterで絡むと火傷するから自重してるけどお前にプロのスライダーが見えるの?千葉みなとのバッティングセンターのカーブ打てるの?)

・Twitterの返信欄が他の女性ファンへのリプで埋まっているおっさん。
(どの界隈にもいるのよね)

知らないおじさんをフォローするときはここを見よう

今思えばもしかしたらインターネットも一周したつもりになっているかもしれない。

スマホ以前からインターネットを触っている人は、ネカマ、釣り、フィッシング詐欺、ブラクラ、バカッターも経験しているだろう。

匿名掲示板でインターネットバーバリアンになった経験がある人も少なくないこともないかもしれない。(流石にないか)

スマホ以降でインターネットに触れた人たちと何かが違うような気もするのだけれど個人の感想です。

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