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コミニュケーション教育と茶道

こんにちは。ざまたかです。
週末は趣味的なお話しを。

若い頃に勤めてた学校で、茶道・華道部というのがありました。ちょうど外部人材の活用が言われ始めた頃で、地域のお茶とお花の先生が指導にいらしてました。とても素敵な先生で、私なんかが夕方職員室でぼーっとしてると、「一服いかが?」ってささっとお茶を点ててくださるのです。たちまち職員室のテーブルに何人かの同僚が集まって、にわかお茶会が始まるのです。「お作法はちっともわからないんです」って言うと、「いいのよ〜♫気軽に楽しめば!」って。お茶をいただくだけでなく、点てることも「やってみる?」と、とても気軽にチャレンジさせてくださいました。それまで、茶道はなんだか堅苦しくて、一部の人だけのものなように感じていたのですが、その場にいる人と今、という時間を楽しむためのものなのかもしれないなあと思うようになりました。

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そんな経験から10年以上経って、いろんな文化を体験してみよう、という不思議な部活を持つことになりました。以前は茶道や着付けを教えられる外部の先生がいらしたのですが、お辞めになってしまいました。子ども達は「いろんなことをするより、お茶がしたい」とこのと。そこから一年間は上級生からお抹茶の点て方を教えてもらって乗り切りました。でも、私自身がお道具の名前や扱いがわからないことにに困り果て、とにかく茶道を体験することにしました。伝統的な、いわゆる畳に正座でする茶道よりも、今の学校の部活でするならテーブル茶道がいいな、と思って秋葉原の有結-AYU-テーブル茶道教室に通うことにしました。


私は不器用なので、最初はお点前の流れが覚えられるか不安でした。でも、毎回のお菓子が楽しみで、お教室に通うことができました。和菓子って不思議です。基本はどのお菓子も変わらず、ほぼあんこのはずなのに、季節感がある。目で見える楽しく、食べて美味しい。素敵だなあと思います。また、毎回なんとも和やかな雰囲気で進んでいくレッスンの時間が、動かないヨガというか、自分の気持ちと向き合う時間のような気がしています。

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何回めかのレッスンで、気がついたことがあります。

「もしかして茶道って、コミュニケーションが苦手な子がやってみたらいいんじゃない?」


お点前の所作は、確かに手数が多いかもしれないけれど、一つ一つは難しいことではありません。回数を重ねればできるようになります。何より、合間合間に挨拶するのがとてもいいなあと思ったのです。例えば、自分がお客様で、他の方より先にお菓子を取ったり、お抹茶をいただくときは「お先に頂戴いたします」と声をかけます。お茶を一口頂いたら感想を口にします。決まり事ではあるのですが、場の雰囲気が良くなるのを感じます。さらに、使う言葉が決まっているところに安心感があるのです。お抹茶をいただいた後に、主人役の方に「今一服いかがですか?」と聞かれたら、9割の確率で「結構でございます」が返ってくるのです。自分で考えて適切な言葉を返す、みたいな負担がないのはとてもわかりやすくていいのでは?と思いました。(極稀におかわりする方もいらっしゃるらいしので、100%ではないのですが)機械的にやりとりを繰り返すことはコミュニケーションの本質ではないのかも知れませんが、人と話すことに緊張してしまう子や、知らない人と話すのが苦手な子でも、お作法の中でならいろんな人とやりとりできるのではないかと思ったのです。

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テーブル茶道とはいえ、落ち着いて椅子に座っていられるかという問題はあります。好き嫌い、というのもあるし。でも、もしも美味しいお菓子に興味を持ってくれる子なら、チャレンジするのはとても良いのではないかと思います。本当は、私が教えられる資格を取れたら、お免状という形で自信にもしてあげられるかなあという気持ちもありつつ、まずは部活の中で、できる範囲のことを続けていこうと思います。

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