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一番食べられている果物は?

一番食べられている果物はなんでしょうか?
考えたことない?
普通はそうですよね。
近年、ある果物が1位になりましたので、ちょっとそのお話を。


そもそも果物ってなに?

果物(fruit)って何でしょうか。
何言ってるの?と思われるかもしれませんが、意外と難しいのです。
果物で何が好きですか?と聞かれて、どう答えますか。
リンゴ、イチゴ、メロン、モモ・・・などでしょうか。
これらが果物かどうかが難しいのです。

上記の4つはすべて果物なのですが、果物とは消費側の呼び方で、生産者側では果樹(fruit tree)と野菜(vegetable)に分かれます。
詳細な分類定義は農林水産省のホームページ等を参照してほしいですが、わかりやすく言うと、
果樹=木に実がなる植物(木になる=多年栽培)
野菜=単年で栽培が終わる植物
つまり、生産面では果樹と野菜に分類されている、それぞれの植物のなかで、果実を生で食用するものを果物と呼びます。
また、果樹の実のことを果実と呼び、狭義では果樹のなかの果物のみを果物と呼ぶことがあります。

果物の分類

トップの基準はいろいろ

そこで、一番食べられている果物は?というと、
果樹の中から選ぼうか、野菜も含めて選ぼうか、ということになります。
さらに、一番食べられているとは、量なのか金額なのかという疑問も出てきます。
すべてが同じ品目なら答えは同じなのですが、、、
30~40年前ならすべてが同じで「ミカン」がトップでした。

出荷量はミカンとリンゴ、販売額は・・・

現在はどうかというと、
出荷量ではミカンとリンゴがトップ争いをしています。
これは果物全体でも同様です。
販売額(産出額)は果実(果樹)では令和2年にブドウがリンゴ、ミカンを抜いてトップに。
果物ではイチゴが産出額2000憶円以上あり、ブドウよりも多くトップです。

主な果物の出荷量の推移(農林水産省統計数値より作成)
国産果実(果樹)の産出額の推移

戦後、ミカンの増産政策によって2000年ごろまでは量、金額ともにトップでした。今ではピーク時の約5分の1まで減っています。
同様にスイカも量はピーク時の4分の1まで減っています。
近年、果物で量が増えているものはほぼありません。悲しいけれど。
価格は物価の高騰の影響もあり、全体的に値上がりしています。
ブドウやイチゴは単価が上がり、販売額が大幅に上昇しています。

なぜ順位が入れ替わったのか(私見)

ミカンの消費が減ってしまった要因は様々な意見がネット上に書かれています。
消費面では、コタツが減ったから、人口が減ったからなどが、
生産面では、高齢化、担い手不足などが挙がっています。
しかし、コタツ以外は他の果物にも当てはまる要因です。
個人的には、これらの要因にプラスして、皮をむくとき手が汚れる、重い荷物を運びたくないことと、核家族が増え、箱買いしなくなった、などが考えられます。
ついでにスイカの消費量が減った要因は、まず重いこと。ミカンの箱買いと同じで重い荷物は敬遠されるようになったこと。
次に、ゴミが多いこと。皮が分厚いから。
最後に、一度に全部食べられないので、食べ残し部分が冷蔵庫に入らない。これも核家族が増えたことだな。

最近、消費が増えているブドウとイチゴの共通点は何か。
そのまま食べられる!
これに尽きます。
ブドウはシャインマスカットなど皮ごと食べられる品種が売れています。

皮をむいたり、種を出したりするのが面倒になったのだろう。
おいしい果物がいっぱいあるので、さみしいですが。
ちょっと手間がかかってもぜひとも食べてほしいものです。健康にもいいですよ。

うちの県でもブドウとイチゴは増えてます

全国の動向と同じように、うちの県(福井県)でもブドウとイチゴが増えています。
うちの県のフルーツはとっても少なくメロンやスイカしかありませんでした。
そんな状況の中、近年、ブドウ、イチゴが増えています。
時代の波に乗っているのです。
うちの県のフルーツについてはまたの機会にNOTEしますね。

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