個々人を守るために(マラソン番外編)


たまごまるさんのこの記事を読んで感じたことを書いてみます。

この記事でたまごまるさんは無意識に他の人を偏見で見てしまうということについて書いて居られます。

そして、自分自身では偏見はないと言っている人の中にも無意識に差別の気持ちを持っている人もいるということについてもテレビ番組の例を挙げて、書いていらっしゃいます。

それを読ませていただいた時、思い出したことがありました。

もう何回も書いてしまいましたが私は東北地方に住んでいて東日本大震災の時津波で家を失いました。
それで関東地方に引っ越して団地に避難して暮らしていた時がありました。

その時、家賃の免除等の支援を受けて生活していました。

誰も何も知らない土地に越して子どもを学校に通わせる生活は心細くて不安でした。
親切な人もいましたが支援を受けていることを理由に意地の悪いことをしたり言ったりしてくる人もたくさんいました。

子どもを連れて出掛けるだけで『支援を受けているのに…』と言われてしまう、団地の側のスーパーマーケットで買い物をしているとあからさまにカゴの中をのぞいて何を買っているのか確かめて悪意のあることを言って困らせてくるような人までいました。

けれども他の場所に引っ越す余裕はなかったし、その団地にはとりあえず被災者の支援をしてくれるような人たちがいてその中で子どもに友達もできていたので子どもは学校になじめていましたが、別の場所に移って子どもがそこでまた一から周りの輪の中に入って行かなければならなくなることを考えると引っ越すことができなくて、我慢して長い間そこで暮らすことになってしまいました。

被災したのは自分の責任ではありません。

支援を受けていたのも仕方のないことだったと思っています。

それでも毎日はそういうものに囲まれていて、どうしようもない生活をせざるを得ませんでした。

本当の自分の気持ちを見失い続けた日々でもありました。

どうしたらこの状況から解放されるのか?
そればかり考えていたような気がします。

それでも我慢できたのは子どもの存在があったからです。

「どうしてもこの子を守りたい」
そういう気持ちがあったから耐えることができました。

偏見を持って傷つけてくる人たちがいなかったら、その生活は全く違うものになっていたと思います。



でも逆に、必要以上に気を遣われてしまった時も傷ついていました。

それはきっとその人たちの心の中に私たちのことを『自分達とは違う人間だ』というような区別をする気持ちがあったからなのではないか?と思ったことがありました。

必要以上に悪意を持つのも、必要以上に憐みの目で見るのも、どちらもやはりそうする人の相手に対する『自分とは違う』という気持ちの表れで、差別ではなくても『区別する』という気持ちから起こることだからその気持ちを向けられた時傷ついてしまうのかもしれないと思います。

そういう気持ちが『偏見』にもつながるのだと思うし、本当の意味で分かり合うことを遠ざけてしまうような気がします。

どんな人に対しても自分と同じ人間だと思う事ってなかなかできないものだけど、本当は同じです。

中身はそんなに変わりません。

でもみんな、私自身も含めてどんな人に対しても同じように心を開いて受け入れるということは多分できないことだから、せめてできる範囲で分かり合おうとすることができたらいいのに、と思います。

それ以上のことを望むのは難しいとも思います。


たまごまるさんの記事に書かれていたような外国の人と接する機会は私にはほとんどないけれど、自分と立場の違う人とつき合う時にその人自身を見ることができてその人自身とつき合うことができたら違うかも知れない、と私も同じように思いました。

実際にそれを実行するのは大変なことでもあると思います。
例えば同じ国の人同士でも全部の人と心を開いて分かり合うのは難しいことだから。

それでもやっぱり、理解し合う努力ができたら、なにかが変わるような気がします。
変えられたらいいのになって思います。


新型コロナウイルスのことは個人レベルではなくて国と国とのことだから、中国の人が悪いのでは決してないと思っています。

これほど悪い状況になると予測することができなかったことが今の状態を作ってしまったのだから仕方がないとも思います。

ただ、もしももっと早く慎重な対応をしてくれていたら、これほど沢山の人が苦しまなくても済んでいたのかもしれないと思うと、国の責任を大きく担う人たちは本当に大変な仕事をしているんだと思って溜息が出てしまいます。

その決断が他の国で暮らしている中国の人たちの生活を圧迫しています。

誰も悪くなんてないのに…。


早く全部が落ち着いて普通の生活が戻ってきてくれたら嬉しいです。



傷ついて 握った拳 開いたら 虹がうまれた こころの中に


たまごまるさん、記事を載せることを許してくださってありがとうございました。



ありがとうございます。 嬉しいです。 みなさまにもいいことがたくさんたくさんありますように。