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無力だけれど

世の中で大きな何かがある度に、沢山の人たちが生活を変えなければならなくなって苦しんだり悩んだりせざるを得ない状況に追い込まれてしまうことがあります。

悲しいけれど個々人というものは大きな流れの中では無力です。

私自身も、何の力も持っていない一人の小さな人間です。

今、私にできることって何だろう?

そう考えても何も思い浮かばないことの方が多いです。
できないことも多いです。

ただ心の中で祈ることしかできなくて、『ごめんなさい』っていうしかない、そういう事ばかりです。


東日本大震災の時、被災しました。
津波で家を失って、途方に暮れました。

自分なりに精一杯動いて助けてくれる人を見つけて何とかここまで生活をつないでくることができたけれど、その間の生活や思いは本当に、正直とても苦しくて泣くことすらできなくて笑ってしまうようなつらいことの連続でした。

その中で私は随分変わったと思います。

それは人と比べてどうだとかいう事では決してなくて、自分の心だけのことだと私は思っています。

先の全く見えない状況の中で毎日の生活を守るために、とにかく必死にならざるを得ない状況でした。

そういう中で見なくてもいいような人の心の汚い面に直面せざるを得ない場面に、悲しいけれど沢山出会ってしまいました。

けれどもだからこそわかったこともありますし、自分は絶対に汚いことをしたくない、できる限りきれいな心で生きて行きたいと考えるようになりました。

そんなことはきれいごとでしかないのかもしれません。
でも社会の中で何の力も持っていない私にできることってそのくらいしかないのです。

家族や仕事を守るために社会にあわせなければならなくて苦しんでいる人達から見たら私の考えていることなんて笑われてしまっても仕方がないとも思います。

でも、何も持っていない自分だからこそそうすることに意味があるような気もするのです。

こんな甘いことを考えている私を私自身が一番不安に思っています。

大丈夫なのかな?って。

でも、それでも、私にできることがそれくらいしかないのならそうする以外にないのかな、と思うから、その時その時にできることをする以外にないのなら仕方がないから今できる精一杯をするしかなくて。


生きていることは当たり前ではありません。
そして毎日の生活はいろんな人に支えられて成り立っています。

そのことに感謝して、生きること。

とりあえずそれだけでいいような気がします。



ありがとうございます。 嬉しいです。 みなさまにもいいことがたくさんたくさんありますように。