全員、未完成。

こんにちは!ヤン(柳澤)です。

いま、株式会社CHIMNEY TOWNのMission(使命)や、Values(行動指針)などを言語化しようとしています。まだドラフト中で、完成前の仮のものです。

これまでに書いたValues:

  1. 挑戦しろ。博打はするな。

  2. やれることをやりきれ。

に続くValuesの3つ目は、「全員、未完成。」です。

これまでのストロングスタイルとは打って変わって、ニュートラルさが前面に出ている気がします。


全員、未完成。

自分は絶対に完璧じゃない。

素直さ。それが、その人の成長シロそのものだ。

「自分の考え」は、「過去の自分」がたどり着いた結論でしかない。成長するために、自分の考えに固執せず、自分の考えが間違っている可能性を常に検証しろ。自分と違う意見は成長の機会。過去の自分を更新しろ。素直さとは、過去の自分を更新する能力である。

自分は絶対に完璧じゃない。絶対にどこか間違っている。それを肝に銘じろ。

能力の高低は、あくまで現在地にすぎない。現在地は気にするな。自分を更新し続けろ。成長は素直さが決める。

鵜呑みにはするな。事実と解釈を分けろ。

素直に受け止めることと、鵜呑みにすることとは違う。

素直に受け止めるのは大事だが、鵜呑みにはするな。

例えば、ある人から何かを指摘されたとして、いかにその指摘に対して反論があろうと、「その指摘をした人がそのように考えた」という事実をそのまま受け止めることはとても重要だ。

だが注意しなければならないのは、「その指摘をした人がそのように考えた」ということは事実ではあるが、その指摘された内容自体はあくまでも「その指摘をした人の解釈」であり、事実そのものではない。

誰かの意見は、あくまでもその人の解釈として受け止めろ。誰かの解釈を、絶対的な事実かのように受け止めてはいけない。鵜呑みにはするな。事実と解釈はしっかり分けろ。

基本、わからない。だから、すべてに感謝。すべての人をリスペクト。

「自分がわかっていないこと」について、どれだけ考え、どれだけ思いを馳せたところで、自分という個体の限界はある。世界は、わからないことだらけだ。自分が認識できることなんてごく一握りしかない。

認知のゆがみを自覚しろ。自分の認知の外側の世界は必ず存在している。常に、自分がわかっていない可能性、自分が正しくない可能性を想像しろ。

とはいえ、酸素の大切さに気づくことが難しいように、自分が気づいていないことに気づくことは極めて難しい。

そんな自分にできることは、すべての当たり前に感謝すること。そして、すべての人にリスペクトを持って接することだ。

人のことをわかったと思うな。シミュレーションし続けろ。

相手が何を求めているのか、何に困っているのかを正確に汲み取ることは難しい。本人ですらわかっていないことも多い。だからこそ、相手に憑依するくらいまで想像を働かせ、徹底的にシミュレーションしなければならない。どこまで精度高くシミュレーションできたかによって、仕事の質が決まる。
そもそも、高い精度で相手目線でのシミュレーションをするためには、あまりに多くの素養が必要だ。

まず、人間全般に対する理解が必要だ。人間の心理や行動について深く理解することで、相手の立場や感情をより正確に捉えることができる。

次に、個々の相手についての具体的な理解が不可欠だ。これは、先入観やバイアスを排除し、現地現物の事実を正確に把握する能力を含む。その際には、共感力も重要だ。相手の背景や状況を理解し、立場に寄り添い、その感情を正確に認識することなしに、相手の視点から物事を考えることはできない。

自分の常識で考えず、相手の立場や環境、価値観を理解し、普段とは異なる角度から考える柔軟な思考力も必要だ。また、あらゆる可能性や選択肢が考えられる中で、迅速かつ適切な道筋にアタリをつける直感力も重要だ。
結局のところ、完璧なシミュレーションは存在せず、常に改善の余地がある。

大前提として「正しいシミュレーション結果」というものは存在しないことを理解しろ。そのうえで、最善を尽くし、限界まで想像し続けろ。

率直にフィードバックをしろ。

仲間の直したほうが良いところを見つけたら、率直にフィードバックをしろ。改善点を伝えないことは優しさではない。

率直にフィードバックし、成長を促し合ってこそのチームだ。お互いに未完成だからこそ、磨きあおう。

ただし、不用意に傷つけないように配慮をしよう。

大勢の前で個人的な問題を指摘したり、本人がいないところで問題点を挙げるのはNGだ。個別に伝えよう。

相手の悪い未来を断言するような言葉もNGだ。それは単に呪いである。お前の悪い予言の答え合わせのために仲間の未来を犠牲にするな。呪いではなく、仲間の可能性を広げ、勇気づけ、さらなる挑戦を促すような、祝福となる言葉をかけろ。


Valuesの3つ目、「全員、未完成」は以上です。

ソクラテスの「無知の知」や、論語の「知らざるを知らずと為す是知るなり」に通じるような話ではありますが、理屈のための理屈ではなく、成長するために必要で、チームで結果を出すために必要な、実践的な考え方だと思っています。

経験上、能力の高低に関わらず伸び悩むのは、大抵「素直さ」が欠けている人で、トラブルを起こしたり仲間を攻撃しがちなのも、大抵「素直さ」が欠けている人です。

どこでその差がつくんだろう・・なんでだろう・・と考えた結果として、そういう人たちは「自分が絶対にあってる」と信じすぎてるのではないか、という考えに至りました。

素直さとは、言い換えるなら自分を(自分が信じていることを)否定できる能力です。「自分がわかっていない」ということを、「自分がわかっていない」と認知できていないにも関わらず、「自分がわかっていない」のかもしれない、と考えられる能力。これは形だけの謙虚さとは全く違う、周囲へのリスペクトに富む慎重な姿勢なのです。

仕事はチームプレイなので、個として優秀かどうかよりも、素直さを持っていることのほうが重要です。個としていかに優秀であったとしても、仲間を攻撃するような素直じゃない人は、チームにいない方が良いのです。(これ、なかなか理解されないこともありますが、僕としてはとても重要視しています。)

また、そういう行動をしちゃう人は時々「悪意」で説明されがちですが、そういうときは「ハンロンのカミソリ」を思い出しましょう。要はアホなだけなのです。でも近くにいるとコッチが被害を被る種類のアホなので、速やかに距離を置きましょう。

と、ここまで書いて、ほかにも「どうせ全員未完成なんだから、完成度にコダワリすぎずにどんどん出していこう→早めの軌道修正とかプロセスエコノミーとか」とか「どうせ全員未完成なんだから、もっと寛容にいこう」とか、「どうせ全員未完成なんだから、欠点に注目するなよ」(これは別のValueの方でも言及してるから不要かも)とか、そういう要素もうまく盛り込めたら良いな・・と思いました。引き続きブラッシュアップしていきます。

そんな、色々な人たちと対峙してきた僕の経験が詰まった味わい深いValuesがこの「全員、未完成。」なのでした。

それでは、今日も素敵な一日を〜!


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