バズる文章教室~文才の文章、どうして魅力的?~ぼくの教科書【#23】
今日の教訓
「上手な文章からいいとこどり!!」
こんな人におすすめ度☆☆☆☆☆
・人を引き付けるような文章をかきたい人
・文章がうまい人がどんな技法を使っているのか知りたい人
・自分の文章を世の中にバズらせたい人
「バズる文章教室」はどんな本??
この本では、数々の「文才」と呼ばれる方の文章から、人気アイドルグループの曲の歌詞までもを網羅し、その文章中に使われている人を魅了する言葉のテクニックを、作者の三宅香帆さんがまとめて解説してくれています。
森鷗外、村上春樹、J・K・ローリング、さくらももこ……全部で49名もの方の文章から「バズるモデル」を分析しているので、みなさんが感動し、憧れるようなモデルが必ず見つかります!!
幾人かのモデルを見てみましょう。
北原白秋:対にしてみるモデル
「桐の花とカステラの時期になった……」の書き出しで始まる、北原白秋の随筆「桐の花とカステラ」。この作品で述べられていることは「初夏のカステラめっちゃうまい!」ということだけです。そのカステラの話に、同じ初夏を思わせる「桐の花」をセットで添えています。
「カステラ」×「桐の花」。「初夏」という特徴だけでつながったこの2つの単語が文中にセットで登場するだけでただのカステラの話が北原白秋独特のものへと進化しています。
文章を書くとき、1つの主役とそこに対比されるような言葉を横に添えてみてはいかがでしょうか。
三島由紀夫:対照的造語モデル
「あなたは人間の感情からすっかり離れていらっしゃるときだけ、氷のように清潔なんです。……」三島由紀夫の「鹿鳴館」につかわれた、なんとも深い比喩「氷のように清潔」。
氷のように清潔ってどういうこと?透明っぽいからかな…?でもなんか氷ってゴツゴツしてて綺麗な気がしないけど…。
この作品は、ここから愛情や感情など汚らしい…みたいな話にいくのですが、さきほどの「氷のように清潔」という部分から、「清潔さ」ということがテーマになってくることを「ずれていそうな比喩のひっかかり」で暗に示しています。
比喩を大事な場面でつかうとき、引っかかりのある比喩を用いてみてはいかがでしょう。
齋藤孝:主張進化モデル
「「名は体をあらわす」という言葉があるが、私はむしろ「動詞は体をあらわす」と考えている。……」齋藤孝の『人生は「動詞」で変わる』に使われたこの1文では、ことわざである「名は体を表す」という言葉を全く新しいものに変えてしまっています。
人間は、昔からあるものをいじって、新しくしたものに何となく同意してしまいたくなる気持ちになります。
この心理をつかえば、人を引き付けられるし、なんだか決め台詞ができたみたいでカッコイイですよね!
文章を書くときは、このように昔の言葉を壊して、新しいものにしてしまいましょう!
いろんな文章をよもう!!
「バズる文章教室」を読んでから、いろいろなジャンルの本をよんだら面白そうだなぁと思いました。
ぼくは普段ビジネス書しか読まないので、この間チラッとよんだ村上春樹の本に、「こんな言い回しがあるのか!」と感動しました。また、普段ビジネス書を読まない人は「こんな図と統計で文章を読むのか!」と思うはずです。
いずれにしよ、多ジャンルに手を出してみたいと思いました。
おわりに
ここまで読んでいただきありがとうございました。「バズる文章教室」ぜひ読んでみて下さい!!
三宅香帆
sanctuary books
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