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フリー雀荘でいきなり写真を撮ったらどうなるのか

こんばんは。
場末フリー雀荘出身の田ノ倉です。


後ろからいきなり誰かがスマホのシャッターを切る音。
「お前の配牌はいつも悩ましくていいよな、ツモはゴミだけど」
と、メンバーの声。

12年くらい前、馴染の超場末雀荘で僕の配牌を副店長肩書のメンバーが勝手に後ろから写真撮ったときの様子です。

田ノ倉「写真撮られたら配牌良いのバレるじゃん、馬鹿なの?」
副店長「いいじゃん、どうせだいたいいつも配牌良いんだから、ツモはゴミだけどww」
田「詫びヤキソバを出せ」
副「いいけど、じゃあこの配牌リャンシャンテンが10巡目までにテンパイするかで決めようぜ、俺はテンパらないほうに賭けるから」
田「シャンテン数まで言うなよ」

みたいなふざけたやりとりが頻繁に発生していたのですが、
当時これはその雀荘で難しい配牌や局面を写真撮って、
あとで常連たちで、アレ切るのがいいとかそれはセンス無いだとか、
あーだこーだ言って楽しむのが流行っていたからです。

当時ちょうど日中にうまく卓が回らない日が増えてきて、
その待ち時間のときにこれでみんなで暇つぶしをしていた感じです。

なので当時は、いきなり対局中に手牌や盤面の写真を誰かが撮り始めても、
同卓者は怒ったりしませんでした。
むしろ次はどんな題材が出てくるのかちょっと楽しみにしている節があるくらいでした。

一見の客や常連とは言えない層の客が増えてきたため、
オーナーからの指示でいきなり写真撮ったりするブームは終焉となりましたが、
これをいま、普通のフリー雀荘でやるとどうなるのでしょうか。



僕は過去に3回、手牌や盤面を写真撮るマンと出くわしたことがあります。
1回はノーレ雀荘、2回はそうでないところです。

そして、そのうち2回はまったくモメませんでした。
ただ、1回は相当モメました。


まずノーレ雀荘で出会った写真撮るマンA。

彼はリアル麻雀を打ち初めて半年くらいと言っていて、
点数計算や細かいマナー等はちゃんとできているレベルで、
そろそろ麻雀のレベルアップを図りたいと語っていました。

やけにべらべら喋るやつだなと思っていたのですが、
自分の手番で打牌を終えた瞬間、
「ちょっと!いま手牌とか捨て牌の写真撮っていいすか?あとでご意見聞きたく!」
と急に言い出しました。

同卓者は勢いに押された感じで
「まあ、別にいいすけど・・・」
となり、
「ありがとうございます!」
と彼は嬉々として写真をパシャパシャ撮っていました。

その彼とは確か3半荘くらい打ったのですが、
おなじようにあと二回は写真タイムがありました。

そして、
「ありがとうございます!勉強になりました!」
と3半荘全部ボロ負けしたにも関わらず爽やかに帰っていきました。
誰にも写真のシーンについて結局意見を聞くことなく。


2回目は、別の雀荘で、トンパツの配牌時。

写真撮るマンBは、配牌とって全然切らない。

ダブリーかなんかかな?
と思っていると、
いきなりスマホを出し手牌に向け始める。

対面のメンバーが
「ちょっとちょっと!なにしてんですか??」
と聞くと、
「いや、何切ったら良いかわかんなくて・・・とりあえず撮っとくんであとで聞いていいすか?」
と。

これに対してメンバーは
「気持ちはわかりますけど、せめて同卓者に何か言ってからお願いします。あと、何回もされるとゲーム進行に差し支えるので、東場1回、南場1回を限度としてください。
検討については半荘途中でなくて終了後に一旦抜けるとかしてから待ち席にいる方や僕らに聞いて下さい」
と当然の対応をして終わりました。

これは卓内にメンバーがいたので、
メンバーがきっちり注意する形で終わりましたが、
客同士だけだったらどうなったかわかりません。


3回目は先週なのですが、
2軒リーチがかかって二副露している20代半ばくらいのリーマンが、
1分くらい長考をしたあと、
いきなりスマホを取り出し、“引き”で写真を撮りはじめました。

これにリーチしていた対面の50代くらいの常連がブチギレ。

「お前いきなり何やってんだよ!」
とけっこうな声で怒鳴ったので、
メンバーが集まってきたのですが、
常連がブチギレていた理由は、
写真に自分が入っていると思ったから、
というのが最も大きな理由でした。


フリー雀荘というのは特殊な場で、
毎日のように通っているにも関わらず、
フリー雀荘に通っていることを知られたくない、
という人が一定数います。

フリー雀荘でめちゃくちゃ仲良くしている人でも、
街中で偶然会ったときに話しかけるのは避けたほうが良い、
というのが個人的な感覚です。
これって古いんですかね?

まあ、これが古い感覚かどうかはさておき、
怒っているのは年配の方なので、
撮られた写真がどう使われるかわからない以上、
これに反応するのはまあわかります。


結局、ブチギレ常連が見ている前で写真を削除することで収まりましたが、
写真撮るマンは終局代走扱いで帰らされることになってしまいました。
(終局代走っていうのは、代走扱いですが最後までメンバーが代わりに打つこと。通常は対局が予想外に長引いて終電が間に合わない時などに使う)


基本的に、フリー雀荘というのはいかに打数を積み重ねても、
その打牌内容を検討する術がなく、
虚無感を覚える方もいるようです。

例えば下記のnoteではそのような感覚が端的に書かれています。

とくにMリーグや雀魂などから入った人たちにとっては、
自分の選択が正しかったのかどうか、
検討する術がないというのはモヤモヤしてしまうのかもしれません。

確かにその状況だと、
手牌と盤面の写真を撮っておくというのは優れた手段ではあるのですが、
現状のフリー雀荘では、なかなか厳しい作戦ではあると思います。


それでも写真と撮りたい人は

それでもなお、写真撮って検討したい!
と思う人は、下記に注意して挑んでみてください。

  • 必ず同卓者に「写真を撮る意図」を説明し、許可をとる。

    • このとき、「あとで皆さんのご意見聞きたくて・・・」とかいうと「仕方ねえなあ」となる可能性が少し上がるかもしれません

  • 自分の手番中ではなく、他人の手番のうちに撮る

    • 写真を撮るというすでに迷惑な行為をしているのに、さらに待たせるという迷惑行為を重ねるのは悪手。せめて他の人の手番のうちに撮影を行い、同卓者を待たせないように。

  • 画角に収めるものは盤面と手牌だけを徹底する

    • 写真撮られるのを嫌がる客は一定数います。間違っても同卓者が画角に収まったりしないよう、必ず手牌と盤面だけを撮るようにしましょう

どうしても写真撮りたいんだい!
というアグレッシブすぎる人は、どうしても、本当にどうしてもというなら、せめて上記は守ったうえで挑むべきでしょう。

もし上記を守ってもトラブルに発展した場合、
一切責任は負いませんのであしからず。
撮らないのが一番いいです。

ちなみに現時点の技術でも、
フリー雀荘の牌譜をとること自体は可能みたいです。

ただそれが普及するかどうかは別の話。

はたしてどうなるのでしょうか。

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