見出し画像

点棒支払い12のイロハ【リアル麻雀初心者完全版】

こんばんは。
場末フリー雀荘出身の田ノ倉です。

これがMリーグ効果なのでしょうか、
今週はリア麻デビューほやほやの方と3回も同卓する機会がありました。

ただ残念なことに、そのうちの一回で、
初心者の方の点棒支払いのことで、
同卓のベテランおじさまが露骨にイヤな顔をして初心者を困惑させるという事件が起こりました。

これは正直おじさんの心が狭すぎだよなあと思いましたが、
備えあれば憂いなし。
無用なトラブルを回避するためにも、
リア麻デビュー勢の方々が押さえておくべき点棒支払いのイロハをまとめてみます。

これをすべて守っているのに文句言われたらラス半をかけましょう。

かなり基本的なところからやっていきます。


1.点棒は手渡ししない

いきなり何を言い出すのかと思われるかもしれませんが、
初心者向けのネット記事や書籍でも、ここを省いているものが多すぎます。

そして実際、点棒を直接渡そうとしてくる方もたくさんいます。

点棒は、手渡しではなく卓に置いて支払いします。

「いや、でも手渡しでみんな受け取ってくれてたよ」
と思われる方もいるかもしれませんが、
それはセット麻雀だったのでは?

また、フリーでもさすがに手渡ししてきた点棒を受け取らないという人はなかなかいません。

人としてとりあえず受け取りはしますが、
だからOKということではありません。

とにかく点棒は卓上に置きましょう。

2.点棒は「投げているように見えない」ように丁寧に置く

点棒を置くときは、
投げるように置かずに丁寧に置きましょう。

18,000点とかロンされたりするとアツくなるのはわかりますが、
そんなことで点棒投げないでください。

そういう時こそ意識して丁寧に点棒を支払うよう心がけましょう。

フリー雀荘は紳士の社交場です。

わけのわからない高レートを乗っけて感情丸出しで点棒ぶん投げるような環境もありますが、
あれはただの賭場です。


ちなみに気をつけなければいけないのは、
「自分では丁寧に置いているつもりだけどまわりからはそうは見えない」
というケース。

簡易的にできる対応策としては、
・点棒を置く時に「バン!」と音をさせないよう、無音を意識して置く
・点棒を置く時に、手のひらを上にせず手のひらが下に向くよう意識する

というのがあります。

とくに2つ目のやつはなかなか効果があり、
今まで手のひらを上にして「ホイっと」って感じで点棒を支払っていた人が、
手のひらを下にして置くだけで、
随分印象が変わります。


3-1.点棒を置くべき場所は限られている

さて、点棒は丁寧に置いて支払うものだということがわかったところで、
こんどはどこに置くべきかと言う話です。

下記の図を見てください。

画面上部の人が和了をしたとします。

画像でいう12時の席の人が和了をしたとします。

そのとき、点棒を置くべきところは下記の黄色の箇所だけです。

点棒を置くべきところは、黄色の箇所だけ。

対面に座っていたとするとちょっと遠いと感じるかもしれませんが、
頑張って置きましょう。


このとき、
「まあ多少ははみ出してもいいでしょ」
みたいな甘えは許されません。

間違いなくこの箇所に収まるように置きましょう。

3-2.点棒は絶対に置いてはいけない場所がある


ただし、ツモ和了された場合などは、
ここの部分がすでに別の理由で埋まってしまっている場合があります。

例えば、鳴いた牌が置いてあるとか、
他の人がたくさん点棒を先に置いてしまったとか。 

その場合、次点として、
なるべく本来置くべき場所に近いところで、
下記の「絶対置いてはいけないところ」以外のところに置きましょう。

赤い部分は死んでも点棒を置いてはいけないところ。(黄色は置くべきところ。)


赤く示したところは絶対置いてはいけないゾーンです。

そこを外したところで、なるべく相手に近いところに置いてあげましょう。

4.ノーテン罰符の支払いも和了発生時と同じように丁寧に行う

ロンやツモのときはちゃんと点棒のやりとりができるのに、
ノーテン罰符の支払いのときはテキトーに千点棒を放り投げるような人がいます。

これ実は意外と結構います。

ノーテン罰符を支払うときって、
払う方からすれば、
自分がノーテンなのに誰にもアガられなくてほっと一息、
みたいな感じで、気持ちが一旦切れるんですよね。

だからついうっかり点棒の払い方が雑になっちゃう。

ノーテン罰符のときも、
きっちり相手の手元の正しい位置に優しく点棒を置きましょう。

5.お釣りが必要なら「○○バック」と言う

これはもう麻雀業界特有の言い回しですかね。

お釣りが出る場合は、
お釣りの点数を伝えるのですが、
その際は
「○○バック」
という言い回しを使います。

8,000点を支払うときに一万点棒を使う場合は、
一万点棒を置きながら
「2000バックです」
と伝えます。

ロンされて支払う場合に、
すぐに暗算ができないため時間がかかってしまう場合は、
とりあえず点棒を支払ってから相手と一緒に考えるというのも最悪アリですが、
それに甘えずできる限り自分で申告できるよう努力しましょう。

また、ツモ和了のときはかならずお釣りの点数を言ってあげるのが好ましいです。

点棒のやりとりが3人分あるので、
全員がお釣りの点数を言わないとすると、
いちいち1人ずつ計算することになり、
相当時間のロスになります。

難しい暗算になるケースでも、ツモ和了されたときはなんとか頑張ってお釣りの点数は申告しましょう。

というかただの引き算なので、
難しいとか言ってないでそれくらいはすべて自己申告できるように
しましょう。

また、「◯◯バック」を計算間違いして申告するとややこしくなるので、
ちゃんと正確に申告するように。


ちなみに「◯◯バック」というフレーズは世間では決して一般的な言葉ではありません。
麻雀打ち同士ではもはや当然のように私生活でも使用されるフレーズですが、
会社の飲み会のワリカンとかで
「1200円バック」
とか言うのはやめましょう。
一般の人には通じないどころか、
上司に麻雀打てることがバレて貴重な休日やアフター5が潰れることになります。

6-1.手元に千点棒を最低一本は残すように支払いをする

麻雀で点棒のやりとりをするのは、
できる限り和了発生時とノーテン罰符やりとり時のみにするのが望ましいとされています。

上記以外のタイミングで点棒のやりとりが発生してしまう可能性があるとしたら、いつでしょうか?


そう、リーチしたのに千点棒が足りないとき、です。

このとき、五千点棒を出して、
「どなたか両替お願いします」
とやるのですが、
この頻度は少なければ少ないほど良いのです。

なので、点棒を支払うときは、
できる限り手元に一本は千点棒を残すよう意識
してみましょう。


※たまにこの点にこだわるあまり、お釣りを支払えるときにも
「千点棒が無くなってしまうので・・・・」
とお釣り支払いを拒否して両替を頼む人がいます。
特にツモ和了の際などは3名からそれぞれお釣りを要求されることもあるので、
いちいちそこまで考えていたら逆にスムースさに欠けてしまいます。
お釣り支払い時まではそこを意識しなくてもいいでしょう。
慣れてきたら状況に応じて五百点棒を二本使ってお釣りにするとか、
うまく対応できるようになります。


6-2.配給原点のときに3,900ロンされたら五千点棒で払う

いま最もポピュラーなルールである、原点が25,000点の場合。
原点持ちのときに注意すべき支払いがあります。

これは先程の「千点棒を一本は残すべし」という話の延長になります。

まず最も頻出するのは、
3,900点をロンされたケース。

このとき、3,900点をきっちり払ったり、
千点棒4本で4,000点で支払いするのはNGです。

3,900点をロンされた場合は、
五千点棒で支払いをしましょう。


「4,000点で支払うと千点棒が無くなってしまうからダメというのはわかるけど、3,900点きっちりもダメなの?」

と思われる方がいるでしょう。

3,900点をきっちり支払うと、
あなたの手元には細かい点棒が千点棒一本と、
百点棒一本しか残りません。

そのうえ、
卓上に出るのは千点棒3本と五百点棒1本、
百点棒4本、
となり、やりとりする点棒の数が多い。

間違いを防ぐためにも、
卓上に出す点棒の数は少なければ少ないほどいいのです。

また、手元に残る点棒の種類が少なすぎると、
次に支払いが出たときに、
あなたが支払いをする側でももらう側でも、
非常に対応しづらくなります。

まあ細かい理由は抜きにして、
配給原点25,000点持ち状態から3,900をロンされたら五千点棒で支払う。
そう覚えてしまってください。


ちなみに、持ち点が25,000点のときは必ずこうしなければいけない、
というわけではありません。

一万点棒×1、五千点棒×2、千点棒×4、五百点棒×1、百点棒×5、
という一般的な点棒構成による配給原点時の持ち点になっているときは、
こうするべき、という話
です。

これが例えばゲームの中盤で、
持ち点が25,000点ではありますが、
五千点棒が一本しかなくて千点棒が9本あるとかいうケースだと、
3,900点をロンされたときは千点棒4本で支払ったほうが良いでしょう。

6-3.配給原点で親のときに満貫ツモされたときは、五千点棒で支払う

これも先程と同じような話で、
配給原点持ちのときに親番で満貫をツモられたら、
4,000点の支払いになりますが、
五千点棒で支払いをしましょう。

これもよくあるケースなので、
丸暗記してしまいましょう。

6-4.配給原点で8,000点ロンされたときは、一万点棒で支払う

これも非常によくあるケースです。
いきなり8,000点失うのはショックかもしれませんが、
赤3枚入っているような麻雀だと、別に普通です。

冷静に一万点棒を出して支払いましょう。

この場合については例外があり、
アガった人が千点棒を二本以下しか持っていなそうな場合は、
きっちり8,000点を支払うようにしましょう。

よくわからない場合は、
一万点棒を出して、相手が「あっ・・・」みたいな反応をしたら、
即座に「ちょうどでいきます!」と言って8,000ちょうど支払うようにすれば良いでしょう。

7.慌てているときこそ点棒は揃えて収めること

点棒のやりとりに慣れていないと、
色々と考えることがあり、
アタフタと慌ててしまうこともあるでしょう。

そんなとき、とにかく急ぐあまりに、
適当にぐちゃぐちゃに点棒を収納するのは愚の骨頂です。

点箱内で種類がバラバラになった状態のままにしておくと、
つぎに支払いやお釣りを出すときに時間がかかりますし、
そもそも自分が千点棒を何本持っているか?
ということが把握できません。

慣れていないときこそ、
点棒は種類別にしっかり分けて点箱へ収納するようにしましょう。

8.細かい点棒のやりとりは牌を流したあとにする

和了が発生して点数の申告が終わり、
一旦おおまかな点棒の受け取りが終わったら、
お釣りや、その際に必要な両替等の細かいやりとりは、
一旦手牌を流してしまってから行いましょう。

お店によっては、同卓者やメンバーさんが勝手に手牌を流したりしてくることがありますが、
これは別に急かしていたり煽ったりしているわけではなく、
「そういうもんだ」
と思ってください。

結局点棒のやりとりが完了してから次の牌山は上げることが多いので、
別にあとで流してもいいじゃないかと思うかもしれませんが、
多少は先に流した方が卓回しが早くなります。

フリー雀荘は卓回しが命なので、
そのあたりは察してください。

その際にうっかり点棒が落ちてしまうことを防ぐために、
点棒の置き場所は大事なのです。

9.自分が和了した場合リーチ棒は一番最初に回収する

リーチがかかっている状態で自分が和了をした場合。
先程の8番のルールと関連して、
点数申告して他家に承認されたら、
すぐにリーチ棒を回収しましょう。

リーチ棒が残ったままだと、
牌を落としたときに、
リーチ棒も一緒に落ちてしまうという事件が起こります。

これを防ぐために、
自分が和了したらまずリーチ棒を速攻で回収するクセをつけましょう。

10.二人ノーテン時のノーテン罰符支払いは少し間をおいてから

ノーテン罰符を支払いするとき、
二人ノーテンの場合は、通常は自分の上家か下家のどちらかに罰符を支払うことになります。
普通、わざわざ遠い対面に支払うことはありません。

ただ、なぜかベテランの人がわざわざノーテン罰符を対面の人に支払いをしているところを見たことがある人もいるでしょう。

これは何かというと、お釣りを持っている相手を選んで点棒を払っているのです。

2人ノーテン時のノーテン罰符は1,500点支払いですが、
この時1,500点きっちり持っておらず、
2,000点で支払わなければならない場合。

このとき、
19,000点持ちの下家と、
25,600点持ちの対面、
どちらに2,000点払うのがスムーズか?
ということです。

下家は不明ですが、
対面は確実に500点のお釣りを持っています。

ならば、余計な両替の手間を減らすために、
対面に2,000点を支払おう、という話になるのです。

ただ、このとき一緒にノーテン罰符を支払うもう一人の人も2,000点しか払えない場合、
わざわざ対面に支払いをする意味はありません。
むしろ面倒ごとを増やしています。

慣れている人は、
もう一人が確実に1,500点きっちり支払えることも合わせて確認し、
わざわざ対面に支払いをする、ということをやっているわけです。


で、初心者がそこまで色々考えてノーテン罰符の支払い先を臨機応変に変えるのは無理です。

なので、二人ノーテンの際は、
もう一人の人が誰に支払いするか確認してから、
残った相手に支払いをしましょう。


ちなみに、ノーテンだった二人がふたりとも経験が浅く同じようなことを考えていると、
いつまでもノーテン罰符の支払いが始まりません。

これはお見合いみたいになっている状況なので、
相手がこちらの様子を伺っているようなら、
向こうも慣れていない証拠です。
そうなったら仕方ないので、
とりあえず渡しやすい上家か下家に支払いをすればよいでしょう。

11.ロンされた相手の点数申告を承諾したら、「はい」と言いましょう

相手にロンされて、
「ロン、5,200」
とか言われたら、
手牌を見て、その点数に納得できたら
「はい」
と言いましょう。

理由は色々ありますが、
毎回ちゃんと返事しておくほうが絶対にトクなので、
マナー的な面からも実利の面からも、
返事するのをクセにしておくほうがいいでしょう。


ツモ和了された場合はどうなのか?

という話に関しては議論の交わされているところで、
別に返事をすること自体はさして問題ではないというのが個人的な意見です。

ただ、「煽られている」と取る方も一定数いるようなので(これには驚きましたが)、
「声に出して返事はせず、点数申告に納得したら自分の手牌を伏せる」
これが現状は無難な対応なんだろうなと思います。

12.千点棒がなくなるような両替は引き受けない

これは6番の
「手元に千点棒を最低一本は残す」
に関連するような内容なのですが、
両替をお願いされたときの話です。

例えばあなたが千点棒を5本しか持っていないときに、
リーチ者から五千点棒を千点棒に両替してほしいと言われたとします。

ほとんどの場合、初心者の方はこれを快諾し、
次局自分がリーチしようと思ったときに
「両替お願いします・・・」
と先程もらった五千点棒を両替してもらおうとしたりします。

まわりから見れば
「何してんねん」
という話になりますので、
両替に応じると千点棒が無くなってしまうような状況では、
「自分もリーチ棒無くなっちゃうので、別のどなたかお願いできますか?」といえば他の二人のどちらかが快く対応してくれます。

ごくまれに、流局が多発してリーチ棒が卓上にたくさん供託として溜まってしまっている場合があり、
そういうときはリーチ棒をなくしてもあなたが両替に応じるしかない、
ということも起こります。

そういうときは仕方がないので、
千点棒が無くなってしまうとしても両替に応じましょう。


番外編1:「俗称」を覚える

相手にロンされたりツモ和了されたとき、
「5200」
とか
「8000」
とか
「2000ー4000」
とか点数申告があるわけですが、
たまに
「サボゴボ」
「イチサンニンロク」
「イチロクザンニ」
「ナナナナ」
とか言われて
「???」
となることがあると思います。

これはいわゆる点数申告の「俗称」というやつで、
正式な申告方法ではありません。
長年のフリー雀荘の歴史の中で生まれてきたものです。

本来は正式に誰にでもわかるように申告すべきものなのですが、
あまりにもポピュラーになりすぎて、
いわゆる「良マナ客」のくくりに入るようなお客でもうっかり使用してしまうほど馴染んでいる俗称もあるのが実態です。

あくまでも俗称を使う側が良くないというのが前提ではありますが、
覚えておいたほうが色々とスムースなので、
知っておいても良いと思われる俗称を下記記事で紹介しています。

まとめ

なんだかんだ12個もの項目になってしまって
「やっぱリアルで麻雀するのめんどくせえな」
と思われた方もいるかもしれません。

こんな覚えられるか!
って人は、
とりあえず1番と2番と11番だけ読んで挑んでみてください。

そして余裕が出たら残りの項目にも目を通してみてください。

この12項目をすべて守れていれば、
とりあえず嫌な顔をされることは激減するでしょう。

点棒支払い関連でいうと、
例えば実は1300-2600ツモ和了り発生時の支払い方なんかで、
暗黙のルールみたいなのがあったりもするのですが、
それはもう一段階上の話です。

このときに2600点をきっちり支払いしたりすると、
「はあ、ヤレヤレ」
みたいな顔をする人がいるのですが、
これはもう完全なマウント勢です。

無視するかラス半するかでOK。

しかもこういう時の点棒支払いにこだわりがある人に限って、
通常の点棒支払い時の所作が雑だったりもします。


ともかく、リアル麻雀ならではのイベントである点棒授受に関しての不安がある方は、
この12項目を一通り頭に入れてみてください。


それでは、楽しいリアル麻雀ライフを!




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?