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盛岡まるごと学びの場プロジェクトレポート 盛岡大学 

高校生や学生が地域課題に関する深い学びを得るため、学校と共同で地域における学びの場を構築する、「盛岡まるごと学びの場プロジェクト」では、モデル校の高等学校や大学を中心に、学校の特色に合わせたプログラムを実施しています。

 
盛岡大学では文学部英米文化学科の1年生を対象に、6月から11月にかけて全8回のプログラムを実施しました。学生と親和性の高い盛岡の特徴について、どのようにプロモーションすると、盛岡市内外の若者の認知度を向上できるかアイデアを考えていただきました。11月と12月に成果発表が行われましたので、今回のnoteではその様子も含めてレポートします!
 

プログラム概要

学生のみなさんには、“大学生が日常にしたくなる盛岡”をテーマに、盛岡のシティプロモーションのアイデアを考えていただきました。今回は4つのアプローチを設定し、12チームが3チームずつに分かれて各アプローチのアイデアを考えていきます。
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テーマ:“大学生が日常にしたくなる盛岡”
アプローチ:A:「盛岡の喫茶店(カフェ)カルチャー」
B:「盛岡市の手仕事」
C:「映画の街 盛岡」
D:「盛岡と商店街」
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成果発表までの取り組み

[1]盛岡市のシティプロモーションについて知る
 盛岡市市長公室都市戦略室の吉田室長と阿部主査にお越しいただき、盛岡市のシティプロモーションに関する取り組みや、盛岡ブランドについてお話しいただきました。クイズも交えたお話に県外や市外から入学した学生も興味深く聞いてくれました。


[2]盛岡のまちを歩いてみる
盛岡という星でBASE STATIONに集合し、フィールドワークを実施。それぞれのアプローチに関する情報を収集したあとは、それぞれに中心市街地を散策してもらいました。

[3]伝わる伝え方を学ぶ
盛岡という星で編集部のLITERS菅原茉莉さんにお越しいただき、情報の整理の仕方や伝え方についてお話しいただきました。盛岡の白地図を用いて、自分なりの地図も作成しました。独自のラーメンマップやカフェマップ、それぞれの興味を地図上に表現してもらいました。ぜひ、盛岡の街に出て、地図作りの答え合わせをしていただきたいです。

[4]各アプローチに関する実践事例を学ぶ
4名のゲストにお越しいただき、実践事例をお話しいただきました。ゲストとの対話を通してアプローチへの理解を深めました。ゲストの皆さんそれぞれのストーリーに真剣に耳を傾けていました。ゲストとの対話もあり、テーマの検討に向けて学生の皆さんも楽しみになった時間でした。 

[盛岡の喫茶店(カフェ)カルチャー]株式会社機屋 代表 関基尋さん
[盛岡市の手仕事]タヤマスタジオ株式会社 代表取締役社長 田山貴紘さん
[映画の街 盛岡]盛岡市経済企画課 副主幹 佐藤俊治さん
[盛岡と商店街]株式会社川徳 商品政策部 商品政策担当課長 澤口淳さん


[5]現状や目指す姿を整理しながらアイデアを考える
課題解決のプロセスを確認し、チームごとにアイデアを深掘りしました。一段階ずつ短時間ではありましたが、思考の流れやアイデアの拡散・収束について、チームメンバーとのやり取りにも楽しさを感じていただけた様子でした。


その後の授業で、複数回チーム内で議論を深め、プレゼンテーションの準備を進めていただいたそうです。
 
 

成果発表の様子

2回にわたり行われた成果発表では、大学生の目線を重視したアイデアや、より具体的で実現性の高いアイデアなど様々なアイデアが発表されました。プログラムが始まった頃より盛岡のことを理解している様子が感じれられ、プログラムにかかわった盛岡市の職員の皆さんや、盛岡という星でBASESTATIONのメンバーも勉強になる時間でした。発表の様子をご覧になったゲストのみなさんからも、ぜひ実現に向けてさらに活動を続けて欲しいと声があがっていました。

アイデアの一部を紹介します!

「盛岡の喫茶店(カフェ)カルチャー」のアイデア
・大学でコーヒーとお菓子の販売会を行う。テイクアウト用の紙袋に印刷さ  
れたQRコードを読み込むと店内の様子を映した動画や、お店へのアクセス 
が見られる仕組みにする。

「盛岡市の手仕事」のアイデア
・学食にて南部鉄瓶で沸かした白湯を提供する。

「映画の街 盛岡」のアイデア
・空きコマに大学のスクリーンを使って上映会を行う。

「盛岡と商店街」のアイデア
・お客さんが写真を撮りSNSにアップすることで、お客さんはクーポンがもらえ、お店側 はお客さんの目線を知ることができる仕組みをつくる。

・・・などなど。さまざまなアイデアを発表いただきました。プレゼンのスタイルも工夫しているチームもあり、見ごたえがある発表でした。
 

盛岡大学文学部英米文化学科 基礎ゼミナール担当教諭 新沼教授からのコメント

今回の探究活動にご協力いただきました、皆さまに感謝申し上げます。盛岡大学英語文化学科では、今年度初めて初年度教育の一環として基礎ゼミナールを立ち上げました。学生たちができるのかとても不安に思ったことが何度もありましたが、学生たちが一生懸命考えをまとめている姿や、自分の主張を話している姿を見ることができて、本当にやってよかったと思っております。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
 

学生の感想

●グループで発表というのも楽しかったけど、自分たちの街の発展に向けて案を出し合うのもすごい楽しかったです。
●今回の基礎ゼミで盛岡の商店街について大学生の日常にするということで やってきたがこれらの活動を通して盛岡の商店街に対する印象が変わった。自分でも盛岡の魅力を探していきたいと思った
●とても楽しい活動でした。自分自身、ずっと盛岡に住んでいたのに知らないことの方が多く、自分自身の課題も見つけられたように思います。鉄器は自分には関係の無いものだと思っていましたが、県民がそれを引き継いでいかなかればいつかは廃れてしまいます。今の小さい子供たちが私たちの年になって、私たちのように盛岡の文化や伝統の事を知らない、興味が無いと言った時には今度は自分たちがちゃんとその大切さを伝えられるようになりたいとかんじました。
 
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全8回のプログラムを通して、学生のみなさんが盛岡を知る、盛岡を見つめなおすきっかけになれば、これほどうれしいことはありません。本プログラムで触れた4つのアプローチにもまだまだ魅力がありますし、今回触れていない魅力的なモノやコトが盛岡にはあふれています。ぜひ、自分なりに盛岡をとらえてどんどん楽しんでほしいです。

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