ドイツ人と飲む人へ 前編
飲めないなら飲めないと言う
まずは当たり前だが、お酒が飲めない人ははっきりと主張することが大事。ドイツというか海外生活に限った話ではないが、相手は良かれと思ってアレが美味しい、コレも美味しいと勧めてくるかもしれない。「折角だから」と断るのをためらっても誰も得はない。
ドイツビールの中には9%という高いアルコール度数のものもある。ビールくらいなら大丈夫、と油断していつものペースで飲むのも危険なのでその点にも注意していただきたい。
注文の仕方
ドイツでお酒を飲もうとしたら「Restaurant」か「Kneipe(クナイペ)」という2通りになると思う。Restaurantは少しお高めで、Kneipeは日本の大衆居酒屋や安価なバーをイメージしてほしい。
その両方に共通することだが、店員さんを大きな声で呼ぶのはマナー違反で、周りからも浮くし店員さんにもすごく失礼だ。注文したいときは軽く店員さんの目を見てうなづくとか、黙って軽く手を挙げて人差し指だけを挙げるのが一般的だ。
食べたいものを注文する際にも、日本の居酒屋なら暗黙でみんなで料理をシェアすると思うが、それも確認しない限り基本は個々人で食べたいものを1皿ずつ注文するイメージを持っていてほしい。「とりあえず枝豆と唐揚げと・・・」みたいに小皿の料理をいくつも頼んで食べるというよりか、「○○のステーキ(Aさんの分)」「○○パスタ(Bさんの分)」という注文が普通と言える。
乾杯の仕方
ドイツ語で乾杯はたいていの場合は「Prost(プロースト)」だが、地域によって「Prosit(プロージット)」や「Zum Wohl(ツム ヴォール)」だったりする。
そしてグラスを合わせるのは日本と同じだが、日本の場合目上の人と乾杯するときはグラスが下になるようにとか、乾杯していきなりテーブルに置くのはマナー違反とか色々注意点があると思う。
ドイツの場合は「相手の目を見ながら乾杯」というだけだ。シンプルだけど、その場にいる人とこれから親交を深めるぞ!よろしく!という前向きな感じがして、私はこのドイツ式の乾杯スタイルがとても好きだ。
ご飯を食べてから集合(の時も多い)
私が初めてドイツでドイツ人と飲む、という時のこと。
「どんなドイツ料理が食べれるんだろう」とそれはそれはドキドキワクワクして、日本からの留学友達2人も同じくお腹を空かして集合時間に集合場所に向かった。
ちなみにドイツ人は日本人に似て時間に正確で、待ち合わせ通りに来てくれる。基本外国の人は日本人ほど時間に厳しくない。
その日約束していたドイツ人男性二人も時間通りに来てくれてすぐバーには入ったのだが…なんとその店にはソーセージどころかナッツすらもなかった!
聞くと二人は当然のように「夜ご飯は家で食べてきたよ!」とビールを続けざまに何倍も飲んで、未だドイツに来たばかりで初対面だったこともあり言い出せず結局空きっ腹でビールばかり飲んで話に集中できなかった。
その人たちだけかと思いきや、他のドイツ人と飲んだ時もそんなことが続いたので聞いてみたら、「Lass uns zum trinken gehn!(飲みに行こう!)」と言われたら言葉通りに「お酒を飲みに」来るので、基本的にご飯は食べてからくるそう。なので店によってはそういった方達用なのかお酒しか提供しないのだとか。
でも考えてみれば合理的なドイツ人らしく、実は理にかなっていて、ビールが1杯3~4€(400~500円くらい)ならおつまみなしで酒だけ飲んだほうが実際安くつくのだ。
他にもいくつか注意点はあるが後編に書くこととする。
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