【ソウル入門】Sam Cooke「A Change Is Gonna Come」を聴くと涙が止まらない。。 #041
投稿者 : 松
ご紹介曲 : A Change Is Gonna Come / Sam Cooke
リリース : 1964年
Sam Cookeとは?
サム・クックは、ソウルの基礎を築き上げたアーティストの一人で、黒人音楽を愛するのであれば避けては通れない男と言えるでしょう。
彼は10代半ばからゴスペル・シンガーとしてのキャリアをスタートし、当時から天才的な歌の上手さ、ルックスのよさで女性から圧倒的な人気を誇っていました。
その人気は、サムが教会で歌うとどこでも失神する人が出たというくらい。
(本来のゴスペルの意味とは違う意味でも心を掴んでいたんですね。。)
そんな彼は途中からソウル・シンガーへ転向。
ゴスペルシンガーがソウルのような世俗的な歌を歌うのことは、当時はスキャンダラスな事と捉えられており
こんなことをやってはだめだ!と反対する人もいたそう。
それでもYou Send Me、Cupidなどの大ヒット曲を世に繰り出し、どんな人が聴いても夢があるポップソングを中心に人気を博していました。
そんな彼が亡くなってしまったのは1964年のこと。
死因は明確には解明されていませんが、女性をモーテル(ホテルのようなところ)に連れ込んでいたサムが突然部屋から裸で走って出てきたところを
支配人の女性に銃殺されてしまった、とされています。
(銃殺した女性は正当防衛とみなされ、無罪となっています)
天才的なシンガーを失ってしまって当時は悲しみに包まれたそうですが
現代を生きる私たちは、彼が残した楽曲という宝物を聴くことでご冥福をお祈りしましょう。。
A Change Is Gonna Comeとは?
さて、ポップソングをメインに歌っていたサムですが、今回ご紹介する「A Change Is Gonna Come」(「いつかきっと変化は訪れる」の意)は一味違った作品。
本曲は「公民権運動のアンセム」とも呼ばれており、史上最高の楽曲の一つとしてよく取り上げられる名曲中の名曲です。
歌詞を見ていただければ分かりますが、当時の黒人差別をテーマに歌ったもので
彼自身がリリースの前年に白人専用であったシュリーブポートのホリデイ・インにチェックインしようとして逮捕されたことがリリースのきっかけとなりました。
↓和訳サイトはこちら
壮大なイントロとスローで染み渡るような歌声、あくまで前向きなメッセージは
まるで映画を見ているかのような世界観があります。
そんな本曲は、ピッチフォーク・メディアが選ぶ「1960年代のベスト・ソング200曲」の投票で3位に選ばれただけでなく
2007年にはアメリカ議会図書館の国家保存重要録音登録制度により「文化的、歴史的、美的に重要」であるとして保存されることになりました。
楽曲を単純な音として聴くだけでなく、当時の時代背景やメッセージの意図を知ると
より深く音楽を味わえて楽しいですね。
これからも引き続き勉強&発信を続けていきます!!
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