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超・高重量主義のスクワット練習法

はじめに:この記事が目指すこと

「スクワットが伸びない」。追い込まれれば追い込まれるほど、神経系が疲労しまくるまで練習してしまう人がいます。

そういうときは、だいたいがフィジカル不足だと思います。

競技をはじめて、最初はぐんぐん重量が伸びます。神経系が一気に活性化されてコーディネートされて、その動きに慣れていきます。でもある程度のところにいくと必ず止まってしまいます。

重たい重量を触っているのになぜ伸びないのか。それは今ある筋肉量での限界に達してしまったからです。神経系のコーディネートは完了していますから、それ以上は伸びません。

次のステップに進むためには絶対的な筋肉量が必要です。原点に戻って、筋肉量を増やして、伸び代を増やさないといけません。

つまり、筋肥大を目指します。

スクワットは正しいフォームを覚えた上で、たくさん食べて、体重を増やしながら、筋肥大をさせていかないと、重い重量を扱えるようになりません。

この記事では、スクワットの最大重量365kg、大腿の太さ90cmのタンク村上が、自分の経験からスクワットを伸ばすための方法を書いていきます。

「重量挙げのタンク村上がなぜスクワット?」

じつは、スクワットをスナッチやジャークの補強種目として練習する重量挙げ選手と、スクワット単体でMAX重量を競うパワーリフターでは、取り組み方がまるで違います。

重量挙げでは、スクワットの1RM(1回に挙上が可能な最大重量)を追求することよりも、挙上スピードやボトムでの切り返し速度が重要。その成果をスナッチやジャークの試技に生かします。

僕は昨年の重量挙げの全日本選手権で日本新記録を出しましたが、このときも長くスクワットで高重量を扱う練習はしていませんでした。重量挙げにはそこまで要らないのだと思います。

でも、twitterで「スクワット教」を名乗って賛同者を募ってみたり、スクワット365kgという数字を出したりしたことで、多くの人に「スクワット好き」として認知してもらえるようになりました。

スクワットで重いものを持つことが純粋に大好きなんです。

めちゃくちゃ重い重量でスクワットをやると、脚全体に刺激が入り、活性化する気がしませんか? そうやって重量挙げとは別に、自己満足でスクワットをやっているうちに、いつの間にか重たいものが挙がるようになっていきました。

すべて自己流です。誰かにちゃんと習ったことはありません。でも、自分で勉強して失敗をしながらたどり着いた考え方なので、僕の経験は確実に反映されています。

今回、僕がする話は本職のパワーリフターの人たちが語る方法論とは少し違うものかもしれません。

でも、あれこれ難しいことを考えて試して、迷路に迷い込んでしまっている人がいたら、読んでもらいたいです。単純で基本的なことばかりですが、原点に立ち返って、何かのヒントになったら嬉しいです。

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