この記事では画像生成AIを用いた風刺画の作成過程および、生成結果を簡単にご紹介する内容となっています。主にアイデア自体はClaude 3に考えてもらい、画像生成については、ChatGPT-4経由のDALL-E 3で作成してもらいます。
特に、ダヴィンチやボッティチェリやブリューゲルといった絵画の改変で、社会風刺を試みています。
ブリューゲルの「バベルの塔」
ChatGPT-4に対してのプロンプトは下記です。
あえてこれが風刺画であるとは連携していません。
この絵は聖書の物語をもとにしています。人類が天に到達しようとするこの聖書の物語と、AIを通じて神のような知識と能力を得ようとする現代の技術的な野望との類似が、うまく表現されているように感じました。
確かに、データセンターはAI開発専用ではありませんが、最近の技術の盛り上がりを見るに、あながち外れていないと思います。いずれ神の怒りに触れるのかどうか、気になるところです。
ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」
連携の仕方は、「バベルの塔」と同様です。
だいぶ肌色多めですが、なぜか生成を拒まれませんでした。
この手の風刺画は昔(平成中期)CMで見た気がします。プラスチックによる海洋汚染は昔から言われていたことですが、近年はマイクロプラスチックが大きな問題になっていますね。これが人間にどのような影響を与えるのか、その全容ははっきりと分かっていません。分かった頃には手遅れでないと良いのですが。
フェルメール風
こちらは、特定の作品の模倣というよりは、画家を指定して作成したものです。
もともと風刺画とは別に依頼したものですが、示唆に富んだ画像だと思います。
全体的にクラシックな雰囲気でありながら、装着しているPS VRライクな製品が浮いています。背景にはモナリザであったり、一級品の美術品、調度品がありながらも、VRにのめり込んでいる様子が、現実逃避や孤独といったものが表現されているように感じました。
Claude 3に感想を聞いてみる
さて、上記感想と画像をClaude 3に連携して、感想をもらってみます。
モナリザの絵の位置と、それに背を向ける女性に着目するのは流石です。
そこらの人間の感想を超えています😳
しかし、こういう面白さというのは、作ったChatGPT-4(DALL-E 3)はそこまで考えていません。けれども、みる人?AI?によってこうして視点、物語が加わると一気に深みが増すんですよね。これが本当に面白いと思います。
おまけ(撮影の合間の自撮り)
ダヴィンチの「最後の晩餐」
みんなスマホに夢中です📱👀
ユダあたりはインスタにハッシュタグ「 #イエスと最後の食事 #濃いメンツで飲んだ 」とか投稿してそうですし、ペテロは「#信仰心 #頼れるリーダー 」とか一生懸命投稿してそうですね。いずれにしても、話を聞いてなさそうですが。
まとめ
概ね面白い結果になりました。ただし、クラシックアートは往々にして肌色が多いので、恐らくそれでChatGPT側で生成を拒むことが多々ありました。
しかし、結構面白い可能性を感じました。Claude 3がアイデアの例をあげて、それをChatGPT-4(DALL-E 3)に連携して、再度Claude 3に画像と感想を連携して、とやり取りを経ると、かなり創造的なことができる気がしました。